「家にいると全く勉強に集中できない」
「自宅だとやる気がどこかへ飛んでいく…」
毎年、多くの受験生のこのような言葉を聞きます。塾の自習室や図書館など、勉強に集中できる環境が常に身近にあればよいのですが、コロナ禍の影響もまだまだあり、自由に使えないところも多いようです。
逆の見方をすれば、受験生が自宅でも集中して学べるようにあれば最強ということです。
どうすれば自宅での学習ができるようになるのでしょうか。
今回は「自宅で集中して学習するための3つのポイント」を取り上げます。
在宅学習が集中してできれば最強
9月から12月になると、受験勉強の追い込み時期となって、図書館や塾の自習室を多くの受験生が占拠する風景が見られます。
受験生にとっても、自宅は集中しづらい環境ということもあって、自習室に頼りがちです。
ところが、新型コロナウイルスの影響でここ数年は自習室や図書館の定員が削減されたり時間制限が設けられたりすることが多くなっています。
受験生にとっては学習環境に制限ができてしまっている状況です。
これは今年に限らず、毎年受験生に言っていたことですが、本来自習室や図書館で勉強することは、横とばかりではありません。
図書館や自習室でのみ勉強がはかどるということは、図書館や自習室が閉まってしまうと勉強ができないということでもあるからです。
理想的な状態は、図書館や自習室に行かなくても自宅で十分集中して学習ができることです。ところが、自宅ではどうしても誘惑に負けてしまうので、自習室や図書館に学習をしに来ているわけです。
では、どうすれば自宅で学習できるようになるのでしょうか。
自習室や図書館、カフェなどでも学習はできるのですが、現在は外で長い時間自習をすること自体が制限されていますし、万が一の感染リスクを高めることにもなります。
万が一の感染になれば、しばらく勉強もしづらくなってしまいます。
コロナ禍においては、外に出ず、自宅で学習に集中できするのがベストな学習スタイルということになります。
自宅で集中して学習するための3つのポイント
では、どうすれば自宅で学習に集中できるようになるのでしょうか?
そもそも自宅はリラックスするための作られている場所です。そこで勉強をするためのポイントを3つ挙げておきます。
1.学習環境を整える
そもそも図書館や自習室では、なぜ集中できるのでしょうか。答えは簡単です。目の前の学習に関するもの以外何もないからです。特に塾の自習室では勉強している他の受験生の姿も目に入って、自分も負けられないという気持ちになるでしょう。
つまり、集中するかしないかは、自分をどんな環境に置くかで決まるということです。そう考えると、対応策も集中する環境をどう作るかということがポイントになるとわかります。
受験勉強用の環境を自宅に作る
本気で受験勉強を自宅でやろうと思ったら、受験勉強用の空間を自宅の一角に作る必要があります。家の広さは人それぞれですが、仮に自分の勉強机を持っているなら、その周囲にあるものをすべて目のつかないどこかに封印することが重要です。
たとえば、マンガや眠気を誘うクッションなどを一時的に(入試が終わるまで)目のつかないところに移動してみましょう。箱に入れて押し入れなどにしまうのもありですし、隣の部屋に置いておくというのもよいと思います。とにかく、学習に集中したいと思ったときに手の届くところ、目につくところにないことを重視しましょう。
自分の勉強机がない場合は小さなテーブルを新たに用意することをお薦めします。ニトリとかで売っている、畳の上に置くようなタイプでもよいと思います。そして、学習中のノートを照らす明るい照明を用意しましょう。
リビングで集中して勉強できるという人は、そのままリビング学習でよいと思いますが、大学入試などになると1日の学習時間が10時間を超えることもあるでしょうから、家族の生活の妨げにならないように注意が必要です。
もし、家に部屋がいくつもある場合は、勉強に集中するための部屋を一つ作りましょう。その部屋に入ったら学習に関するものしか目に入らないという環境を作れるなら、そこに入るのがベストです。
重要なことは学習に関するものしか目に入らない場所を作るということです。できれば、360度見回してもどこにも誘惑するものがない状態がベストですが、それができない場合は、カーテンなどで隠すなどの工夫をするとよいでしょう。
2.学習に集中する際の自分ルールを作る
環境が整えば、半分以上準備は終わりなのですが、残りの大半を占めるのが自分ルールです。学習に集中するために自分が自分に課すルールを決めるのです。
・毎日夕食後20時~23時は学習に集中する。
・60分の学習に対して10分間の休憩を入れる。
・学習中のコーヒー、紅茶はOKだが、お菓子はNGで休憩時間のみとする。
・一度スタートしたら途中で止めない。
・学習した内容とかけた時間はすべて記録に残しておく。
たとえば、上記のような5か条を決めたら、ノートの表紙裏などに書いておきます。
このルールを守れるか、守れないかがポイントとなります。
学習時間は平日と土日で分けたり、学校の有無によって調整をした方がよいと思います。
また、学習内容について自分でやるべきものが決まっているならその内容もルール化しておくとよいでしょう。
例、毎朝6時~7時は知識事項のチェックを行う。 など
「自分ルール」をきちんと作れるかは、長続きするかどうかに影響を与えます。ポイントは守れないルールを課さないことです。最初は緩くてもよいので、ルールを守ることを優先し少しずつルールのレベルを上げていくとよいでしょう。
3.ライバルの存在を常に意識する
志望校がすでに決まっている場合は、同じ志望校の受験生が今頃何をしているかを常に想像する習慣をつけましょう。
多くの受験生(特に、トップ校を狙う受験生)は程度の差こそあれ、合格に必要な学習をきちんとしているはずです。仮に合格に必要な学習をしていない生徒がいた場合、その人は合格しませんのでライバルになりません。
本当に合格したいのなら、合格するであろう受験生は今何をしているかを想像し、そのライバルに負けないように学習をする必要があります。
塾の模擬試験の結果のような得点ではなく、どんな問題集をいつまでに何回くらいやっているのかがわかる方が学習量は増やしやすいです。
その意味では、スマホアプリのStudy Plusなどを使って同じ志望校の受験生がどんな学習をしているかを確認・共有するのは非常に有効です。
塾に授業で行ったり、何かのイベントで同じ志望校の生徒に会う機会があれば、その人がどんな学習をしているか情報収集をした方がよいでしょう。
学習は量と質のかけ算なので、理にかなった学習内容を一定時間以上学習することで成績に間違いなく反映してきます。学習の量と質が他の受験生に比してどうなっているかを意識することは合格に向けて非常に重要な心がけと言えます。
在宅学習が集中してできる状況になればかなり強いです。
そのためには、
①学習環境を整える
②学習に向き合うための自分ルールを作る
③ライバルの存在を常に意識する
この3点をきちんと進めれば、確実に変化が起こります。
頑張りましょう!!
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