こんにちは。まさおです。
東京都の狛江市では4月30日と5月6・7日の3日間、市内の全小中学校でオンライン授業に取り組んだそうです。
今回のテーマは「オンライン授業の課題とその対応」です。
狛江市の取り組み
狛江市は4月30日と5月6・7日の3日間、市内の全小中学校でオンライン授業を試験的に実施したそうです。
対象は小学校3年生以上で、配布した端末を使ってオンライン授業を実施したそうです。
詳しい記事は以下で確認可能です。
昨年の全国一斉休校に伴う、「やむにやまれぬ」オンライン授業ではなく、自ら意思をもってオンライン授業に取り組み課題とその解決方法を考えるという姿勢は大変素晴らしいと思います。
オンラインでは従来の指導にこだわらないことが重要
自分も何度か配信型の授業を実施してきた経験がありますが、従来型の授業を移植する発想だと必ず壁にぶつかります。
・教材を手元に持っていない生徒のフォローが難しい
・生徒が授業に集中しているか分からない
・一斉指導で効果測定が難しい
・生徒が正しく機器を扱えない
・トラブルシューティングに時間がかかりすぎる
といった課題がすぐに出てくることと思います。
自分の過去の経験をもとに書くと、従来型の授業をそのまま実施しようという発想自体がオンライン授業を難しくしてしまうようです。
むしろ、
・授業への集中については生徒を信頼する
・理解度チェックはテスト結果を使い、授業中に顔色は気にしない
・理解度が明らかに低い生徒は個別に面談をする
といった割り切りで、オンライン授業の良いところを伸ばしていく方に注力をすべきと思います。
日本の教育は公平性を極めて重視するのですが、公平性を最重要視するのであればオンライン授業は無理なので、導入の取り組み自体を辞めた方がよいと思います。
これは教師側だけでなく、子どもを預ける親側にも言えることです。風邪をひいて授業を休んだ分のフォローは余り重要視しないのに、オンライン授業のトラブルは目くじらを立てて怒るとか、こういう部分がボトルネックになります。
他国に後れを取っていることをけしからんと思うのであれば、進められるところをスピード感を持って進めるべきと思います。
自宅でオンライン授業への配慮事項の確認も大事
とはいえ、全くノーフォローで自宅でのオンライン授業をやるのはやはりリスクも付きまといます。
一番気にしないといけないのは、自宅のネットワーク環境です。
GIGAスクール構想で学校側のネットワークは整備されましたが、それは校内で端末を使った学習を想定しているからです。
児童生徒が自宅で配布された端末を使ったオンライン授業に参加することを想定するなら、生徒宅のネットワーク環境について一定の基準を作っておく必要があります。
学校側で全生徒の自宅のネットワークの構築は難しいでしょうから、クラスの児童生徒の自宅のネットワーク環境やその通信速度を年度の頭などにアンケート形式で調査をして、要件を満たさない家庭にのみ、オンライン授業時に使用可能なポケットWi-Fiを貸し出すなどの調整をすることが妥当だと思います。
児童生徒宅のネットワークは東京都内ではあまり問題にならないかもしれませんが、他の地域ではかなりばらつきがあるのではないかと思います。
携帯電話のキャリアと提携して、各キャリアが提供しているWiーFiアクセスポイントの活用なども一つのアイデアだと思います。
かつて自分が小学生だった頃は、緊急連絡網がプリントで配られていましたが、1件だけ自宅に固定電話のない子がいました。緊急連絡時はその生徒の自宅に呑み先生が直接伝えに行っているという話を聞いて大変驚いた記憶があります。
義務教育は公平性が求められますが、家庭環境は千差万別なのでそれを正しく把握してどう対処すべきかを考えておくことは重要な視点だと考えます。
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