中学生も高校生でも、実は勉強の仕方が確立されていない人が多くいるようです。
過去に見てきた生徒でも、「勉強しろと言うが、何をすれば良いのかわからない」と言う声をたくさん聞きました。
今回は勉強の仕方について取り上げます。
「勉強」という曖昧な単語が混乱を招く
自分(まさお)は高校生になっても「勉強」という言葉がピンとこず、何をすれば良いのか分からずにいました。
教科書を読めば勉強?
宿題をやれば勉強?
今から思えば、どちらも真の意味では勉強ではなかったと思います。
この「勉強」という便利な言葉が具体的でないために学習者の個人差も生んでいるし、勉強難民を生み出していると思います。
「勉強する」というのは一般的に何を指すのかをきちんと理解しておくことが大切です。机に向かっている作業の内、本当に勉強と呼べるものは意外と少ないかもしれません。
受験勉強の本質は解ける問題を増やすこと
本来の勉強の意味は辞書によると「学問や芸妓などを学ぶこと」などと書いてあり、やはり何のことやら少し抽象的ですね。
学校の先生も勉強とはどういうことかをきちんと教えないので、勉強の仕方をたまたま身近な人から教われた人とそうでない人で差が開きます。
現代は勉強の成果をテストの得点で測るのが一般的であるため、テストの点が取れるようにする準備のことを一般的に勉強と言っていることが多いようです。
つまり、勉強とはテストで点を取るために問題演習を多くやって、自分一人の力で誰にもヒントを得ずに解答までたどり着ける力を養成する行為ということになります。
学校でやる勉強の大半は今や受験勉強になっている
一旦勉強をテストで点を取る準備と考えるとやることは決まってきます。
自分がこれと決めた問題集に乗っている問題を一問残らず全てノーヒントで解答にたどり着けるように解きまくれば良いのです。
問題集のレベルは塾や学校の先生と相談ですが、途中で投げずに全てやり切ることが重要です。
毎日150ページある問題集を2ページ進める決めたら、とにかく毎日2ページ何としてでも終わらせるだけです。75日で終わればベスト。週に1日休みを入れたら85日で終わります。
このように毎日コツコツ積み上げて、問題集で問われる問題は全問解ける状態まで持ち込むことを有効と考えてください。
本来の勉強はもっと幅が広い
ここまで、テストで点を取るための勉強の話をしてきました。
実はこんな勉強は本当の勉強ではありません。準備体操のような位置づけの勉強です。
本来の勉強は「何らかの疑問や不明点を明らかにするために調査や研究をすること」です。
例えば、青色の発光ダイオードをつくるとか、これまでと全く違うアプローチで抗がん剤を開発するとか…。
ただ、いきなり研究は難しいので、「調査や研究のために先人が編み出した方法論や技能を身につけること」が必要になります。高校までの勉強はここにあたるのです。
ですから、受験勉強を終えた後に本当の勉強がスタートするのです。
自分が真に取り組みたいテーマを選んで、高校までで学んだ基礎知識に専門性を付け加えていくことが大事です。
また、上記のような専門的な勉強でなくても就職した企業から与えられた仕事で成果を出すために、他社の動向などを調べることも立派な勉強だと思います。
受験のための勉強は社会人になって活躍するための基礎知識・基礎学力の定着であると理解しましょう。
また、社会人になって活躍するには中高で学んだ基礎学力をもとに、与えられたテーマに沿って一生懸命考える姿勢が求められます。
その意味では、一生勉強は続くのです。
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