こんにちは。まさおです!
夏休みはいる自治体がある一方で、いまだに学校が続いている自治体も多数あります。新型コロナの休校による学習の遅れを取り戻すためです。高校入試の出題範囲については新たに4つの自治体が方針を発表しています。
2021年度高校入試各都県の出題範囲の最新情報を整理しました。
ちなみに、前回の記事は以下のリンクで確認可能です。
7/10以降、出題範囲縮小を発表した府県
前回のこの記事は7/9段階で入手できた資料にもづいて記事を書いていました。6/25段階で公立高校入試で出題範囲の縮小を発表していたのは、栃木県・埼玉県・東京都・神奈川県・新潟県・山梨県・長野県・京都府・大阪府・奈良県でした。
それ以降に出題範囲縮小を発表したのは1道2県です
北海道…7/10に出題範囲縮小を発表
北海道は過去に新聞報道で縮小せずという回答になっていましたが、7/10に5教科すべてにおいて出題範囲の縮小を発表しています。
国語…中3の教科書で学習する漢字
数学…中3「相似な図形」「円周角の定理」「三平方の定理」「標本調査」
社会…公民「私たちと経済」「私たちと国際社会の諸課題」
理科…第1分野「力学的エネルギー」「科学技術と人間」・第2分野「地球と宇宙 」「自然と人間」
英語…関係代名詞のうち、主格の that、which、who 及び目的格の that、which
の制限的用法
※同様の働きをもつ接触節(SVによる後置修飾)も出題しない。
詳細は以下のリンクをご確認ください。
http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/kki/re-huretto.pdf
数学の範囲は削減しすぎの印象。感染者が多く、緊急事態宣言の機関も長かった影響だと思いますが、中3の内容は半分近く範囲外になるようです。
千葉県…7/14に数学・理科・社会の出題範囲縮小を発表。
千葉県は数学・理科・社会の以下の単元を削減すると発表しています。
数学…中3「標本調査」
社会…公民「私たちと国際社会の諸課題」
理科…第1分野「エネルギー資源」「科学技術の発展」「自然環境の保全と科学技術の利用」・第2分野「自然環境の調査と環境保全」「自然の恵みと災害」「自然環境の保全と科学技術の利用」※中3で扱う実験の操作方法及び観察の手法も出題しない
また、「学校設定検査」にあった「思考力を問う問題」については令和3年度は実施しないことも発表されています。
詳細は以下のリンクで確認できます。
https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/shidou/press/2020/koukounyuushi/documents/r03hairyojikou.pdf
長崎県…7/15に出題範囲を2週間から1か月程度分削減と発表
長崎県は5教科すべての出題範囲を2週間から1か月分程度の削減をすると発表しています。
国語…「和歌・俳諧・漢文・漢詩」
数学…中3「確率」「円」「標本調査」
社会…公民「私たちと経済」「私たちと国際社会の諸課題」
理科…第2分野「日周運動と自転」「年周運動と公転」「月の運動と見え方」
英語…関係代名詞のうち目的格のthat、whichの制限的用法-にあたる部分
詳細は以下のリンクから確認できます。また対応表も別途用意されています。
https://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2020/07/1594717479.pdf
対応表は以下のリンクから
https://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2020/07/1594717567.pdf
各自治体の対応を広く見ていて不安になるのは理科の出題範囲のばらつきです。理科は他の教科と異なり教科書会社ごとの単元の並べ方に大きな違いがあり、この出題範囲の削減で本当に問題ないのか検証されているか不安に感じます。
出題範囲を変えないと発表している自治体
以下の自治体が変更なしと発表しています。前回から増えた2つの自治体を赤字にしています。前回も言及しましたが、新型コロナウイルスの感染状況や休校状況はエリアによってまちまちです。
今後の感染拡大による休校措置などによっては出題範囲や入試日程が変更になる可能性も十分考えられるので、留意が必要です。
北海道⇒範囲縮小へ
青森県・岩手県・秋田県・山形県
茨城県・群馬県
石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県
三重県・兵庫県
鳥取県・岡山県・広島県・山口県(選択問題)
香川県・愛媛県・高知県
大分県・沖縄県
青森県…7/17に出題範囲を変更しないことを発表
青森県は、新型コロナウイルスによる出題範囲の変更はしないことを発表しています。ただし、臨時休校に配慮し、出題内容を基礎的・基本的なものを中心にすると発表しています。
また、追検査について新型コロナウイルスの感染等で受検ができなかった場合は書類による選考を行うことを付記しています。
詳細リンクは以下から取得してください。
https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kyoiku/e-gakyo/files/r3hairyo.pdf
大分県…7/21に出題範囲を削減しないことを発表
大分県では、新型コロナウイルスによる学習の遅れは、夏休みの短縮などによる授業日数確保ができていることから、取り戻せるという判断をしています。
そのため、出題範囲を現時点では変更しないことを発表しています。
詳細は以下のリンクで確認できます。
縮小する自治体にも、縮小しない自治体にも出てこないところはいまだ検討中だとお考え下さい。まだ11県が残っています。
8月下旬までの発表を予定しているようです。
縮小した範囲の勉強方法について
前回も記載しているのでポイントだけ記載しておきます。
今回新たに範囲を縮小した中では埼玉県がかなり大幅な範囲縮小をしています。範囲の縮小は例年の過去問が使えなくなることを意味しているので、注意が必要です。
【範囲を縮小する地域にいる受験生の学習のポイント】
・学校の先生に除外する範囲が教科書の何ページにあたるか確認
・過去問に出題範囲外の内容が出ているのですべて解く必要はない。
⇒学校や塾の先生にどこまでやればよいか確認
⇒多くの入試問題は複数の単元が融合されているので、意外と使えない問題は多いはず。
・地域の模擬試験会社の過去問を活用することが有効
⇒10月~11月くらいに実施する公立そっくりテストのようなものがあれば、試験範囲除外部分が出されていない可能性が高く、教材として有効。
まだ一部の自治体が試験範囲の取り扱いを公表していませんが、8月末にはほぼ出そろう見通しです。今後も感染者の動向は注視する必要があると思いますが、各都道府県によって状況が異なりますので、全国一律で考えることは難しいと思います。
自分の受験する高校がどのような方針で入試を行うのかを冷静に見きわめて対応を進めていきましょう。
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