茨城県立高入試、前年も採点ミス約450件 ~公表しただけ偉い?~

高校入試
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
この時期、何日かに1回出てくる採点ミスのニュース。茨城県は3月22日に公表した採点ミスを受け、答案が保管されている前年分もチェックして約450件のミスがあったことを発表しました。

今回のテーマは「茨城県公立高の採点ミス」です。

茨城県立高校の採点ミス

◆2021年度のミス発覚を受け前年も調査
2020年度入試において58校457件のミスが発覚
2021年度入試もさらに88件が追加となり合計は53校496件
◆ミスを調査し公表したのは素晴らしい
採点に手を抜いているわけではなく制度的に難しい問題
記述式を減らすか、人を増やしてチェック体制を厚くするかの対応が必要

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茨城県は採点ミスをさらに調査

3月22日に茨城県は約400件の採点ミスが判明しました。お詫びをするとともに、保管されていた前年度の答案を再チェックすると発表していましたが、再チェック結果が公表されました。
茨城新聞が以下のような報道をしています。

【茨城新聞】茨城県立高入試 採点ミス、2年で1000件迫る 受検者「努力踏みにじる」 不信や見直し求める声
茨城県立高入試の採点ミス問題を巡り、昨春の入試でも58校で計457件のミスが見つかった。今春分も88件増の計496件となり、採点ミスは2年間で千件に迫る。受検した生徒らや保護者、現場の高校教員などからは、公平性に対する不安やこれまでの採点方法の見直しを求める声などが相次いだ。

こちらのブログでも、前年の答案をチェックして無傷でいられるはずがないと予測していましたが、やはり約450件の採点ミスが発覚しました。
合否に影響の出るものも1件誤って答案を廃棄していた学校が11校と散々な状況になっています。

まさお
まさお

合否に影響の出るケースは中高一貫校の新中2の生徒の答案のようです。街頭生徒は公立中の2年生になる段階ですから、該当生徒のご家庭ときちんと向き合ってどう対応するか決めて行く必要があると思います。
採点ミスをする学校には通いたくないというかもしれません。

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そもそも採点体制がいい加減なのか

今回の報道で難しいのは、学校の先生がいい加減な採点をしているかのような印象を与えてしまうということです。

実受験者は令和3年度の茨城県立高校の実受験者は17,281名と発表されていますから、提出される答案は86,000枚余りです。採点ミスが496件とすると、ミスの発生率は0.57%となります。200枚に1枚ということで、低いとは言えませんが、ものすごく多いというわけでもありません

高校の先生がいい加減に採点をしているわけでもなく、手を抜いているわけでもありません。
テスト採点のプロではない高校の先生が、年に1回合否を分ける重要なテストの採点業務にどうしても携わらなくてはならないという状況が少し問題かもしれません。

具体的には、記述問題の採点規準をどの程度精緻に決めて、誰でも客観的に正しい採点ができるように準備されているかという問題があります。

記述問題の採点現場では通常どのような対応が行われているのでしょうか。

自分の知っている範囲では、出題者が予想した解答の範囲に収まらない微妙な記述内容の答案が何枚も出てきて、都度採点者が集まって対応を協議するという場面があります。
その結果、このような記述は正解に含めるとか、部分点を出すといった基準を都度修正をしながら採点をしていると思われます。

この規準があいまいだと、県がやっている答案再チェックが本来正しい採点だったものを間違いと認めてしまうというようなことすら起きかねず、毎回答案チェックをするたびに採点ミスと認定される答案の枚数が異なるといった事態にもなってくるのです。

まさお
まさお

学校の先生は一定レベル真剣に真摯にやっているとすると、採点規準やチェック体制そのものに問題があるという可能性も考えないといけないということです。
どうしても記述問題を増やす方向で世の中が動きがちですが、採点の公平性や正確性を担保しようとすれば、記述問題の拡大はミスを誘発する方向でもあり、よほど頭のいい人が制度設計をしないとこの問題は解決しないということになります。

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本気で採点ミスをなくすならマークシートが一番よい

大学入学共通テストが記述式の導入を見送ったのは、採点の正確性を担保できないからという理由でした。高校入試においても、今回のような採点ミスが「あってはならないこと」ということであれば、客観式の選択問題を中心としたテスト形式に改めないと解決は難しいと思います。

3月22日の茨城県の採点ミスが発覚した際の以下の記事にも書きましたが、
1.解答用紙の大半をマークシートにする
2.試験は基本問題ばかりとして、〇×で解答できるものにし、応用は面接試験で問う
3.採点後のチェック体制を強化する(外部委託も含め)
あたりが現実的な解決策だと思います。

まさお
まさお

もう数年、採点ミスのニュースは出続けると思いますが、きちんと答案チェックをしている茨城県はまだ良心的で、「臭いものにふた」式でチェックを行おうともしない自治体も多数あると思います。制度そのもの見直しを早急に進めるべきだと思います。

コメント

  1. TAKASHI より:

    コメントします。

    1.解答用紙の大半をマークシートにする
    →マークシート化については選択肢ばっかりではダメで文章解答を求めてくようです。

    2.試験は基本問題ばかりとして、〇×で解答できるものにし、応用は面接試験で問う
    →面接試験ってあるようです。学校によっては異なるとのこと。

    3.採点後のチェック体制を強化する(外部委託も含め)あたりが現実的な解決策だと思います。
    →当然のことですが、外部委託に関しては外注費用があるので予算にすると
     大変になると考えます。各教科の教諭が日頃のテスト採点の訓練が必要、
    その予算、税金からですよ。しかも歳出では教育費が多いので、予算は
    出すことができませんよ。
     予算が高い分、教育の職員に厳しい要求をするわけです。

    • まさお@教育ブロガー(元塾講師)まさお@教育ブロガー(元塾講師) より:

      TAKASHIさま
      コメントありがとうございます。
      学校の先生が丁寧に時間をかけて正確な採点ができれば何の問題もないのです。
      ところが、現実的には毎年採点ミスが相次いでしまい、今の出題形式と採点時間を考慮すると
      学校の先生に正確な採点を要求すること自体が難しいことなのではないかと思うようになりました。

      たとえば、茨城県の公立高校の受験料は2,200円です。
      一般的な模擬試験の受験料が1回4,000円くらいであることを考えると、
      税金を投入するのではなく受検料を上げるのが正しいと思います。

      正確な採点をするにはコストもかかるということに向き合わなければ本質的な問題解決にはならないと思うのです。