共通テスト第2日程志望者は0.18%! ~日程別志願状況~

大学入学共通テスト
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです!

10/15、大学入試センターは大学入学共通テストの出願状況を発表しました。今回の発表には、出願時に第1日程(2021/1/16・17)か第2日程(2021/1/30・31)のどちらを志望したかの集計も入っています。
結論はタイトルの通り、ほぼ全員が第1日程になったとのこと。
今回は「大学入学共通テストの日程別志願者数」を取り上げます!

共通テスト日程別志願状況

受付処理が終了している志願者数 ( )内は確定の前年真贋者数
◆第1日程(2021年1月16日・17日)志願者数
・高校卒業見込者…447,673名(前年:452,235名)
・高校卒業者…83,455名(前年:105,464名)
◆第2日程(2021年1月30・31日)志願者数
・高校卒業見込者…788名
・高等学校卒業者…1名

※第2日程を志願した生徒は全体の0.18%程度

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大学入試センター発表資料

まずは、大学入試センターの発表したデータを確認してみましょう。
原本はこちらから確認が可能です。

日程高校卒業見込者高校卒業者等合計
第1日程447,67383,445531,118
第2日程788名1789
合計448,46183,446531,907
前年452,235105,464557,699
受付処理が終了した志願者数 ※前年は確定志願者数

いまだ集計中の書類があるため、最終出願数にはなっていませんが、全体の傾向はほぼ見えていると思います。
現時点で、第2日程を受験する生徒は全国足しても789名ということです。全国に何か所第2日程の会場を用意したかわかりませんが、受験者は想定よりもかなり少ないということが言えます。

ちなみに、文部科学省が今年の7月31日に発表した第1日程・第2日程の希望調査の結果は以下の通りでした。対象は現役の高校生のみで、既卒生は第2日程を原則選べません。

第1日程希望…431,000名(93.1%)
第2日程希望…32,000名(6.9%)

この時の調査から見てもさらに50分の1まで第2日程の志願者が減ったということになります。

まさお
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ここ1カ月程度は、新型コロナに対する世の中の向き合い方が少し変わってきて、普通の生活に近い状態に戻っているように見えます。実際は、ワクチンも特効薬もないので、入試会場のような感染リスクの高い場所は密にならないように気を付ける必要があるはずです。
結果的に7月の調査と今回の出願数にこれだけの差が出たということなのでしょう。

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この数字が語ること

今回の出願数の偏りが示唆することは何なのでしょうか。
主に以下の2つが言えると思います。

多くの学校が授業進度の帳尻合わせをした

本当かどうか怪しいのですが、多くの学校は夏休みの短縮等をうまく使い、学習進度の遅れを取り戻すめどをつけて、第1日程でも行けると判断したということになります。
そうだとすると6月の高等学校長会による入試1か月繰り下げの申し入れは何だったのかということになるわけですが、高校側の学習進度の読みが甘かったとみるか、授業の密度を下げて帳尻を合わせたとみるかは微妙なところです。

ちなみに共通テストの日程をめぐる6月の混乱は以下の記事で取り上げました。

まさお
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実際のところ、6月に入試の1か月繰り下げを申し入れておきながら、実際には2週間後の二第2日程にすらほぼ誰も出願しないという状況はちょっと異様にも映ります。本当にみんな第1日程に突っ込んじゃて大丈夫なのでしょうか?

仕上がらないまま入試に見切り発車的にで突入する受験生もいる

ほぼ全員が第1日程を選んだことで見えるもう一つの点は、十分に仕上がっていない状態の受験生が共通テストに大量になだれ込むだろうという予測です。

いくら夏休みを短縮したとはいえ、3月から5月にかけて休校をしていたわけで、オンラインでのフォローがあったとはいえ、例年に比べれば密度の薄い学習になっていたことは確実です。指導時間が短くなった分、例年できていた何かが欠落しているはずで、その何かを補えないまま入試に突入している可能性は高いです。

具体的には、多く場合過去問演習や総合演習の量が足りないということになると思います。つまり、試験本番の答案を作る準備(制限時間内の答案づくり)が足りていないはずです。その意味では、例年と学力的にも当日の得点的にも少しレベルダウンした生徒が多く試験場に来ると考えた方がよいでしょう。

まさお
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仕上がらないまま見切りで試験場に送り込むのは、多くの場合不本意な結果につながるので、指導者としては避けたいのでしょうが、第2日程を選んだ場合のリスクを考えると不完全ながらも第1日程で出した方がまだよいという判断が働いていると思います。
どちらの日程であれ、正しい準備で全力で入試本番に当たれるよう計画的な学習を進めていきましょう!!

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新型コロナに対する温度の変化

高校側の授業の混乱を背景に、文部科学省が苦慮しつつ進めた共通テストの第2日程ですが、現時点の出願数を見るとあまり意味がなかったような結果になっています。

一方で、第2日程は万が一第1日程時にコロナ感染などで受験ができなかった生徒の受け皿としての意味合いも持っていますので、この施策の有効性は実は第1日程当日のコロナ感染で受験ができなかった志願者が何名いたかが出るまで評価が難しいと思います。

世の中的にはかつての外出自粛の雰囲気からはすっかり様子が変わってしまいましたが、毎日一定数の感染者が出ているのは事実です。学校での感染も大きく報道はされていませんが、日々発生しています。

まずは、コロナ感染への自衛策をとって、第1日程できちんと受験できるように受験生は自己管理をしっかりと行うべきです。それでも感染してしまうのがコロナの難しさだと思います。

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