こんにちは。まさおです。
6/3、文部科学省は令和5年度の大学入試要項を発表しました。コロナに揺れた令和3年度から2年を経過し、対応についても一定の知見を踏まえた落ち着いた内容になっています。
一方で、今年話題になったスマホを使った不正行為を踏まえた対応も盛り込まれました。
今回のテーマは「令和5年度大学入試要項」です。
文部科学省が大学入試要項を発表
6/3、文部科学省は令和5年度の大学入試要項を発表しました。
以下のページは文部科学省の「大学入試情報提供サイト」です。
ここに「令和5年度大学入学者選抜実施要項」が掲載されています。
26ページもあって読み込むのは大変なのですが、ほとんど前年と変わっていません。
大きな変更があったのは不正行為に関するページです。
不正行為に関する内容は別途説明しますので、まずは基本情報の確認から進めていきましょう。
令和5年度大学入試のポイント
まずは令和5年度の大学入試の主要ポイントを見ていきます。
大学入学共通テスト
項目 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 |
---|---|---|---|
本試験 | 1月16・17日 | 1月15・16日 | 1月14・15日 |
追試験 | 1月30・31日 | 1月29・30日 | 1月28・29日 |
特例追試験 | 2月13・14日 | 設定なし | 設定なし |
昨年の日程を平行移動させて、本試験を1月14・15日で設定、コロナ罹患などで受験できなかった人のための追試験を1月28・29日で設定しています。
令和3年度はコロナで設定にも混乱がありましたが、今はコロナ禍の入試にも知見が生まれており、コロナ前の標準日程に戻ったということです。
総合型選抜の出願開始日・合格発表日
項目 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 |
---|---|---|---|
出願開始 | 9月15日以降 | 9月1日以降 | 9月1日以降 |
合格発表 | 11月1日以降 | 11月1日以降 | 11月1日以降 |
学校推薦型選抜の出願開始日・合格発表日
項目 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 |
---|---|---|---|
出願開始 | 11月1日以降 | 11月1日以降 | 11月1日以降 |
合格発表 | 12月1日以降 | 12月1日以降 | 12月1日以降 |
個別学力検査の実施期間
項目 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 |
---|---|---|---|
試験期日 | 2月1日~3月25日 | 2月1日~3月25日 | 2月1日~3月25日 |
合格発表 | 3月31日まで | 3月31日まで | 3月31日まで |
総合型選抜・学校推薦型選抜も例年の流れを踏襲するものに落ち着いています。
学校推薦型選抜の合格発表は一般選抜の10日前までに行うという条件が付いています。
共通テストは12月1日段階で出願が終わっていますから、共通テスト前日までのなるべく早い期日に合格発表を行うことが求められています。
個別学力検査のスケジュールも変更ありません。
不正防止への対応
令和4年度の共通テストでは、1/15の本試験中に受験生がスマホで試験問題を外部に送信し解答を求めるという事件が発生しました。
今回の実施要項では不正対策のページの記述が大幅に加筆されています。
10ページの第13.4.(3)がその部分に該当します。
不正防止対応の詳細
- 不正行為に該当する行為及び罰則について,事前に整理をし,その内容を募集要項等において周知すること。
この他,各大学の判断により,例えば,不正行為については,警察に被害届を提出する場合があることを周知することも考えられること。 - 受験者の所持品について,入試方法や受験者数など,大学の実情に応じて,試験場に持ち込めないもの,試験時間中に使用できないもの又は身に付けることができないもの,大学が持ち込みや使用を禁止しているものを試験時間中に発見した場合の取扱い(不正行為として扱われる等)を募集要項等で明示しておくこと。
また,試験時間中に使用することを認めていない通信機器の試験場への持ち込みを認める場合には,試験開始前に電源を切らせるとともに,大学の実情に応じて,例えば,鞄に収納させること等についても説明を行うこと。 - 監督者が巡視を円滑に行うことができるよう,受験者の座席の配置など試験室の設定の工夫を行うとともに,試験時間中は,静謐な環境保持に十分に留意しながら,試験室内の巡視を適切に行うこと。その際,巡視時に注意を要する観点(例えば,手の位置,受験生の目線等)を踏まえ,監督者等に周知しておくこと。
また,大学の実情に応じて必要な監督者や巡視を補助する人員を確保すること。
上記の通り、不正行為に対する対処を募集要項で周知し、場合によっては警察への被害届提出もあり得るという内容になっています。
また、スマホなどの通信機器は電源を切ること(これまでもやっていたと思いますが)や監督者の巡視強化などが盛り込まれています。
大学入試の募集要項に「警察」などという単語が書かれていること自体があまり穏やかではない話ですが、コトの重大さをきちんと知らせることが防止策の第1歩だと思います。
やむを得ない対応ではないでしょうか。
令和5年度の大学入試が無事進むことを願います。
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