こんにちは。まさおです。
2021年度入試で早稲田大学の政治経済学部が数学を必須化して受験生が減ったことについて、世間の評価はどちらかというと受験者減に注目してネガティブなものが多かったようです。自分は、将来への投資として重要な一歩だと思っていたのですが…。
今回は「早稲田大政経の数学必須化の意味」を取り上げます。
数学的な発想ができない文系にとっては将来は厳しい時代が来ると思います。
早稲田政経の数学必須化に対するポジティブな論評
早稲田大学の数学必須化の問題は、受験者の敬遠を招き、さまざまなWebサイトや週刊誌も早稲田の受験者減の一因としてネガティブな取り上げられ方をしていました。
自分はこのブログの中でもこの評価はいかにも視野の狭い、受験者数が多いことが正義であるかのような記述で違和感を感じたわけですが、ポジティブな論評もいくつか目にするようになりました。
東洋経済のこの記事では、逆に文系学生も数学は必須の時代だという書き方で、若干書いてのバイアスがかかっているようにも見えますが、自分はどちらかというとこっちの側の考え方が正しいと思っています。
これからは文系でもデータを扱えないと厳しい時代に
これから大学で学んでいく学生は、大学を卒業してから40年近く社会で働いていくことになります。その間に、グローバル化はどんどん進み、海外企業(特に中国など)の日本への進出が増えていくことと思います。
そのような社会で、必要される人材、社会に貢献できる人材となるには、世の中の変化に敏感でなければいけません。
これからの時代は、AI・IoT・ビッグデータの時代になるのは間違いないですから、AI・IoT・ビッグデータを直接扱える、評価ができる人材が有利になるのは間違いないと思います。
その意味で、データサイエンスの素養があるかないかは、その人の価値を大きく変えるものだと思います。
先ほど紹介した東洋経済の記事でも同趣旨のことは書かれていますが、一部の大学では文理問わず、「一般教養」としてデータサイエンスを扱うようになってきています。
たとえば、以下のような事例がすでにスタートしています。
武蔵野大学は2021年1月28日、理系・文系を問わず全学生が1年次に「基礎的なAI(人工知能)・データサイエンス」「SDGs」などに関する科目を、必修科目として学ぶ教養教育プログラム「武蔵野INITIAL(イニシアル)」を開始すると発表。
早稲田大学は12月17日、全学部・研究科の学生約5万人に向けに、オリジナルのデータサイエンス認定制度「データ科学認定制度」を創設すると発表した。すべての学部・研究科の学生がオンデマンドで24時間、どの場所からでも統計・データ科学を基礎から学習できる。開始は2021年度から。
中央大学は2021年4月から、文理を問わず全学部生を対象として、人工知能(AI)・データサイエンス分野をリテラシーから応用基礎レベルまで系統的に学修する「AI・データサイエンス全学プログラム」を開始する。
首相官邸でも各大学の取り組みをまとめた資料を公開しています。
いずれにせよ、AI・IoT・ビッグデータといったデータ活用能力はますます必要とされる時代になります。数学の基礎学力を身につけておくことが必須の時代になるはずです。
早稲田政経の数学必須化は様々な意味で大きな一歩だと思います。
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