こんにちは。まさおです!
はやいもので一般入試本番までまであと4カ月余りとなりました。今年は新型コロナウイルスの影響で、何がなだかわからないまま1学期が過ぎてしまい、夏休みも短縮されてけじめのない時間が続いてしまっています。
そろそろ入試日程から逆算したカウントダウン式の学習をスタートさせるべきです。
今回は本気で志望校に近づくための「模擬試験との向き合い方」を取り上げます。
2学期の模擬試験は受験校決定の重要な資料
受験生の皆さんは1学期の模擬試験の多くが新型コロナウイルスの影響で中止か自宅受験になってしまったと思います。
昨年、新型コロナウイルスの影響を受けていなかった先輩たちは1学期で模試の受け方や成績の捉え方を身につけ、2学期からは志望校に近づくための物差しとして活用してきました。
不幸にして、今年の受験生は1学期の模試受験の経験がないまま2学期の模擬試験に入っていくため、模試との向き合い方を改めて整理しておく必要があります。
言うまでもないことですが、模擬試験の「模擬」とは本番をまねたという意味です。なんとなく試験を受けていると、「模擬」の意味を実感しづらいのですが、入試が近づけば近づくほど一回の「模擬」試験の経験が、入試本番の自信を左右してきます。
他に経験のできない貴重な機会として、模試と真剣に向き合うことが大事ですよ。
最初にやるべきは受験する模試のリストアップ
2学期に入って最初にやるべきは模擬試験のリストアップです。
たとえば、東京都の高校入試で進研Vもぎのスケジュールを並べてみると…
日程 | 模擬試験名称 |
---|---|
9/6 | 都立そっくりもぎ 私立Vもぎ |
9/13 | 都立そっくりもぎ |
10/4 | 都立そっくりもぎ 私立Vもぎ |
10/11 | 都立そっくりもぎ |
10/18 | 都立そっくりもぎ 都立自校作成対策もぎ |
11/1 | 都立そっくりもぎ 私立Vもぎ |
11/22 | 都立そっくりもぎ 都立自校作成対策もぎ |
11/29 | 都立そっくりもぎ |
12/6 | 都立そっくりもぎ 私立Vもぎ |
12/13 | 都立そっくりもぎ 都立自校作成対策もぎ |
12/20 | 都立そっくりもぎ |
上記のように「都立そっくりもぎ」だけで11回、「都立自校作成対策もぎ」は3回あります。
この中で自分が受験する模試を選択する必要があります。
模試は、回数を受ければよいというものではありません。貴重な時間を半日以上潰してしまうので、必要最低限でかつ十分な回数を受けなければなりません。
一般的には、10月・11月・12月に各1回は受けておくべきで、それぞれの結果によって、入試直前期に何を中心に学ぶべきかのヒントを得ておきましょう。
受験する模試の決め方
では、自分が受験する模試を決めるにはどうすれば良いのか、その際の観点を整理しておきましょう。
1.受験頻度の確認
⇒9月~12月の各月1回程度は受けておいた方がよいでしょう。
9月の申し込みがすでに締め切られている場合は、10~12月の各月1回くらいの頻度で受験しましょう。学校行事や塾の授業のスケジュールを見て、一番良いコンディションで受けられる日程を選びます。
2.試験の種類
⇒志望校が公立か私立かで分けましょう。公立高校が第1志望であれば、公立高校の出題内容に近く、受験科目も公立本番と同じだけ受けられる模試を選びます。
⇒大学受験の場合は、共通テストと2次試験をセットで判定できるような模試を選んでおくべきです。
3.模試会社
⇒どの模試会社の模試を受けるかは受験生の好みの問題も多いかと思いますが、以下の観点で整理しておくとよいでしょう。
① 1回の受験者数が多い模試を選ぶ(受験者が少ない模試は判定精度が落ちます)
② 作問内容がより本番入試に近い模試を選ぶ(自分で判断できない場合は先輩や塾の先生に聞く)
③ 合否判定の信頼性が高い模試を選ぶ(これも先輩や塾の先生に相談しましょう)
上記の3観点で自分の住んでいるエリアで受験できる模試を探してみると、だいたい1社しか残らないと思います。その1社が今回のコロナ騒動で変わらず模試のクオリティを維持しているようでしたら、ぜひその1社を受験し続けましょう。逆にコロナ騒動で、模試の質に変化が見られるようでしたら、いくつかの模試会社の模試を受けて、判定精度を比較・確認してみるのもよいと思います。
模試は受験自体が目的化しやすいですが、それは絶対に避けなければなりません。あくまで模試は入試本番に向けての課題を抽出するための道具であって、模試の結果が当日の入試結果を保証しないことは過去の先輩たちが身をもって証明してくれています。
模試に向き合う心構え
模擬試験を受ける際の心構えの内、特に重要なことをまとめておきます。
試験時間の使い方を学ぶ
模試に向き合う際に重要なことは、「試験時間の使い方を学ぶ」ことです。50分でも80分でもよいのですが、その時間をどう使うかは受験生の自由です。大学入試などでは、早く問う案を提出して外出することが認められている場合もあります。与えられた試験時間をどう使うかが受験生の入試対応力の重要な項目です。
特に、①問題を解く順序 ②時間が余ったときに何をするか の2点は入試本番で合否を決める重要な要素です。入試本番では、問題が易しい順に並んでいるとは限りません。大問1から順に解いていたら合格できないというケースもあるのです。問題の全体に目を通して、自信をもって答えられる問題から手を付け、与えられた時間内で自分が取れる最高得点となる答案を作ることが大事です。
そのための練習に模擬試験を使うということです。
教科ごとの得点ではなく合計得点で合否を占う
模擬試験と普段の学習との違いの一つに、「複数の教科をセットで受験する」ことがあります。3教科なら3教科の合計得点、5教科なら5教科の合計得点を最大化するにはどうすべきかを意識して模擬試験を受験しましょう。
当たり前のことですが、入試は各教科の得点ではなく全教科の合計で競われます。苦手な国語が1時間目にあって大失敗、それを引きずって2教科目の得なはずの数学まで失敗というケースは意外と多いのです。
模擬試験でも、教科の順序によるメンタルの浮き沈みを意識しながら受験することが本番で大きく差となって現れる可能性があります。
最後まであきらめないタフな精神力
模擬試験の結果をもらってから入試本番までの時間はすべての受験生に平等に流れます。その時間をどう使うかが実際に合否を左右します。模擬試験の結果がよろしくなかったときこそ、落ち込んでいる場合ではなく、1秒でも早く課題を確認して対応策となる学習を始めなければなりません。
その意味ではタフな精神力が求められます。
入試本番も第1志望校の不合格を食らったまま、次の入試に向き合わなければならないケースというのもあるかもしれません。大切なことは途中であきらめたりせず、最後まで全力を出し切ったうえで合否結果を受け止めるという姿勢です。
これは入試の期間だけでなく、将来、社会に出ても役立つ重要な要素です。目の前の結果に一喜一憂せず、目指すゴールに向けて着実に歩み続ける姿勢を模擬試験を使って身につけていくことが大変重要です。
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