新学年が始まる時期になると、選択科目などが新しく変わりますよね。この時期は改めて科目の得意不得意を意識せざるを得ない時期でもあります。
今回は好き嫌いがはっきり分かれる歴史の覚え方を取り上げます。
そもそもなぜ歴史を学ぶのか
興味のない人にとって歴史ほど苦痛な教科はないかもしれません。
過去の人がどんなことをしたかなんて俺の人生には関係ないよ!
と思っている人も多いでしょう。
確かに直接的な関係はないのですが、歴史を学ぶと現代がより深く理解できることもあります。
それを積み重ねるとみなさんの人生のある局面でその知識が役に立つかもしれません。
例えば、伊達政宗の居城の青葉城がなぜ海からあんなに離れたところに作られたのか。
高台は敵から身を守るのに都合がいいこともありますが、過去の津波の記憶が影響していることもわかっています。
そんな背景から、将来自分が住む家を選ぶときの視点に洪水や津波のリスクをどう考えるかという視点が養われたりします。
歴史を学ぶことは、過去の人たちの判断の事例を学ぶことなのです。
過去の事例をたくさん知ると、今を生きるのに役立つことがあると考えるべきです。
もちろんだからといってホモサピエンスの誕生から歴史を学ばなくても…と思うかもしれませんが…。
そこは学校で学ぶ教科なので、融通が利かないと割り切りましょう…(汗)
歴史の流れとはこんなイメージ
例えばこんな問題があったとします。
感の良い人はすぐにわかると思いますが、ちょっと面倒くさいですよね。
では、次のような問題だったらどうでしょう。
瞬時に分かりますよね。 答えは「3」です。
流れを理解しているというのはこのような差だと考えましょう。
前後流れを把握することで、必然的に空欄が埋まるような感覚が「流れがわかっている」ということです。
歴史の流れの正体は因果関係
歴史の流れのイメージがわかったところで、具体的な歴史の流れの捉え方について考えてみたいと思います。
一例として、鎌倉時代の「永仁の徳政令」というのを取り上げてみます。
①鎌倉時代の武士は自分の土地を分割相続をしていた。
→子供たちに土地を分割して引き継ぐため、代替わりごとにどんどん土地が細分化され、困窮していった。
子孫になればなるほど所領が狭くなっていってしまうのです。
ある時期まで来ると尾ん棒が普通になってきます。
②2回の元寇は外国からの攻撃だったため、私財を投じて活躍した武士に土地の恩賞を与えられず、武士はますます困窮し不満も募らせていった。
→これまでは幕府に奉公をすると恩賞がもらえたが、元寇時には敵が日本に土地を持たないため、勝利しても恩賞が明確に出せなかったことが武士の不満につながっている。
③鎌倉幕府の御恩と奉公の関係の危機。困窮した武士を救わないとまずい。
④武士の借金を帳消しにするために徳政令を出そう!
という具合です。
ここで、①と②が原因となって③→④と事態が動いてることが理解できますか?
その因果関係を整理して頭に入れておくことが大事なのです。
わかっている人は良いのですが、各事象を単体で覚えてもテストでは使いづらいです。この流れを頭に入れておけば、並べ替え問題は読み取りさえできれば答えがわかるわけなので、むしろ国語の問題に近くなりますよね。
このように歴史のとある出来事を、その前後に起こったいいくつかの事件などの紐づけて、原因→結果の関係で順番を覚えておくようにしましょう。
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