こんにちは。まさおです。
12/17、神奈川の学習塾「臨海セミナー」のHPに同じくかながわで展開する学習塾「ステップ」との共同声明文が掲載されました。
神奈川の塾の内輪もめにも見えるこの騒動は何だったのでしょうか。
今回は「臨海とステップの共同声明」について取り上げてます。
臨海セミナーホームページの声明文
12月10日に、神奈川の学習塾「ステップ」を幹事社とし、塾19社からの申入書を受け取った同じく神奈川の学習塾「臨海セミナー」がステップとの共同声明文をホームページに公開しました。
以下のような感じでした。
内容は、「お互い透明性のある競合関係のもとで切磋琢磨していくことで合意をした」という、わざわざ言うまでもないことを改めて宣言しているというものでした。
ステップが同業塾18社に声をかけてわざわざ事を荒立てるような展開をした割には、幕引きまでスピードも共同宣言の内容もあっけないという印象しか残りません。
本当に問題視するなら、その背景や問題点をきちんと出して議論をすればよいのに、具体的な問題点については一切明らかにせず、具体性のまったくない声明文で終わらせるという、まさに世間を騒がせただけという展開になっています。
臨海セミナーの営業に行きすぎはあったのか
臨海セミナーは、今回の共同声明文とは別に「営業運営方針」というものも公表しました。
ここを見ると、行き過ぎがあってをお詫びをするというような内容が記載されていますが、一番下の方に小さい字で当サイトの内容の引用を禁止するというような趣旨の記述があります。
共同声明文のページにはない記述です。
つまり、「営業運営方針」のページはSNSとかで拡散されては困るという意志がここに見えているということです。
ここまでの経緯で見えてくることは、臨海側にも多少の落ち度を認めざるを得ない行きすぎた営業があり、それをステップとのやり取りにおいてこのような記述をせざるを得ない動きがあったのだと思われます。
端的に言うと、臨海セミナーは自社の行き過ぎた営業を認め、それをお詫びの形で公表する旨ステップと合意したのでしょうが、その記述の仕方については臨海セミナーなりに最大限防御策をとって対応したということなのでしょう。
学習塾の小競り合いは本当に見苦しい
一方で、こんな茶番みたいなものを見せられた一般の人はどんな感情を抱くでしょうか?
学習塾が教育者なのかというのはいろいろな意見があることを承知していますが、それでもあえて受験指導を通して生徒を成長させる立場にいるのが学習塾だとしましょう。
子どもたちの成長を促す大人が、大人げない対応で受験生そっちのけでこのようなやり取りをしていること自体に激しく嫌悪感を覚えます。
12月に入って入試まであと1カ月余りという時期で、本来は合格に向けたラストスパートの時期です。そこにかなり大きな雑音として、この話題を持ち出すのは受験生不在の発想としか思えません。
仮にやるとしても、もう少し水面下できちんとした対応を両社で進め、大げさに対応するのは入試が終わってからなどの配慮ができなかったのか? 臨海セミナーに通う生徒は学校でステップに通う生徒に言われない言葉を投げかけられた可能性もありますし、そんな話題をこの時期に投入するステップの良識も個人的には疑ってしまいます。
他塾に通っていても生徒は生徒ですから、合格に向けて頑張っている子どもを応援しようというのが塾の先生だと自分は思っていました。自分がかつて塾で教えていた時は、競合他塾の生徒だろうが、その子が力を発揮できるように応援する気持ちは持っていたものです。「競合塾の生徒は不合格でよいのだ!」と思う塾の講師も今はいるのかもしれませんが、子どもに接する大人としてはあってはならないものだと思います。
いずれにせよ、この話は幕を引いたので、後は入試に向けて受験生を一生懸命指導して合格に導いてほしいと思います。
他塾を批判する塾にまともな塾は少ないと思っています。本来は自塾の指導に磨きをかけ自信を持っていれば、他塾を攻撃する必要などないはずです。仮に妙な営業手法で他塾に抜かれるような生徒がいたら、その生徒もその生徒と割り切ればよく、自塾の指導に磨きをかけるのが筋だと思います。
今回は少しウェットな記述になりましたが、塾業界の嫌な部分を見せられてしまいました…。
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