こんにちは。まさおです。
古典の勉強は進んでいますか?
今回は古文の勉強の中でも超重要な「現代語訳の方法」を取り上げます。
意外と学校では正しい手順を教えてくれなかったりします。
知っておくだけでかなりプラスになると思います!
では、ポイントを確認していきましょう。
古文の現代語訳とはどういうことか
古文を現代語訳にするとはどういうことなのかを最初に正しく理解しましょう。
「訳」は「英語の日本語訳」などでも使われる通り、「その文が意味するところを正確に他の言葉に移し替えること」という意味です。
なんとなくではダメで「正確に」ということを意識しましょう。「一つの単語も漏れなく」ということを意識すればよいです。
特に中学校では、古文にほぼ現代語がついていることと、古語の知識が充実していないことからなんとなく訳せれば大丈夫という感覚に陥りやすいのですが、高校に入ったときに必ずつまずくことになります。
現代語訳の作法は中学の時に必ず身につけておくべきです。
(高校の先生が教えてくれれば別ですが、そんな先生は稀です)
古文の現代語訳のしかた
では、実際の古文を使って現代語に訳してみましょう。
まずは簡単な古文で考え方を身につけることに主眼を置きます。
この例文は、平安時代に清少納言と呼ばれた人が書いた「枕草子」という随筆の中の一節です。
有名な書物なので、学校の授業などで聞いたことがあると思います。この本では「〜もの」とテーマを掲げて、それに該当するものを挙げていくという段落が何回も出てくるのですが、そのなかの「うつくしきもの」という章段の冒頭部分です。
さて、本題です。
古文を現代文に訳すときは、基本作法は以下の通りです。ポイントは3つあります。
例文で実際に訳しながら確認してみましょう。
「うつくしきもの」の訳
「うつくしきもの。」これは「うつくし」の意味さえ知っていれば簡単ですね。
「うつくしき もの 。」
↓
「かわいらしい もの 。」となります。
古語の「うつくしき」は「かわいらしい」という意味です。
語順を変えずに単語を置き換えます。
「うりに書きたるちごの顔」の訳
次に「うりに書きたるちごの顔」ですが、これも古語の意味を知っているかがポイントになります。
〜たり | 「〜た」(完了) 「〜ている」(存続) |
ちご | こども、幼児 |
知らなかった人はこの場で覚えてしまいましょう。
「うりに 書きたる ちごの 顔。」
↓
「うりに 書いた こどもの 顔。」となります。
ここでも語順を変えず、上から一語ずつ置き換えていることがポイントになります。
全体を通して確認
「うつくしきもの。うりに書きたるちごの顔。」
↓
「かわいらしいもの。うりに書いたこどもの顔。」
簡単な例文なので、知識さえあればすぐに訳せると思います。
重要なのは、語順を変えていないということです。
英語と違って、古文は現代語と語順が変わることがほとんどありません。語順を変えると意味を取り間違う可能性があるので、上から順に(語順を変えずに)訳すことが大事なのです。
ところで、この文の意味はわかりますか?
「うりに書いたこどもの顔の絵は可愛いね」と言っているのです。
皆さんもうなずけますか?
古文で大事なことは、現代語に訳して終わりではなく、その文を書いた作者の思いを想像してみることです。1000年前の人も、今の人と同じような感覚でいることを意識しましょう。
現代語訳を正確にするには古語の知識が必要
このように、現代語訳のやり方は基本に忠実であればまず間違うことはありません。
むしろ、これをやり切るには古語の意味をたくさん知っていないと難しいということになります。
古語はどうやって覚えるのか
基本的な知識は「まさおネット」の別の記事で説明していますので、まずはそちらを確認しましょう。
上記の記事で紹介した基本古語があれば、公立高校・都立高校レベルはある程度いけると思います。
難関校や上位校を狙っていて、もう少し知識を充実させたいという人は以下のような問題集を使うとよいでしょう。
古語以外に覚えておくべき重要事項
上記の古語の知識で概ね現代語訳は出来るのですが、高校入試レベルで問われる重要知識がもう少しだけあります。
それは「係り結びの法則」と「係助詞」の知識です。
「係結びの法則」と「係助詞」については次回の記事で取り上げます。覚えることは少ないですが、古文を読む時に常に意識しておかないといけない重要知識なので、きちんと覚えるようにしましょう。
このブログでは、細かな知識を全部説明するのではなく、学校や塾の授業であまり語られない「他の生徒に差をつけるための重要ポイント」を端的に説明するようにしています。
プラスαの知識を積み上げて大きな差をつけていきましょう!
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