菅政権の「こども庁」創設はどんな意味を持つか?

教育に関する政策
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
菅政権が次の衆議院議員選挙の目玉政策として「こども庁」の創設をもくろんでいます。果たしてこども庁とはどんな問題を解決してくれるのでしょうか?
今回のテーマは「こども庁創設はどんな意味を持つか?」です。

こども庁創設の意味

◆児童虐待など子供の問題を一元的に管理する
虐待等の問題だけを扱うのであればある程度機能するかも
⇒文科省の教育機能まで触り始めるとマンパワー不足を露呈する可能性大
◆現在の子ども行政の管理的立場となれるか
⇒幼稚園・保育所・認定こども園等の縦割り行政の打破は過去に何度かチャレンジして失敗
認定こども園は内閣府の所管。「こども庁」に監督ができるのか?

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「こども庁」の議論が始まった経緯

今回のこども庁の議論は、次期衆議院議員選挙を見据えたネタ作りだという報道があちこちで流れています。この元となる議論はこれまでも何度かあったのでしょうが、2月から4月にかけて急に話題になる機会が増えてきたのは、衆議院解散を見据えての動きで間違いないでしょう。

ここまでの経緯のポイントをNHKの以下の記事が説明してくれています。

「こども庁」って本気なの?背景と課題に迫る | NHK政治マガジン
「子どもたちの未来に責任を持つために新たな組織の創設を」「パンドラの箱をあけてしまった」この春、自民党では「こども庁」の創設に向けた議論が始まり、衆議院選挙の目玉政策にすべきだという意見の一方「過去の失敗」を引き合いに実現を疑問視する声も少...

この記事を読んでもこども庁創設の意図はなかなかクリアに伝わってきません。
・縦割り行政の打破
・児童虐待や周産期医療、不妊治療の問題等を専門的に扱う

というあたりはなんとなく伝わってきますが、では、文部科学省や厚生労働省から幼稚園や保育園、小中学校などの教育機関を丸ごと持ってくるつもりなのでしょうか?

まさお
まさお

そもそも認定こども園ができた経緯も、幼稚園と保育園の統合から端を発したわけですが、結果的に権利団体の圧に押される形で、どちらもつぶさず第3の期間を作って、二重行政が三重行政になるという落ちがつきました…。

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管轄領域を狭めてスタートするのが現実的

では、こども庁は無理なのでしょうか?
仮にこども庁を無理と言ってそのままにした場合、現実的に起こっている現在の問題を誰も解決しないという事態が発生します。

児童虐待の問題は特に放置が許されず、早期に支援策をまとめる必要があります。

その意味では「こども庁」の業務分掌をまずは児童虐待や不妊治療といった重点施策に狭めてしまい、そこに必要なリソースを投じて、早くに成果が上がるように仕向けていくことが重要です。

あれもこれもと手を出さずに、現在取り組むべき重要課題は何なのか、その課題を解決するにはどれくらいの人数の組織が必要なのかを算段して、具体策に落としていくのが要諦だと思います。

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多重行政の効率化は数年かけて少しずつ手を入れていく話

一方で問題になっている「幼稚園」「保育園」「認定こども園」の多重行政はどう解決すればよいのでしょうか?

幼稚園は文部科学省、保育園は厚生労働省、認定こども園は内閣府と所管が異なるため、3園をまたいだ施策は調整にかなりの時間を要するようです。

一方で、この3園はいずれも子供を預かるだけではなく就学前の貴重な時間を預かる、幼児期教育の場所でもあるので、本来は文部科学省が教育的な観点から園のあり方を定義していくことが重要だと思います。

その意味では、保育園や幼稚園、こども園の扱いは最終的には文部科学省に集約するのが正しい姿のように見えます。

権限などを考え出すときりがないので、ある範囲を丸ごと切り出して、そのまま文部科学省に紐づけるような整理が合理的なのでしょう。
後は各部署に関連する人たちの使命感ややる気の問題だと思います。

まさお
まさお

選挙のためのにぎやか詩にならず、真に日本の未来を創る可能性のある組織としてこども庁が機能するように全体調整が進むことを願います。

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