こんにちは。まさおです。
大学入試センターは6/30に令和3年度大学入学共通テストの実施要項を公表しました。
最初の共通テストの詳細が公表されたことで、今後の入試スケジュールがより具体化していくことと思います。
今回は「令和3年度大学入学共通テストの実施要項」を取り上げます。
令和3年度大学入学共通テスト実施要項
実施要項全体の資料はこちらから入手可能です。
実施スケジュールは以下の通りです。
日程 | 内容 |
---|---|
9/28~10/8 | 共通テスト出願期間 |
1/16・17 | 共通テスト第1日程 |
1/30・31 | 共通テスト第2日程(現役生のみ) |
2/8~ | 第2日程までの受験者の成績提供 |
2/13・14 | 特例追試験 |
2/18~ | 特例追試験受験者の成績提供 |
第2日程を最初から選べるのは現役生のみ
すでにいろいろなところで報道されていますが、第2日程は「学業の遅れ」などが原因の受験生の救済措置として実施されますので、すでに高3までの学習が終了している浪人生は対象となりません。
色々なところで書いていますが、第2日程は第1日程の問題傾向を知れること以外は大きなメリットはないので、学業の遅れが深刻でない場合は第1日程をお勧めします。
第2日程までが共通テスト
募集要項をよく見ると、特例追試験についてこんな記述があります。
④ 特例追試験は,「令和 3 年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針」(令和 2 年 6 月 30 日一部変更)によらないものとする。
⑤ 特例追試験の出題教科・科目の出題方法等及び時間割は,別紙 2 のとおりとする。
特例追試験の問題は、天変地異などに備えて作っておいた「緊急対応問題」で、従来のセンター試験の形式となるそうです。あくまで、最後の救済措置ということなので、受験生は自分が選択した、第1日程または第2日程で確実に受験できるように入念な準備が求められています。
特例追試験が本試験と特に異なっているのは英語の配点です。別紙2にはこう記載されています。
本試験はリーディングとリスニングが100点ずつの配点であるのに対し、特例追試験は筆記が200点、リスニングが50点になっています。そもそも配点が異なるという点では同じテストとは言えないということですね。
特例追試験は完全に別世界だと割り切って、第1日程・第2日程までで試験として完結させるように意識することが重要です。特例追試験は様々な事前準備が無駄になるので、受験は絶対に避けた方がよいと思います。
共通テスト成績提供時期と利用大学への影響
今回の募集要項で重要なのが、共通テストの成績をいつ大学等へ送信するのかという時期です。実施要項では、第1日程・第2日程ともに2/8~成績提供開始となっています。
前年度の大学入試センター試験では、
・私立大学のセンター利用入試向けの成績提供…2/5~
・国公立大学2次試験向けの成績提供…2/7~
となっていました。
私立大学の共通テスト利用入試向けの成績提供は前年よりも3日間遅く、国公立大学2次試験向けの成績提供も例年より1日遅いです。
私立大学共通テスト利用入試
たとえば、専修大学を例にとると、
令和2年度のセンター試験利用入試の合格発表は2/13
令和3年度の共通テスト利用入試の合格発表も2/13
となっています。
大学側は前年と同じ日程で合格発表を予定しています。前年よりもデータ提供が3日遅いということは、大学側の作業日程は3日短縮させられるということになります。
専修大学は比較的合格発表が遅い方ですが、早稲田大学は前年度のセンター利用入試の合格発表を政治経済学部で2/8に、青山学院大学もセンター利用入試の合格発表を2/9としており、本年度は平行移動しても3日程度は後ろ倒しになるのではないかと予測されます。
国公立2次試験
国公立の2次試験の出願期間は、例年から1週程度後ろ倒しとなる可能性があります。
ちなみに昨年度の入試スケジュールは以下の通りでした。
出願期間:2020年1月27日~2月5日
試験期間:2020年2月25日から
合格発表:2020年3月6日~3月10日
例年は追試験が本試験の1週間後の1/25・26でしたので、1/27からでも追試験受験者が自己採点を終えて出願可能だったわけですが、今回は第2日程が1/30・31となったことで第2日程終了後の出願となると、
出願期間:2021年2月1日~2月10日
のようになる可能性があります。10日間ある出願期間を2日程度短縮して、2/8(月)あたりを締め切りにするかもしれません。
大学側への成績提供が2/8~と例年と1日しかずれていないので、2次試験は例年と同じ日程でやる大学が多いのではないかと思います。
いずれにせよ、特例追試験の成績提供が2/18ですが、国公立2次試験の出願への配慮はないものと思われます。特例追試験受験者は、各大学が設定すると思われる2次試験の追試験に回るなど、かなり後手の入試になる可能性が高く、「特例」であることを意識した方がよいということになります。
今後、大学側の募集要項の発表を待つことになりますが、私大のセンター利用入試の発表が後ろにずれると、他の私大の一般選抜との入試日程・合格発表のタイミングが前後する可能性があり、併願作戦に影響が出そうです。募集動向に注目していきましょう!
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