こんにちは。まさおです。
1月に入ってから何度か入試における採点ミスの話題を取り上げてきましたが、3/22に茨城県の公立高校入試でも93校中、53校で合計408件の採点ミスが明らかになりました。ほかに神奈川県でもミスが見つかったとの発表をしています。
今回のテーマは「県公立入試で相次ぐ採点ミス」です。
情報化社会における現行入試制度の限界を感じてしまいます。
最近の入試におけるミスのニュース
ここ2週間程度の高校入試におけるミスのニュースを拾ってみました。
茨城県は前年の答案も点検するといっています。ミスがないわけはないでしょうから、ここから再度追加合格を出す可能性があります。もうすぐ高校2年生が始まるこのタイミングで合格になったら、本人はどう思うでしょうか…。
出題ミスや採点ミスが多くの県で見つかっています。もちろん出題者はミスがないように頑張っているわけで、チェック体制が甘いとかミスが見つかった後からいろいろ言うことは可能ですが、抜本的な解決策を見いだせない状況が続いています。
SNSを中心とした監視社会においては、入試当日まで問題を秘匿しておかないといけない現行入試制度は、チェック体制の強化もしづらく、ミスをなくせない状況のようです。
入試制度の根本改革が必要な時期になった
現在のような一斉のペーパーテストによる到達度検査のような形式である限り、このミスの発生状況はなかなか減らせないと思います。
一時的に強いリーダーが現れて出題ミスが減ったとして、数年度にはまた数字が上がってくる可能性があります。やはり制度としてミスが出ない体制にしないと、毎年どこかの自治体で謝罪会見が繰り返されることになると思います。
具体的にはどのような方法が考えられるのでしょうか。
解答用紙の大半をマークシートにする
東京都は2014年に大量の採点ミスを発生させ、2016年度入試から解答用紙にマーク使途を導入しました。少なくとも選択式の問題においては、つまらない採点ミスを起こさせないということで、導入予算を持っている東京都としては、妥当な選択だったと思います。
高校側は記述式の問題の身を採点すれば良いので、採点の負荷も減りますし結果採点ミスの発生率も下がってくると思います。
試験を選択式や○×式に単純化する
採点ミスは複雑な解答方式や記述問題のような採点者によって解釈が異なる可能性のある問題で起きやすいです。
入試問題における選択肢や解答欄に書かせる言葉をシンプルにすればミスは減っていく可能性があります。一方でそんな単純な出題形式で真の学力が図れるかという声も聞こえて来そうです。
学力は基礎的なところを最低限クリアしていればよく、それ以外の合格に必要な要素は面接で確認するというように試験のウェイトを下げる方法お在り得ると思います。
採点後のチェック体制の強化(外部委託も含め)
入試の採点後のチェック体制をより強化するというのも一つの手です。現在も採点してそのままということはないと思われ、最低限のチェックをしているはずですが、それをより強固なものにするという手法が考えられます。
従来の採点後のチェック体制を2回チェックにするといった方法です。記号問題は採点スキルが求められないので、比較的専門職がない人でもチェック体制強化でミスを減らすことができます。
一方で、記述問題は高校の先生などの専門的な見地での採点ができる方にお願いをし、他の問題の採点はやらないなど、メリハリをつけて対応することが有効です。
試験後の採点そのものを外部委託するという方法もあります。
毎年入試の出題ミスによる謝罪会見などのニュースを見ていると、入学試験制度そのものが時代とずれてきていることを痛感します。早く新しい選抜方法へ移行した方がよいと思います。このままでは来年も誰かが謝罪することになります。
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