【二極化】高校生の1日の学習時間はどれくらい?

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まさお
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こんにちは。まさおです!
8/28、文部科学省は2001年生まれの子どもを対象に継続的調査をしている「21世紀出生児縦断調査」の第18回調査結果を公表しました。
同じ2001年生まれの高校3年生が1日にどれくらいの学習をしているかなど興味深いデータが出ています。

今回はこのデータを使って「高校生の1日の学習時間はどれくらい?」というテーマを取り上げていきます。

高校生の1日の学習時間の傾向

高3生は6時間以上勉強するグループと全く勉強しないグループに二極化
⇒勉強を一生懸命やる人とそうでない人の格差が大きい
⇒高2までは6時間以上勉強する人はほぼいない。高3から一気にエンジンがかかる
高1生の学習量は高校入試を経て激減する
⇒1時間未満の学習者の割合はなんと中1よりも多い

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文部科学省の「21世紀出生児縦断調査」の資料とは

定点観測という意味ではなかなか興味深い資料が出てくるのがこの「21世紀出生児縦断調査」です。
資料本体は以下のURLから閲覧可能です。

https://www.mext.go.jp/content/20200827-mxt_chousa01-000009574_1.pdf

特に興味深いページは以下の「休日の勉強時間」です。
第13回…中1・第14回…中2・第15回…中3
第16回…高1・第17回…高2・第18回…高3
と見てください。

文部科学省「第18回21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)の結果概要」より

全く勉強しない生徒の割合は高校3年生が最も多くて30.3%です。これは大学進学をせずに就職をする人が一定割合含まれていることに起因しますね。
一方で、全く勉強しない生徒の割合が一番少ないのは中学3年生です。高校入試はほぼ全員が受けますので、中3の時期はみんなそこそこ学習をするということです。

まさお
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これだけ見ても、日本の学生は受験時の勉強が主で、それ以外はあまり勉強をしようとしないことがわかりますね。
もう少し深掘りしてみましょう。

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高校3年生の二極化が顕著

高校3年生の学習状況を見ると、6時間以上勉強している生徒が19.2%、一方で全く勉強しない生徒が30.3%という状況です。
もう少し枠を広げてみると、3時間以上勉強する生徒の割合が36.4%となっています。
つまり、3分の1は3時間以上、3分の1は全く勉強しないという状況になっていることがうかがえます。

最近、経済格差が学力格差を生むというような論調もありますが、休日に3時間以上勉強するいわゆる大学受験志向の強い生徒の層と、就職を中心に学習以外に時間を割く生徒の層にはっきりと分かれてきたということが言えます。

最近はまた高卒生の就職が盛り返してきているという話も聞きます。これは、大学4年間で大学生がほとんど本気の勉強をせず、企業に入るときに企業が期待しているほどの専門性を持っていないことから、高校生を入社させて自社内で育てていった方が22歳の時の実力が上であるというような考えに基づいています。

まさお
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先日とある高校先生と話したときには、高卒で入った卒業生が企業内で優秀な成績だと会社のお金で大学に行かせてもらい学士を取らせてくれるというお話を聞きました。学士をとると管理職コースへの道が開けるということで、高校から大学に行くよりも学費の面でも優遇され、いいことづくめですねという話になりました。
もちろん、そうなるためには企業内で優秀な成績であることは必要です。

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高3になって急にエンジンをかける傾向が顕著

上記グラフのもう一つの特徴は、3時間以上勉強する高3生は36.4%いるのですが、その生徒が1年前の高2の時は3時間以上学習する生徒は2割もいないということです。
6時間以上となるともっと顕著で、高3は19.2%に対し高2は2%しかいません。つまり高2のときの10倍6時間以上勉強する生徒が増えたということになります。

日本の教育システムは受験勉強が学習時間を確保するいちばん同期になっているのは間違いなく、入試の山を越えると一気に学習量が減るという特徴があります。

この「受験で合格するために一生懸命勉強する」という学習への向き合い方が、グローバル化が進む現代においては逆に弱点になりかねないと懸念しています。
日本の高校生は、短期集中で一気に暗記して解答を出すのは得意だけれども、何十年もコツコツ積み上げる研究には向かない学生をたくさん作っているのかもしれません。

高1は高校受験の反動で学習量が極端に減る

そして、この資料で一番驚くべきは高1の学習量です。

高1は休日の学習量が1時間未満の生徒が49.4%という状況です。
中1でも46.9%、中2でも47.1%という中にあって、高1生が一番勉強をしていません。
全く勉強しない生徒の割合も、高1は26.3%と、中1の16.0%、中2の17.8%を破り、堂々の第1位となっています。

これはいったいなぜなのでしょうか?

理由は簡単で、高校入試の反動です。高校受験で一生懸命勉強して入試を乗り越えたので、高1の間はあまり勉強をしたがらないということです。

高校受験組が私立の中高一貫校に通う生徒に大学入試で勝てないのは、多くは高1時の学習量が足りなすぎるからと言われています。
高校受験終了後の高1の1学期から最低限の学習をコツコツ積み上げていけば、かなり結果は変わると思います。

まさお
まさお

高校生の学習量は、高3にあまりに偏っている現状がありそうです。
・高校受験直後の高1から採点減の学習は進める
・高2の1年間は高3に向けた布石の学年としてエンジンをかける
・高3では高2の延長で学習量を確保する

この当たり前のバランスをとれるかどうかが実は一番大事だということです。

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