表現力をつける

入試小論文(600〜1200字程度)の書き方 ~作法を知れば道は開ける~

表現力をつける
まさお
まさお

入試での長い記述は指導者も少なく、対策が難しいところがあります。
過去にこのブログでは読解問題における記述解答や都立・公立高校の作文の書き方を取り上げてきました。
今回はもっと長い本格的な小論文の書き方を取り上げます。

この記事でわかること

小論文は作法が大事
作法さえ覚えれば、練習によって誰でも書けるようになる
論文の点はネタの仕入れ方で決まる
日々の情報収集は新聞とスマホの活用がキモ

長い文章を書くのが苦手な人が多い隠れた理由

皆さんは学校で600字以上の作文の「書き方」を習ったことがありますか?

自分が知る限り、日本の学校教育(特に小中学校)では作文や小論文の書き方をほとんど教えません。正確には先生が教え方を知らないのか…。

特に小学校では遠足などの後に感想文などを作文形式で書かせる先生が多いのですが、「最低でも原稿用紙2枚」などと最低字数だけを指定するような先生も多いようです。

指示された子どもたちは、男子を中心に字数を埋めることが中心となってしまい、その苦行に対する苦い経験から作文嫌いになってしまいます

もう少し文章の書き方を小学校で教えてくれれば日本人の表現力はもっと高まると思います。
そのためには、学校や塾の現場で正しい文章の書き方や型をきちんと教えていく必要があります

まさお
まさお

過去に塾で教えていたときに生徒から聞いた話では、授業に誤った情報も紛れていました。特に原稿用紙の使い方とか…。
教科外指導も多いため学校の先生も専門外で大変なのだと思います。

そんな中でも、きちんとした指導者に恵まれて文章の書き方を受けさせすれば、格段に書く力は伸ばせます。基本的なところから少し整理をしていきましょう。

作文と論文の違い

最初に作文と論文の違いについて整理をしておきます。高校入試と大学入試の小論文テーマを1つずつ挙げておきます。

小論文テーマの例①(都立西・推薦・600字)

次の言葉について、あなたが感じたり思ったりすることを述べなさい。 「数について何かを発見するためには、数を転がして、ころころと手のひらで弄ぶことが 一番重要なんです。」

小論文テーマの例(神奈川大学工学部建築学科・推薦・1000字)

日本は火山活動や地震活動においては世界でも有数の多発国として知られ、古くから自然災害によって、毎年尊い人命が失われています。建築の大きな目的は安全で快適な建物や社会を創り出すことですが、建築学科を志すあなたが建築技術、都市計画、まちづくりなどについて大切な防災・減災対策として考えていることをまとめなさい。

上記テーマに対して、小論文を書きなさいと求められています。作文と小論文の違いは以下のようなポイントで判断されます。

作文自分の経験や考えを読者に分かるように書いた文章。
形式や表現などは比較的自由で論理性もあまり重視されない
論文あるテーマに対して、自分の考えを論理的に示した文章
問題提起、根拠の提示、結論などが筋道だっていることが重要。
基本的には、ある問題提起に対してイエスまたはノーの立場をとる。

端的な違いを言えば、論理性を求められるかどうかという点になります。自分の考えを根拠もなく示したのでは論文にはならず点数も期待できません。

まさお
まさお

書き方をよく知らない人に多いNG例は、与えられたテーマに対する知識の羅列のような文章です。
出題者の期待とは違ったものになっていますので、厳しいと思います。

与えられたテーマに対して、自分なりの結論を決め、なぜその結論が導けるのかを論理だてて書くということが重要になります。

論文の書き方作法

では、実際の書き方プロセスを確認していきましょう。このプロセスを正しく踏むことが大事です。書き始める前の設計図の精度が高ければ高いほど、短時間でよい文章になります。

小論文の書き方プロセス

① 与えられたテーマ・条件をきちんと理解し、整理する
例)経験を入れるのか? 字数制限は? 独特の条件は?

② テーマに沿って自分の持っている知識を書き出す
最近のニュースや新聞のコラムなどからネタを仕入れておく

③ 書き出した知識のうち、無理なくイエス・ノーを論じられる項目を探す
※自分で「~だろうか」と問題提起を作り、それにイエスまたはノーであると答えるイメージ。

④「問題提起」の作成
自分の意見を説明しやすい問題提起を作ることが重要

⑤「問題提起」に対するイエス・ノーを論じる根拠を②のメモからピックアップする
制限字数が多いほど、ピックアップする事例の数も増やしておく。

⑥大まかな流れ図を作る(ここでペース配分をする)
 第一段落 問題提起
 第二段落 意見提示
 第三段落 論の展開(根拠・具体例の提示)
 第四段落 結論

⑦文章作成
 一文はできるだけ短くする
 一文単位で読み返して言葉のつながりがおかしくないか、チェックする
 作成した文章構成を無視しない
 推敲→最終確認

意見を書く際の留意点

以下の点に注意すると論文らしくなります。

① 道徳的にならない(世の中の主流意見に忖度しすぎない)
② 感情的にならない(怒りや嘆きに走らない)
③ 抽象的な内容に終始せず具体例を交える。
④ 事前に作った段落構成を守る

書いた文章は必ず大人に意見を求める。塾や予備校の小論文担当の先生に見てもらうのが一番です。

ネタの仕入れ方

上記の流れがわかれば、この手順と段落構成で実際に文章を書けばよいのですが、最初に苦労するのが「問題提起」がうまく作れないというところです。

これは社会経験のある大人に意見を求めながら経験を積むことが大事です。最初から立派なことを書けるはずもなく、練習しながらレベルアップしていくことが重要です。

近くにそんなに面倒を見てくれる大人がいないケースもあると思います。そんなときは、小論文のネタとなるいろいろな人の考え方をよく読んで自分の意見としていえるようにしておくことが有効です。

新聞の投書欄を活用する

新聞の投書欄には世の中の様々なニュースや問題点に対する一般読者の意見が書かれています。新聞に掲載される内容なので、ロジックがおかしいものは採用されていないと思います。

毎日投書欄に書かれている内容を読んでおくだけで、世の中のさまざまな問題点に対してどのような問題提起や解決案が出ているかを仕入れておくことができます

小論文参考書を活用する

小論文の参考書が世の中に何冊も出ています。
受験する学校によってテーマも変わると思いますが、参考書の中にネタ集めの本がいくつかあります。

少し古くなりましたが、かつては「読むだけ小論文」という、小論文界では有名な樋口裕一先生の本が主流でした。
これは、小論文でよく問われるテーマについて、社会の時流としてはこのような理解がされているというネタを仕入れる本です。実際に自分が書くわけではないので「読むだけ」なのです。

実際この本の効果は絶大で、普段あまり考えていない世の中の問題点に対して、俯瞰した視点でとらえることができるようになります
欠点は、今は世の中の変化のスピードが速いので、ともすると時代遅れの内容になりかねないということです。自分で必要な情報を付け加えてアップデートする姿勢が大事だと思います。

まさお
まさお

いかがでしたか?
最後は実際に文章を書いてみることが必要ですが、ただやみくもに書いても結果は出ません。正しい作法・手順・知識を仕入れた上で試すことが重要です。

頑張りましょう!!

【2020/9/23追記】字数調整やイメージトレーニングは以下の記事からご確認ください。

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