こんにちは。まさおです。
「入試改革を考える会」が5/21に文部科学省で記者会見をしました。その内容について、自分は入手できていなかったのですが、EduAに記事が出ていましたので、今回取り上げたいと思います。
今回のテーマは「共通テストは改革だった?」です。
入試改革を考える会の見解とは?
最初に入試改革を考える会の見解が載っているEduAの記事を紹介します。
入試改革を考える会はもともと共通テストの実施そのものに批判的でしたので、その前提で読むとよいでしょう。
上記の記事の通り、壊滅的な批判を展開しています。
色々な教科がいろいろな立場で意見を言っていますが、大まかにまとめると、
・新学習指導要領に歩み寄り過ぎで科目の本質を問うていない
・複数資料を比較して読む問題は単に読むスピードが速い生徒が有利な問題で学力を問えていない
・試験対策をお金をかけてやれば得点できるような問題
・この問題で高得点を目指してきた受験生が大学に入っても学力的に厳しい
ということになりそうです。
個人的には、試験はすべて対策を立てればそれなりに有効に働き得点力アップに貢献するものだと思っています。
その意味ではどのような出題形式であっても対策は有効と考えるべきです。
一方で、その教科の学力を測るものさしとして適切かという点はきちんと議論するべきだと思います。
題意把握までに読む文章が長すぎるという問題
今回の様々な指摘を一つにまとめることは難しいのですが、あえてまとめようとすると、試行問題にあったような「複数の資料や文章から必要な情報を抜き出して考える」という内容に無理やり合わせたような出題が問題だということになりそうです。
形式にこだわり過ぎて本質を外してしまったということです。
言うまでもないことですが、入試問題を作るのは大変高度な技術が必要です。与えられた試験範囲を網羅しつつ受験生が実力通りに得点がばらけるように設定する必要があります。
高度な作問能力と難易度調整の技術が必要です。
優秀な先生でも優秀なテスト作者にはなかなかなることができません。
ただでさえ難易度が高いところに、さらに「複数素材の比較」のような条件が加わり与えられた試験時間は変わらないという状況ですから多少のひずみが出るのは自然ということだと思います。
自分は国語の問題しか見ていませんが、そこまで無茶苦茶な感じはしませんでした。ただ、形式的に無理やり感は感じなくもなかったというレベルです。
実際のところこれで実力のある生徒が得点が取れないかと言えば、実力があるのですからおそらく高得点を取っているはずです。テストの出題内容の精度と得点分布の精度は必ずしも相関しないようにも思うので、詳しい調査が必要ではないかと思います。
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