こんにちは。まさおです。
今年の1月に実施された一橋大学の外国人留学生向け入試で、試験時間中に数学問題を外部に流出させたとして、6/8、20歳代の中国人の男が逮捕されたそうです。
外国人留学生入試でも入試問題の流出事件が起こっていました。
今回のテーマは「一橋大学外国人留学生入試の問題流出」です。
一橋大学でも問題流出
6/8、警視庁は1月31日に実施された一橋大学の外国人私費留学生向け入試で試験時間中の数学の問題を流出させたとして、20歳代の中国人の男を偽計業務妨害容疑で逮捕しました。
以下の報道で詳細が出ています。
ポイントは以下の通りです。
- 1月31日に外国人私費留学生向けの入試で起こった
- 受験生が事前に外部の人物に問題を解いてほしいと依頼
- 数学の試験中に何らかの機器で問題を撮影しSNSで中継役の男に送信
- 中継役は、外部の中国人男性に画像を転送
- 外部の中国人男性は画像を見て不審に思い問題を解かずに大学に通報
- 一橋大学は通報を受けて警視庁に被害届を提出
- 警視庁の捜査により人物が特定されて逮捕
2週間前に共通テストで問題流出があったことが発覚し、世間が大騒ぎしていたわけですから、この時期に同様の手口で問題流出をさせるというのはなかなか大胆と言わざるを得ません。
留学生入試なので、日本国内のそのような事情をよく知らなかったのかもしれませんが、結果的に解答が試験中に受験生に戻らなかったのは不幸中の幸いと言えそうです。
監督強化の手法が難しい!?
この件の最大の問題点は、2週間前に共通テストで問題流出があった直後に起こっているということです。
上記で紹介している報道にもありますが、試験監督は共通テストの問題流出を受けて対応強化されていたようです。
一方、この入試は受験生が67名と少なく、監督強化がされているならば十分目の行き届く規模の入試であったとも思われます。
試験監督時のチェックポイントのマニュアル化が必要
規模も小さく、監督強化も行われていたにもかかわらず、試験中に問題画像がSNS経由で外部に送られていたのは、監督が機能していないことの現れと言ってもよいでしょう。
6/3に文部科学省が公表した大学入試要項でも不正行為への罰則強化が盛り込まれました。
以下の記事で紹介しています。
受験生への不正行為防止のための啓蒙活動と合わせて、試験監督のスキルを上げるための働きかけも重要となります。
- 試験開始前にスマホを机上に出させて電源を切らせる
- イヤホンの使用を認めない
- 受験生の目線や手の動きに注意をする
といったあたりはすでに対応が出てきていますが、今回の一橋大学での事例を考えるとこれだけでは少し対応が不足しているのではないかとも思います。
試験監督のスキル向上のための具体的な研修や対応マニュアルの整備が今後求められると思われます。
監督強化が行き過ぎると、受験生に与えなくてよいプレッシャーを与えることになり、受験生マイナスの影響が出かねません。
本来は試験監督は存在感を消しながら、不正に対してはきちんと対処できる力が求められるのですが、このままの流れですと試験監督が威圧的な監視者のような流れが出来上がってしまいそうです。
試験監督のスキルにはそのような受験生への圧迫感を与えないという観点もあると思いますので、いたずらな監督強化にならないことを望みたいですね。
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