学力の前提は「のめりこめる力」 ~好きなものがある子は強い~

非認知能力・生きる力
スポンサーリンク
まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
昨今は入試改革だとか新指導要領だとかと学び方の変革をもとめられる傾向が強いです。ベースにあるのは時代の変化ですが、これからの時代の学力とはどうあるべきなのでしょうか。
今回は「学力の前提=好きなものにのめりこめる力」というテーマを取り上げます。

これからの学力で求められるもの

◆求められるもののベースは「思考力・判断力・表現力」
学校の教科書以外でも様々なシーンで学べる力がベースとなっている。
◆幼少期に好きなものにのめりこんだ経験が生きる時代
⇒好きなものにのめりこみ、疑問を持ち、試行錯誤をした経験が学力のベースになる。
時間を忘れて何かに没頭した経験が学ぶ力を育てる

スポンサーリンク

知識は重要だが、知識だけでは足りない時代

ここ数年の教育改革の中で何度も言われてきた言葉が「脱知識偏重」。古いタイプの入試では教科書の重箱の隅をつつくような問題で、どれだけ詳細な知識を身につけているかが問われてきましたが、ここ数年はそのような力は求められなくなってきました。

むしろ、大量の情報から必要な情報を取り出し、組み合わせて、自分の言葉で説明をするといった能力が求められています。いわゆる「思考力・判断力・表現力」の時代です。

では、「思考力・判断力・表現力」とはどのように身につければよいのでしょうか?

まさお
まさお

かつては教科書の隅から隅まで丸暗記すればある程度のレベルの学校に合格できました。今は、その学習の仕方では難関校への合格は難しくなっています。知識は学力のベースではありますがゴールではありません。
これからの時代、どのように学力を身につけていくか考えていきましょう。

スポンサーリンク

日常生活の中の課題解決が重要

「思考力・判断力・表現力」というのは、学校の授業の中での耳につけるものではありません。日常生活における様々な場面で、「思考力・判断力・表現力」は求められてきます。
真に思考力などを見つけようと思ったら、教科書外の日常生活における経験を重視することが大事になります。

たとえば、買ってきたおもちゃを分解して中の構造を知りたいと思うのは好奇心からでしょうが、その仕組みを一生懸命知ろうとするところに思考力を鍛えるきっかけがあります。

日常生活の何気ない疑問を解決する中で、判断や表現の力が身につくこともあるでしょう。
重要なことは、「思考力・判断力・表現力」は学校の勉強でのみで身につけるものではないということです。親子の日常会話の中に思考や判断や表現のきっかけが多数あることを意識しておくとよいと思います。

まさお
まさお

NHKの「チコちゃんの叱られる」などは、日常における疑問を次々と解き明かしてくれますが、日ごろの生活に疑問を持たず「ボーっと、生きている」と思考力はなかなか身につかないということなのだと思います。

スポンサーリンク

好きなものにのめりこむことで課題解決のベースが身につく

課題解決型の思考をする前提として、幼少期に好きなものにハマった経験がとても重要です。
自分が過去に見てきた教え子たちは次に示すような力を好きなものにハマったことで身につけていました。
ただし、好きなことにハマることでいろいろな力を見つけるには、中途半端にはまるのではなく、徹底的にはまることが重要です。少なくとも「この分野ではクラスの誰にも負けない」くらいの知識や経験を積んでいれば、おのずと学習に関連する力も見についているはずです。

好きなものに取り組むことで集中力が鍛えられる

幼少期にどんなことでもよいので好きなものを見つけ、時間が経つのも忘れてそれに没頭する経験をすることは、その子の集中力を鍛えていきます
将来的に受験勉強でも大学の研究でも職場での仕事でも、自分がやりたいことややるべきことに向き合ったとき、この経験が集中力や、成果を出すまであきらめずに取り組む姿勢のベースとなるのです。

好きなものを通して探求心が育つ

「探求心」は何かを成し遂げるときにとても重要な要素です。目の前に立ち現れている問題や課題に対して、どうすれば状況を好転させられるのか、解決策を見出せるのかを考える場合、関連する情報を外から集めてくる必要があります。

幼少期に好きなものにハマった経験は、それに関する知識を増やすだけでなく、疑問点を解消するために人に聞いたり自分で調べたりといった探求を楽しく実践することになります。

それは、好きなアーティストでもアニメでもスポーツでも、鉄道でも、自動車でもよいのです。
好きなアーティストのヒット曲の歌詞の制作過程を徹底的に調べていくと、その中に表面に現れない様々な葛藤や工夫に行き当たることがあります。
好きなプロスポーツ選手が自分の成績を上げるためにどんな工夫をしているかを調べていく過程でプロの世界の厳しさを垣間見たりすることもあるでしょう。

試行錯誤の経験が改善プロセスを身につけさせる

プログラミングやゲームにはまっているケースなどに多いのが、試行錯誤や論理的に物事を改善するプロセスを学ぶことです。
プログラミングにハマると、自分の作りたいプログラムを実現するために何回かのバグ修正などの経験をすることになります。その際のポイントの切り分けや修正の考え方、それによる他の個所への影響など、実に社会人になって身につけておくべき重要なプロセスの大半をそこで経験することができます

1人でプログラミングをしている場合の欠点は、「チームで結果を出す」点に欠けているくらいではないかと思います。

もちろんプログラミング以外でも、楽器の演奏やゲームなど他の経験でも多かれ少なかれ試行錯誤の経験を積むでしょう。その過程で、なぜこれだとダメなのか、こうするとうまくいくのはなぜなのかということを意識することがとても重要です。

まさお
まさお

どうでしたか? 好きなものにハマる経験は程度の差こそあれ、誰もが持っていることだと思います。これをなんとなくやり過ごすのが、学習と関連付けて育てていくのかでその後の展開も大きく変わると思います。

もういい年になってしまった人(笑)も、今から好きなものに没頭することはとても有意義なことだと思います。学力を伸ばすきっかけは学習以外の部分にあるということなのです。


コメント