国語読解の空欄補充問題への対応方法 〜設問形式別の解き方のツボ〜

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まさお
まさお

国語の読解問題に苦しんでいる人たち向けに、勉強時間を増やさずに得点をあげる手法をいくつか紹介中です。
これまで記述問題と選択問題について取り組んできました。

今回は空欄補充問題の解き方のツボをご紹介します。

空所補充問題のポイント

空欄補充は前後関係が命
空欄前後にある言葉をいい加減に扱わなければ方針が立ちます。
◆ヒントが空欄の前後にない場合もある
空欄前後と似た表現が文中の別の箇所にあるので、それを手掛かりに解答を導きます。

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空欄補充問題の意味

この問題のように、国語の読解問題において、空欄補充問題がよく出ます。解答が一つに決まりやすく採点しやすい(本文にはもともと書いてある)上に、解答者の文脈把握力を試せる便利な解答形式です。

問題ごとの難易度はありますが、難しい選択肢問題に比べれば対応しやすいことが多く、解答作法を身につけておくだけで一定レベルの得点が期待できます

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空欄補充問題には知識系と読解系の2種類がある

空欄補充問題の解答作法を整理する前に分類を理解しておいてください。

①知識がないと解けないタイプ

慣用句の完成などの空欄補充です。

目から(    )が落ちる

こんなケースは、「涙」でも「鱗」でも入るのですが、出題者が知識として「目から鱗が落ちる」という慣用句を知っているかを試そうとしているケースの場合は、文脈から「鱗」を導き出すだけではなく、この慣用句を知っているという前提がないと難しいです。

②読解力で解くタイプ

前後の言葉を丁寧に辿ることでヒントを得て、適切な解答を導くタイプで、入試の本流です。
これは後ほど説明する作法を意識すれば、解答できるようになります。

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空欄補充問題の解答作法

空欄補充問題の解答は以下の2種類の解答作法を身につけることでかなりの確率で正解にたどりつけるようになります。

①前後関係で解く

空欄の前後関係をよく読むとそこにヒントがあるタイプです。
知識系だと以下のような問題になります。

この問題では「( A )に入る漢字二字の語句を自分で考えて入れなさい」と指定されていました。
これは多少の知識がないと厳しいのですが、
・「(  )をしのぐ家」という表現から家は何をしのぐものかを考える
・「(  )をしのぐ」は慣用的な表現が存在する
というプロセスから「雨露」という解答を導きます。これは知識問題ですね。

②空欄前後の表現と似た表現を探す

こちらは少し高度なタイプで、空欄の前後を読むだけでは解答が見つかりません。
さらに似た表現を別の個所から引っ張ってくる必要があります。

先ほどの問題を詳しく見てみましょう。 これは似た表現がすぐ近くにあるので、丁寧に読めば気づけるのですが、ちょっと経験が足りないと選択肢に惑わされてしまう問題です。

二つの空欄Aに共通して入る言葉を選ばせる問題でした。東京学芸大学附属高校の過去問です。なお、設問文は以下の通りです。

答えはどれになるか、授業っぽくなりますが考えてみましょう。

①空欄の前後をよく読む
1つの空欄の前後から以下のことがわかりますね。
Aを指定しないと客観的には意味を成さない。」という言い方を把握します。

2つ目の空欄も「目的物のAを無意識に仮定している」という表現になっています。
Aに入る言葉は指定しないと意味を成さず、無意識に仮定されるものとわかりますね。

②解答の前後だけ答えを決められるか考える。
選択肢を見ると「視角」という言葉があって、聞きなれないこともあって少し気になります。本文中では「視角でいくらぐらいという人はきわめてまれである。」とあるので、どうも無意識に仮定するようなものではなさそうです。

③空欄前後の本文をよく読んで似た表現を手掛かりにする
すぐ後に最初のAと似たことをを言っている箇所があることに気づくでしょうか。
月や太陽を勝手なある距離に引き寄せて考えているのだが、その無意味な主観的な仮定は他人に通じない
ここに書かれている「その無意味な主観的な仮定」の正体が①で考えた赤マーカーの内容に一致しますよね。
「その」は指示語ですから、直前に書かれている仮定、「ある勝手な距離に引き寄せて考えている」が指示されている内容になると思われます
よって、解答は「距離」と決まるのです。

まさお
まさお

文字で書くと少し難しく感じるかもしれませんが、この解答プロセスの感覚が身につけば、後は経験を積むだけでどんどん性格に解答が出せるようになります。

まとめ

どちらも、空欄の前後の表現を把握することが第1歩だと気づくでしょうか。しかもこの作法は高校入試でも大学入試でも通用します。

さらに言えば、社会人になってもベースとなる基本的な考え方です。(社会人に空欄補充は出されませんけれども…)

国語の基本は書かれている文字を無視せず、丁寧に相手にしてあげることです。

まさお
まさお

あたかも自分の大事なものを扱うように目の前の文章に接しているだけで国語の成績は必ず上がってきます。

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