こんにちは。まさおです。
9月に入り様々な模擬試験が実施され返却されてきます。合格するには模試の結果から何を得て何を学ぶかが重要になります。入試までの残り期間を考えると模試の受験回数も限られており、1回1回が貴重です。どのように模試結果を活用すれば良いのでしょうか?
今回は「模試結果返却後の5つポイント」というテーマです。
模試の使い方で合否は変わる
9月~11月は入試に向けた模擬試験が多く実施されます。
なんとなく模試を受けて、成績表が返却され、「よかった!」「悪かった!」という感想レベルで終わってしまう受験生も多くいます。
塾で教えている立場からすると、1回5,000円~7,000円近くする模試を「よかった!」「悪かった!」の感想レベルで終わらせるのは大変もったいない話です。
模試を使い倒して、自分の課題をきちんとあぶりだせるかどうかでその後の学習計画、ひいては合否が大きく変わります。
今回は、模試の使い方のポイントを5つご紹介します。
「当たり前のことを当たり前に、ただし徹底的にやる」というのが受験勉強の基本姿勢です。模試の活用もこれに尽きるのですが、模試の当たり前を今一度整理してみましょう。
1.自己採点をきちんとしよう!
1つ目のチェックポイントは「模試の受験直後に自己採点をしているか」です。
どんな模擬試験でもよいのですが、受検当日に必ず自己採点を行いましょう。
自己採点を高い精度で実施できるかが受験生にとって大きな分岐点になります。
上記の通りで、自己採点を精度高く実施できるとそれだけで自分の得点力や合格最低点との距離を正しく測ることができるのでかなり有利です。
模擬試験の自己採点は自分の自己採点力を測り、向上させる貴重な機会です。模試の受験そのものと同じくらい大事なものととらえるようにしましょう!
共通テストの模試などは朝から夜遅くまで、大変ハードなスケジュールで行われます。試験が終わると疲れ切ってしまうのではないかとも思いますが、試験中に自分の解答をわかりやすくメモをしておくことが大事です。
記述問題も解答を丸ごと問題用紙に移す時間がなければ、盛り込んだキーワードや内容などを箇条書きでメモしておくだけでもOKです。
いずれにせよ、試験が終わった後に「どう答えたかわからない!」とならないようにしておきましょう。
答案が返却された後にチェックするポイントは以下の通りです。
2.得点・偏差値から教科バランスをチェックする
返却された成績表の最初のチェックポイントは「得点・偏差値」です。
ここでは、受験科目全体における教科バランスをチェックしましょう。
入学試験は受験科目の合計得点で評価されます。各教科の得点構成が多少いびつでも、合計得点が合格ラインをクリアしていれば合格は可能です。
一方で、その合格ラインをクリアするためには、得意科目・苦手科目の得点をどう積み上げればよいかを明確にイメージしておくことが大事です。
受験生本人は得意科目の得点がよいとそれで満足しがちなのですが、どの科目であと何点取れば合格ラインに届くのかをきちんと把握しておくことが重要です。
項目 | 国語 | 数学 | 英語 | 合計 |
---|---|---|---|---|
満点 | 100 | 150 | 100 | 350 |
合格最低点 | 200 | |||
合格者平均 | 65 | 90 | 65 | 220 |
受験者平均 | 58 | 75 | 55 | 188 |
自分の得点 | 70 | 50 | 70 | 190 |
上記のような得点バラスだったら、数学をあと20点取れば合格ラインの少し上になり、多少のミスがあっても合格は現実的なラインと考えられるようになります。
模試帳票から「どの教科であと何点取るべきか」を把握するようにしましょう。
3.ミスによる失点をチェックする
3つ目のポイントは、間違った問題の分類で、「ミスによる失点」をあぶりだすことです。
ミスにはいくつか傾向がありますが、主には以下の3点に注目するとよいでしょう。
受験生の多くは試験中のミスをゼロにできれば、合格ラインに届くと言われています。
500点満点の試験でミスが30点分もあれば、新しい知識を入れる前にこのミスをつぶすだけで相当合格ラインに近づくと思います。
模試の答案が返却されたら、バツになった問題を1問ずつチェックして、ミスによる失点だけを拾い上げてみましょう。
すぐに正解が出せるレベルの小さなミスにきちんと向き合い、次回の模試で同種のミスをどこまで減らせるかをチェックできれば着実に成長できます。
本人はミスしたいと思ってミスしているわけではありません。ミスを撲滅する作業というのは自分のミスの傾向を把握するという自己分析がとても重要です。自分がどういうミスをする傾向にあるのかを把握すれば、次の模試の際にその傾向を意識して受験ができます。
まずは傾向把握をきちんと行いましょう。
4.正答率の高いのに間違った問題をチェックする
4つ目のポイントは、正答率が高いにもかかわらず間違ってしまった問題をチェックし、優先的に解けるようにするということです。
入試で合格するには、「みんなが解ける問題は自分も解ける」という状態にする必要があります。
ミスでの失点をつぶす目途が立った、「みんなが解けているのに間違ってしまった問題」をピックアップして優先的ンチェックすることが有効です。
通常の問題集には正答率情報が出ていません。
模擬試験を教材としてみた場合に、同じ志望校の受験生の何パーセントがこの問題に正解しているという情報は大変貴重な情報なのです。
各教科の正答率と自分の正誤を比較して、正答率が高いのに間違った問題から優先的に解きなおしをしましょう。その中には苦手単元などが多く含まれていることが多く、それだけで効率的な学習に直結します。
模擬試験返却後の学習の大重要ポイントと言ってもよいと思います。模擬試験には詳細な解答解説冊子がついていると思いますが、自分が見直すべき問題を見極めて分厚い解答解説をきちんと使い倒すことが大事です。
5.なんとなく正解してしまった問題をチェックする
最後は、正解ではあるが実は勘が当たってしまっただけという類の問題のチェックです。
正解した問題の見直しというのはなかなかやらないものですが、試験中に自己採点用に解答を記録する際に自信がなかったり最後は勘で選んでしまった問題に印をつけておくようにしましょう。
自己採点時に、勘が当たった問題について、なぜそれが正解なのかを合わせてチェックするようにすることが大事です。この問題を放置すると、次に似たような問題が出た際に不正解になってしまう確率がかなり高いからです。
自分が何の知識や解法の引き出しが足りなくて迷ったのかを少し補強しておくだけで、次回以降は得点源に確実することができるという意味では、迷った問題のチェックは大変重要で効率の良い学習方法ということになります。
いかがでしたか?
模試は合否判定のシミュレーションの機会であると同時に、自分の課題を把握し短時間で補強ができる、データ付き教材でもあるのです。
この教材としての位置づけを正しく利用できれば短時間で効率的に課題を解決していくことが可能です。
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