これから受験学年に上がる人は受験勉強が始まることに不安やイライラ感を感じているかもしれません。
このイライラの原因は何なのでしょうか?
今回は受験にまつわるイライラ感との付き合い方です。
受験は誰の選択か
まずは「受験をすること」自体について考えてみましょう。
日本の義務教育は中学までで、高校以降の進路は本人の意思による選択となっています。
その意味では、高校受験も大学受験も本人の選択による受験ということに建前上はなります。
ところが、日本人特有の「周りと同じが安心」という心理から、周りの大人は「せめて高校くらいは…」「せめてこれくらいの大学は出ておかないと…」と言ったようなアドバイスをしてきます。
もちろんこのアドバイスは大人の善意から出たもので、そこに悪意はありません。
一方で言われた本人は大人にレールを引かれたと感じることもあると思います。
まずは、自分の意思として受験をすべきかを考えてみましょう。
そこに納得感がなければ、なぜ受験をする必要があるのか、周囲の大人と議論をして納得感を得ておく必要があります。
受験そのものに納得感がないままでは、受験勉強に打ち込むのは難しいです。どんな理由であれ、自分が納得のいく理由付けをしなければスタートできません。
納得感があれば、受験に前向きになれるはずです。
受験は選択肢の一つに過ぎない
日本では今や受験が当たり前の選択肢になっていますが、本来これは選択肢の一つに過ぎません。
日本の企業は高度経済成長期に高品質のものを大量生産して拡大してきましてから、一定レベルの学力がある人が、マニュアルに沿って効率よく物事を進めてくれることを望みました。
結果、学歴重視の就職活動が一般化して、親は子供の生活の安定を願って高校や大学に行けというようになったという経緯があります。
ところが、今の時代は大企業がこれからも安定している保証がなくなりました。
大企業も中国資本に買収される時代ですし、銀行も低金利でカードローン契約に走る時代です。
本当に求められるのは、一人一人の「真の実力」になってきました。
その意味では、自分の実力を伸ばしてくれれば高校や大学にこだわる必要はありません。
受験という選択肢の価値は以前ほど絶対的なものでもなくなってきたということです。
学歴が将来を保証する時代は終わりました。どんな大学を出ても社会人になってからの仕事ぶりで評価が変わる時代です。
自分がどんな人生を送りたいかを考えて、その手前に必要であれば受験を入れるという考え方ができたら素晴らしいです。
自分の実力を伸ばす進路の選択肢
では、実力を伸ばす進路というのはどんな道があるのでしょうか?
レールがはっきり引かれているものから何パターンか示してみましょう。
大事なことは、どのルートを辿るとしても自分はこの分野ではプロであるという強みを持つことです。
現時点では何が自分の強みになるのかわからないかもしれませんが、興味のあることを仕事にして、一生懸命チャレンジしていけば他の人ができない経験を積み上げることができます。
それがプロの知見となります。
逆にいうとロクな知見もないまま起業しても遅かれ早かれ会社をたたむことになります。
先人の知恵と自分のアイデアがマッチして、世の中に受け入れられるかチャレンジしてみたくなるだけのものがあればやってみると良いと思います。
受験段階がピークである必要はない
ここでよく考えてほしいこととして、受験時が人生のピークではないということです。
もちろん受験の結果のことを考えれば、受験時がピークであるべきなのですが、受験は一つの節目に過ぎず、そこはスタートなのです。
自分の現在の学力と目標としている高校や大学に乖離がある場合、今、その高校や大学にこだわるのが最善かを考えてみましょう。
その先に逆転のルートがあるなら、今は手の届く進路に進み、次に向けた準備を早々に始めることも有効だと思います。
このように、受験を追い詰められた心理状態で見るのではなくその先の未来につながる通過点ととらえることでかなり気が楽になります。
人生は長い。学歴は何も保証しない。真の実力をつけようという意思が大事!
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