こんにちは。まさおです。
文部科学省は7/30、令和7(2025)年度向けの大学入学共通テスト実施大綱の予告を発表しました。わかりやすく言いますと、来年度から始まる高校の新指導要領に基づいて実施される共通テストがどんなものになるかを発表したということです。対象は現在の中学3年生になります。
今回のテーマは「令和7年度共通テストはどんなテスト?」です。
文部科学省が令和7年度共通テスト「実施大綱の予告」を発表
7/30に文部科学省は令和7年度大学入学共通テストの「実施大綱の予告」を発表しました。
少々ややこしいですが、正式発表は令和6年6月ごろに行われるのですが、その内容を先出しして準備を促すという趣旨です。
趣旨にのっとればここから大きな変更を行うと現場が混乱しますので、方向性としてこれでほぼ確定ととらえるとよいでしょう。
ちなみに、令和7年度というのは来年度からスタートする高等学校の新学習指導要領で学修をした高校生が最初に受験する年度という位置づけです。現在の中学校3年生が対象ということになります。
発表内容の具体は以下から確認ができます。
・令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱の予告
・令和7年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告
今年の共通テストが大混乱したのは、事前予告でやろうとしてた記述式や英語民間試験を直前になって延期したことによります。今回の発表内容を見る限り、それほど突飛な変更はなく地に足の着いた内容と見ることができるでしょう。
記述式問題・英語民間試験の導入は正式に断念
今回の発表の中には以下のような記述がみられます。
(1)試験形態は、問題冊子及びマークシート式解答用紙を使用し、紙で実施するものとする。この形態に加え、外国語の『英語』については、ICプレイヤーを使用する試験も実施するものとする。
過去に検討されていたCBT(Computer Based Testing)は導入されず、従来型の紙を使ったマークシート方式の試験であること、リスニングも従来通りのICプレイヤーを使用したものとなることが明記されています。
「大学入試のあり方に関する検討会議」の提言を受けて、記述式や英語民間試験の導入は難しいという結論から従来型のテストを踏襲するということになりました。
受験生にとっては一安心といったところですが、相変わらずの「日本固有の試験文化」がもうしばらく続くことになりそうです。
個人的には今のテストの在り方は時代から遊離しつつあると思っています。マークシート型のテストを残しているのは公平性を担保できないからで、極めて消極的な対応であるともいえるわけです。生徒の個性を伸ばす新しい試験制度へのゼロベースの検討が求められていると思います。
試験科目は30科目から21科目へ再編され「情報Ⅰ」が新設
実施試験科目は以下の通りです。
新指導要領に合わせて地歴を中心に実施教科目が大きく変更されています。
従来の「日本史A」「日本史B」といった科目から「歴史総合、日本史探究」といった形に変わっています。
また新教科として「情報」が設定され「情報Ⅰ」が出題科目に加わりました。
今後、各大学が「情報Ⅰ」を受験科目として課すかがポイントとなります。情報系の学部・学科は必要な科目として課す可能性が高いですが、データサイエンスが一般教養として広まっていくことを考えれば、「英語」と同様の必修科目になる可能性も一定レベルあるように思います。
従来先出しされてきた情報を改めて正式発表した形ではありますが、3年後の入試の方向性が見えたことで、本格的な受験の準備がスタートできるということだと思います。
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