こんにちは。まさおです。
昨日、文部科学省のHPに大学入試の変更点一覧が掲載されているという記事を書きましたが、1月21日宇都宮大学が個別試験を中止するとの発表を行いました。
今回は「宇都宮大学の個別試験中止」について取り上げます。
1月16日に以下の記事を書きました。共通テストスタートも個別試験中止の可能性はあり得るという記事です。早速中止のニュースが舞い込んできましたが、やむを得ない判断のように思います。
個別試験の中止がついに始まった
最初に宇都宮大学のHPのリンクを張っておきます。
上記のページの1月21日のお知らせの欄に以下のPDFが掲出されています。
https://www.utsunomiya-u.ac.jp/docs/ippansenbatsu_chushi.pdf
個別試験中止の理由は栃木県への緊急事態宣言発出
上記PDFを読むと、今回の個別試験中止に至る背景が読み取れます。
一番大きいのは、栃木県に対する緊急事態宣言が1月14日に発出されたことです。
個別試験前期日程は1月25日出願開始ですから、その前に変更を発表しておかなければ受験生に出願先を誤らせてしまう可能性があります。
宇都宮大学は地域密着型の地元の国立大学で、栃木や埼玉、茨城といった近県からの受験生が多くなっています。その意味では、地元の緊急事態宣言下で入試を強行することによる受検生へ与えるリスクなどを冷静に考慮したのだと思われます。
合否判定は共通テストの結果をメインに行う
個別試験を中止した場合の合否判定について以下のように発表されています。
共通テストの得点がメインであることは間違いなさそうです。
理系の受験生は数学Ⅲを使わずに入試が終わってしまうことになると思います。果たして今までの受験勉強で数学Ⅲに費やしてきた時間を考えるとこれでよいものか疑問がなくもないですよね。状況が状況なのでやむを得ないと思いつつ、釈然としないものも残る難しい判断です。
共通テストの結果で出願するか判断が必要
上記のような対応ということは、共通テストの得点をどう評価するかがポイントになります。
たとえば、工学部では、個別学力検査の得点の代わりに共通テストの数学・理科・外国語を使うとしているので、共通テストの得点に加えて個別試験の得点も共通テストの点数となり、実質同じテストの結果を2回使うことになるわけです。
詳細は宇都宮大学の資料を見てほしいところですが、共通テストで大失敗をしてしまった場合は、個別試験での挽回どころか、個別試験に共通テストのスコアが使われることで失敗がさらに倍になるという状況です。
冷静にそのような入試制度の宇都宮大学に出願して勝ち目があるのかを判断しないといけないということになります。
逆に共通テストが想定以上にできたという人はイケイケで出願すればよいということになります。
いずれにせよ、1月25日からの国立の出願を目前にそのまま出願するのか別の大学に出願先を変えるのかの判断が迫られることになります。
宇都宮大学を第1志望にしていて、共通テストで失敗をしてしまった生徒はかなり痛手だと思います。試験を受けることもなく合否の判定が来ますから、自身がない場合は、受験ができる他の国立を目指した方が良いと思います。
個別試験の中止は今後も出てくる可能性が…
国立大学の個別試験中止は2次試験の出願前に公表しなければならないでしょうから、この後相次ぐとは考えづらいと思います。
一方で、私立大学は国立のような他の国立大学への出願変更のようなしがらみがありませんので、突発的に中止を発表してくる可能性があります。
昨日の記事にも書きましたが、各大学は受験生の健康・安全を第一に考えて上記のような判断をしてきていますから、その発表をポジティブに捉えて自分の可能性を広げる方向で考えるようにしましょう。
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