こんにちは。まさおです。
共通テストが終わりこれから本格的な各学校の入試がスタートします。これからの時期に毎年出てくるのが出題ミス。
今回は「出題ミスは止められない!」というテーマを取り上げます。原稿の入試制度において出題ミスをなくすことは難しいと思います!
出題ミスで受験生の合否は変わってしまう
毎年、今くらいの時期から入試問題の出題ミスが新聞やニュースで報道され始めます。
今年の共通テストも視覚障がい者用の公民の問題冊子にミスがあったことが報道されたほか、鹿児島玉龍中の適性検査問題で出題ミスが指摘されています。
出題ミスが試験終了直後に発覚した場合は、全ての受験者に該当の問題の得点を与えるという対処を取るケースが多いです。
難易度の高い差がつくような問題だった場合は、その単元が得意で得点できた生徒(他の受験生に差をつけられたはずの生徒)がそのアドバンテージを奪われてしまうため、不利になると思われます。
ボーダーラインぎりぎりにいた生徒はその問題の出来不出来で合否が変わる可能性もあって、出題ミスで明暗を分けた生徒というも一定数出ているはずです。
その意味では、出題ミスはやはりあってはならないことということになります。
出題ミスをなくすのは至難の業
上記の通り出題ミスは入試のものの方向性を変えてしまう可能性を持っているため、避けられるものなら避けたいものです。
一方で、難関大学をはじめとして、一定レベルの作題能力のある人が集まっていると思われる学校ですら出題ミスを撲滅するのは難しい現状があります。
その背景は以下の通りです。
入試問題作成は関係者が絞られる気密度の高い作業
入試問題の作成は多くの学校で数名の作問者がチームを組んで行っているようです。実際の入試で使用されるまでに、数回のチェック・校正作業が行われていることが多いようですが、その作業に携われる人は数が限られています。
あまり多くの人が入試問題の作問に携わってしまうと、入試問題の漏洩リスクを高めることになってしまいます。
少数の相互チェックのみによって入試問題が作られる状況下においては、一般問題集の作成などに比べて格段に高い対応の力が求められます。
ネット上で問題が入手できる時代にあり、精査合戦も
かつての入試は、学校側が入試問題の回収をしてしまえば、後は受験生の記憶に頼った入試分析しかできませんでした。
現在は情報公開の時代でもあり、入試問題は即座にネット上に公開され、多くの予備校・塾・一般の人が入試問題を入手して問題を解くようになりました。
その結果、入試問題の不備を見つけられる確率が上がりました。学校側もミスについてHP等で公表をしないと風評被害等の二次被害につながるため、潔く間違いを認めるという時代になってきました。
知識チェック形式の問題が悪問と言われる時代
かつての入試問題は分量も多く、知識で解答する問題も一定数出題されていました。
現在は、知識チェック形式の問題は良い形式とは言われず、長い記述や思考過程を書かせるような問題を文部科学省も歓迎するような対応になっています。
そんな思考力・判断力・表現力を問うような入試問題は簡単に作れるわけではありません。1問1答の知識問題を一定数出すことができれば、おかしな出題ミスなどなくせるのでしょうが、思考力を問う問題となると出題者も条件をひねったり作問にかなり頭を使う状況になっていくと思います。
時代の流れ的に過去の入試問題の作り方が通用しづらくなってきているところに、寄ってたかってみんなでチェックするようになったものですから、出題ミスが目立つように感じられます。
精度の高い出題で公平性を確保するのはもう限界
上記のような背景から、公平性を確保した上で入試を実施し続けるのは相当難易度が高い時代になってきました。
コロナの影響もあって、試験会場に多くの人を集める入試も限界になってきたため、これからはオンライン形式の入試や面接や小論文中心の入試にシフトしていく可能性もあります。
特に大学入試は定員をあまり厳格に定めず、オンライン授業を中心に広く入学させ、卒業までのハードルを上げていく手法へのシフトが得策だと思います。
今年もどれだけの学校が出題ミスでお詫びをするのでしょうか。この方法からの卒業をそろそろ模索した方がよい時期だと思います。
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