こんにちは。まさおです。
6/8、群馬県教育委員会は、前後期制一本化を柱とした公立高入試の見直し方針案を公開しました。今後、パブリックコメントを募集して最終案にまとめる予定とのことです。
今回のテーマは「群馬県公立の前後期一本化」です。
上毛新聞の報道内容
群馬県教育委員会の公立高入試の見直し方針案は、まだホームページ上に公開されていないようです。6/9にパブリックコメントの募集が始まると改善案の閲覧が可能になるようです。
上毛新聞のWebページには以下のような記事が出ています。
骨子は以下の通りです。
1.2024年度入試から前後期制を廃止し入試の一本化を図る
2.全受験者に対し学力検査と面接を課す
3.志願理由書に中学時代の活動と高校入学後のビジョンを描いてもらい面接の参考資料とする
4.出願の電子化を検討する
新指導要領のスタートや大学入試改革の影響もあり、学力重視にかじを切り学区の撤廃や前後期制を一本化する自治体がここ数年でかなり出ています。
群馬県も他県の状況を見ながら、この方向性に合わせていく動きを取ったと考えるのがだとだと思います。
前後期制廃止はここ10年で多くの自治体が採用
前後期制の廃止はどの程度の自治体が行っているのでしょうか。
ここ10年度主要な自治体で前後期制の廃止を行ったところは以下の通りです。
埼玉県…平成24年度(2012年度)から一本化。
神奈川県…平成25年度(2013年度)から一本化。
大阪府…平成28年度(2016年度)から一本化。
千葉県…令和3年度(2021年度)から一本化。
首都圏では茨城県は最初から一本化されているので、現在は東京都と栃木県が「推薦+一般」型を残しているのみとなっています。
全国的には、前期に推薦型を行い後期で学力検査型を行う入試がまだ多く残っていますが、昨今の採点ミスへの対応など、入試業務にかかる労力の増加などを考えるとシンプルに一本化する自治体が今後増えてくると予想されます。
一本化で受検生のプレッシャーは上がるが倍率は下がる
一本化すると倍率にはどのような影響が出るのでしょうか。
今年初めて一本化した千葉県の倍率は以下のような状況でした。
年度・種別 | 募集人員 | 志願者数 | 志願倍率 |
---|---|---|---|
2021 | 30,920 | 33,542 | 1.08 |
2020前期 | 21,758 | 36,644 | 1.68 |
2020後期 | 11,351 | 14,740 | 1.30 |
志願者が1回しか願書を出せませんから、受験者が前年の3分の2まで減っています。
一方で募集定員はほぼ変わりませんので、倍率も約3分の2に下がってくるということになります。
群馬県も前期選抜の倍率はかなり高かったので、前期の不合格者を相当数減らすことになると思います。
実際の導入は令和6年度(2024年度)ですので、現在の中1からの変更となります。まだ少し先ではありますが、今後の情報にアンテナを立てて丁寧に準備をしていくとよいでしょう。
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