【2023埼玉県公立募集人員】17校720名の募集減どこ?

高校入試
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まさお

来年度の埼玉県公立高高入試で募集減となるのはどこ?
埼玉県教育委員会は、10/6に来年度の県公立高校の募集人員を発表しました。
埼玉県は東京都に近いこともあり、南部の東京寄りの地域は人口増加の傾向もあるため、公立中学校生がほぼ横ばいのエリアです。

それでも公立高校の募集人員は720名の削減を予定しています。どこが募集が減るのでしょうか?

今回は「2023年度入試 埼玉県公立高校募集定員減はどこ?」というテーマです。

23年度埼玉県公立高校募集定員増

◆公立中の中3生は67名減少
埼玉は東京にも近く県南部を中心に生徒数が増加。全県ではほぼ横ばい。
⇒2023年度の中3生は本年より560名ほど減少の見込み。
◆埼玉県公立高校募集定員は720名の減少
1学級減が15校で600名
統合による削減が2校120名
合計17校で720名の削減が行われる。人気校の倍率は必ず上がるので注意!

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埼玉県の中3生の推移

公立高校の募集人員は、公立中学校に在籍をする生徒の増減に合わせて調整がなされます。

税金を使って運営されている公立学校では、公立中学校卒業予定見込み数を念頭に適切な募集人員を設定しないと、余計に税金を使ってしまったり、私立高校の進学者を減らして私立高校の運営に影響を与えたりすることがあるためです。

埼玉県の公立中学校の生徒数推移を確認してみましょう。
学校基本調査の数値を拾ってみます。
埼玉は集計がアバウトで東京に比べると少し集計に手間がかかります(愚痴です…)

埼玉県全体の公立中生数の推移

年度1学年2学年3学年3年生
前年増減数
3年生
前年増減率
平成30年度57,73759,19660,358
令和元年度59,13957,82159,306-1,05298.3%
令和2年度59,15059,25757,979-1,32797.8%
令和3年度58,58859,21259,417+1,438102.5%
令和4年度58,27258,65159,350-6799.9%
埼玉県学校基本調査より引用

東京都と状況が似ていますが、令和3年度は中3生が増加し、令和4年度はほぼ横ばいという状況です。これは、東京圏への人口流入が背景です。

埼玉県は東京へのアクセスが比較的良い割に、家賃やマンションが安いということもあって、県南部を中心に人口増加の傾向が出てきています。

ちなみに、2023年度の中3生(現在の中2生)ですが、例年、中2生が中3に上がる際に0.2%程度の生徒増がありますので、およそ58,788名くらいになるのではないかと予想できます。

今年の中3生よりも560名程度減少すると予想できます。

県南部の生徒数は?

東京都に近い県南部を取り出すとどうなるのでしょうか?

全部の調査が大変なので、さいたま市・川口市・蕨市・戸田市の4つの自治体のみを取り出して、上記と同じ資料を作ってみました。

ただし、自治体別の統計数値には私立や国立の生徒が含まれているのでご注意ください。全体傾向の把握には十分使えると思います。

年度1学年2学年3学年3年生
前年増減数
3年生
前年増減率
平成30年度17,62518,15217,911
令和元年度18,20517,68218,189+278101.6%
令和2年度18,36418,24417,736-45397.5%
令和3年度18,21718,36618,264+528103.0%
令和4年度18,54118,24318,396+132100.7%
埼玉県学校基本調査より引用

上記の通り、県南部の4自治体の合計で平成30年から500人近く生徒が増えていることになります。比率にすると2.7%です。これは、県南部の高校に人気が集中しやすいことを示唆しています。

