こんにちは。まさおです。
昨日このブログで紹介した、大阪府立高校教諭の長時間労働に関する裁判の判決について、大阪府の吉村知事は控訴をせずこの判決を受け入れる方針を表明しました。
大阪府は教諭の長時間労働の管理義務を怠ったことを認め賠償金230万円を支払います。
今回のテーマは「大阪府の過重労働賠償判決確定の影響」です。
教諭の長時間労働裁判の判決が確定
6/29、大阪府の吉村知事は、前日に判決が出た大阪府立高校教諭の長時間労働に伴う適応障害発症に対する賠償判決を受け容れる方針を表明しました。
- 大阪府立高校の現職教諭が府(学校)を提訴
- 長時間労働で適応障害を発症したとして、230万円の賠償を求めた
- 大阪府側は「教員の業務は自主性・自発性に委ねられるところが大きく、部活動の指導は校長の命令ではない」と主張
- 裁判所は「校長の命令ではなくても時間外勤務の時間量で安全配慮義務が果たされたかどうかを評価すべき」として校長に責任があると判断
- 教諭側の主張を全面的に認め、大阪府に230万円余りの賠償を命じる判決
- 吉村知事はこの判決を受け容れ、教員の負担軽減に注力することを表明
- ここがスタートラインで今後の土曜な施策が実施されるかは要注目
前回のブログの記事に最後2行を付け足しました。吉村知事は自信が弁護士出身ということもあるでしょうし、参議院選挙中ということもあって、この対応を早期に表明することで教員の労働環境改善と合わせて選挙を有利に進めたいという思惑もあるのかもしれませんね。
府教委は今後何をするのか
この吉村知事の判決受け入れはスタートラインにすぎず、実際の教員の長時間労働を改善するには、それなりに予算措置や制度変更なども必要になります。
最初のテーマは「部活動の負担軽減」になると思いますが、裁判で管理は適切に行われていたと主張していた大阪府教育委員会側がどれくらいのスピード感でどんな改善を行うかはよく見ておく必要があると思います。
たとえば、以下のようなテーマをきっかけに深掘りするとよいのではないかと思います。
本気で取り組めば、すぐにできることもたくさんあると思います。生徒へのしわ寄せを恐れるあまり、教員が全てを呑み込んで倒れてしまうのは本末転倒ですし、事情を生徒側にきちんと説明すれば生徒は理解してくれるはずです。
もう一つの問題は、学校側が生徒募集のための学校の特徴として「部活動が盛ん」と訴えていることです。学校教育活動の一部に過ぎない部活動を過剰にフォーカスすることで自らの首を絞めているところもあるので、このあたりの調整も併せて進める必要があります。
いずれにせよ、大阪の判決確定で大阪府の今後の対応に注目したいと思います。
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