中高生のみなさんは、日常生活の中で勉強を義務としてとらえている人も多いと思います。 でも、もしも勉強自体がとても楽しいものと感じられれば、モノの見え方は大きく変わるでしょう。
今回は勉強の楽しむとはどういうことかというテーマです。
勉強とは世界とつながること
みなさんにとって勉強とは何でしょうか?
「テストで評価されるやらないといけないもの」
「できればやりたくないが、やらないと怒られるから仕方なくやるもの」
ですか?
これまで怒られながら勉強をしてきた人はそういう感覚になるかもしれません。
しかし、世の中には、怒られずに勉強をしてきた人も少なからずいます。
自分の知らない世界とつながる感じが楽しくて、新しい知識をどんどん吸収していった人たちです。
勉強を義務でやっている人は、一度立ち止まって勉強する意義を今一度考えてみましょう。
日常生活で方程式なんて使わないというのは本当か?
よく学校の勉強が意味がないという人の中に「方程式なんて習ったって社会に出たら使わないよ!」という人がいます。
本当にそうでしょうか?
教科書の文章題と同じシチュエーションはないかもしれませんが、例えば、あるイベントで必要な資料を何部印刷するかといった具体的な場面では、来場予想者数や会場で資料を受け取らない人の数などを予測した方が効率的に運営が可能です。
そのような場面においては方程式的なものの考え方が役に立ちます。
中高で習う学習の根源的な部分は社会に出て十分役立つのです。
習った知識そのものを使うというよりも、習った知識の背景にあるものの見方や考え方が役に立つという感覚の方が近いと思います。
知らないことを知ることの楽しさ
皆さんは知らないことを知る楽しさを感じたことがありますか?
たとえば、ゲームの攻略サイトを見て意外なクリア方法を知ったときの驚きや、自分が知らないで使っていた道具が先祖伝来の名品だったことを知ったときの感動など。
それ以外にも、「そうだったのか!」と思える瞬間を人生の中で何度か体験したことがあるのではないかと思います。
勉強にも「そうだったのか!」が当てはまれば楽しくなりますよね。
まずは自分が一番興味のある科目、興味のある分野について、学校の授業とは関係なく自分の好奇心を満たすような学習を進めることをお勧めします。
歴史上の登場人物について詳しく調べてみるとか、自分が好きなアーティストのお気に入りの本を自分も読んでみるとか、そういう興味の対象を入り口として少しずつ、楽しみの範囲を広げることが大事だと思います。
プログラミングなどは特にそういう驚きや感動が詰まった分野だと思います。
解決しなければならない課題を一生懸命努力して調べながら、プログラムに書き出し、 それがうまくいった時の達成感はとても感動的ですし、楽しみを感じる部分でもあります。
学校の勉強はリスクのない課題解決の訓練
学校の勉強はどうすれば楽しく感じられるでしょうか?
授業で習う内容を、自分たちに与えられたクイズのテーマのように捉えてみると良いでしょう。
毎週、自分の周りで刑事事件が起こるコナンくんと一緒です。
抜群の洞察力と知恵で事件を解決に導くコナン君ですが、教科書の問題を解くのも同じ感覚で行けるところがあります。
コナン君の事件解決と同じノリで、連立方程式の解法などに取り組むことができれば、それは楽しい冒険になります。
学校の先生が楽しい先生でそんなノリで教えてくれたなら多くの生徒は勉強好きになるのでしょうが、残念ながらそうでない方もいらっしゃるので、学校では簡単に楽しさは感じられないのかもしれません。
いずれにせよ、みなさん自身が勉強を社会に出たのち、課題解決法を学ぶための事件ととらえてみることができると、少しは見え方が変わると思います。
しかも、失敗しても失うものはありません。こんな安全な課題解決の訓練は社会に出たらありませんので、学生のうちによく体験しておくべきです。
知識よりも学び方を身につけるべき
学校の勉強は最終的にはテストの点数で測られてしまいますが、社会に出て本当に求められるのはテストで何点取れるかという力ではありません。
むしろ、目の前に与えられた大きな課題に対して、どのような取り組み方で解決の方法を探していくかという、考え方を身につける方が大事です。
中高で学んだ様々な問題への取り組み姿勢やアプローチ方法が、社会に出てから本当に役立つスキルとして求められるのです。
まずは目の前の課題をどうやって解決すべきかを一生懸命考えること、様々な解決手段を試してみて、その結果から新しい解決策を検討することといった視点で目の前の問題をとらえてみるとよいと思います。
テストで点を取ることも大事ですが、むしろ「どうすればこの問題が解けるようになるのだろう?」と思えるかが重要です。
長い人生で自分を助けてくれる土台を勉強を通じて身につけていけたら素晴らしいですね。
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