つまり、埼玉県全域で募集人員をとらえるのではなく、人口集中地域はちょっと見方を厳しくした方がよいということです。

まさお

日本全体の経済状況が不安視されている昨今ですが、まずは地元の地域の人口がどのように推移しているかを把握すると、将来の予想がつきやすいのかもしれませんね。

埼玉県公立高校募集人員の変更

上記のような状況を受けて、埼玉県公立高校の2023年度入学者選抜の募集人員が10月6日に発表されています。

1.全日制課程募集概要

全体概要は以下の通りです。

卒業予定者数には「国公私立中学校・義務教育学校」が全て入っていて、上記の件の統計と少しずれています。

私立中学校の在籍者のほとんどは高校受験をしませんから、募集人員を考える際には除外した方がよいのでは?と個人的には思います。

年度中学校等卒業
(予定)者数
公立高校
募集人員
募集学校数備考
令和5年度62,372人36,400人137校募集人員減:15校 600人減
統合による変更:2校 120人減
令和4年度62,751人37,120人139校
比較-19-720-2
まさお

県全体では生徒数微減を考慮して、学級数を17校で720人を削減することになります。

2.募集人員減となる15校の内訳

1学級減となる15校は以下の通りです。

No.学校名学科令和4年度
募集人員
令和5年度
募集人員
減少数2022倍立
1上尾鷹の台普通240200-401.05
2朝霞普通360320-401.00
3浦和北普通360320-401.10
4大宮東普通280240-401.00
5桶川普通320280-401.00
6春日部女子普通280240-401.00
7川口普通360320-401.15
8川越西普通360320-401.00
9越ケ谷普通360320-401.34
10狭山経済会計8040-400.85
11志木普通280240-401.07
13庄和普通200160-401.00
13所沢商業ビジネス会計8040-400.82
14草加南普通280240-401.08
15富士見普通240200-401.00

上記の通り、多くの場合が前年の倍率がそれほど高くないのですが、1.1倍を超えていた3校(浦和北・川口・越ケ谷)は来年度倍率がぐっと上がる可能性があるので要注意です。

3.統合となる2校
No.令和4年
学校名
令和4年
学科名
令和4年度
募集人員
令和5年
学校名
令和5年
学科名
令和5年度
募集人員
減少
1飯能
飯能南
普通科
普通
スポーツ
240
120
40
飯能普通280-120
2児玉

児玉白楊


普通
体育コース
生物資源
環境デザイン
機械
電子機械
40
40
40
40
40
40
児玉普通
生物資源
環境デザイン
機械
電子機械
80
40
40
40
40
±0

飯能と飯能南を飯能高校に統合し普通科のみに再編します。募集人員は120名の減少。
児玉と児玉白楊を児玉高校に統合し、体育コースを削減。募集人員はそのままとなります。

まさお

自分の志望校に関連する地域で統合や募集限があると、周囲の学校の受験者が流れてくる可能性があります。まずは全体状況を見て、自分の入試に関係がありそうかを判断するのがよいと思います。

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募集人員動向を見て出願校を調整すべき

このように、埼玉県の各公立高校の募集人員は全体の中学生数の動向を見て調整されます。生徒の減少分を全校に均等配分するわけにはいかないので、倍率の低い学校を中心に調整することが多いです。

受験生の立場としては、自分の志望している学校の倍率がこれによりどうなるかを考えて、そのまま受検校として志望をし続けるのか、再考すべきかを検討した方がよいと思います。

時期的にはこのタイミングがラストチャンスに近いので、前年並みに受験生が集まった場合でまずは検討してみるとよいと思います。

もちろん、志望校は倍率のみで決めるようなものではありません
学校見学などの経て「どうしてもこの学校に行きたい!」と思っている場合は、学級増減の影響も考慮しつつ、合格するためにねじを巻きなおして勉強を頑張っていきましょう!

まさお

全国の公立高校は同じような仕組みで毎年の募集人員が微調整されます。募集人員の増減によって倍率は少なからず影響を受けますので、その内容を把握しておくようにしましょう。
倍率が上がりそうかどうかでも、入試に向かう心構えがずいぶん変わってくると思います。


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