こんにんは。まさおです。
大学入試センターは高校や大学関係者向けに2025年度から必修化が予定されている「情報」の試作問題を公表しました。
情報リテラシーやプログラミングの知識を問う問題です。
今回は「『情報』の試作問題とは?」というテーマを取り上げます。
読売新聞の記事より
共同通信の配信記事と読売新聞の独自記事が報道されました。読売新聞の記事は以下から確認ができます。わざわざ【独自】とつけるあたりが読売らしい……。
主な出題内容
1.プログラミングによる課題解決
2.情報セキュリティの理解度
3.コンピューターの仕組みに関する理解度 など
解答形式
2025年度はまだCBTが導入されていない前提で、マークシート方式の出題。
ただし、選択肢は6つ提示され、そこからの択一問題。
試作問題を解いてみる
試作問題はこんな内容でした。権利の関係があると思いますので、同趣旨の問題を記載しておきます。
次の動画をファイルサイズの小さい順に並べたものとして正しい選択肢を一つ選べ。
記号 | 色数 | フレーム レート | 画像サイズ (ピクセル) |
---|---|---|---|
Ⅰ | 16,777,216色(24bit) | 60fps | 1280×720 |
Ⅱ | 16,777,216色(24bit) | 30fps | 1920×1080 |
Ⅲ | 256色 | 30fps | 3840×2160 |
0.Ⅰ<Ⅱ<Ⅲ 1.Ⅰ<Ⅲ<Ⅱ 2.Ⅱ<Ⅰ<Ⅲ
3.Ⅱ<Ⅲ<Ⅰ 4.Ⅲ<Ⅰ<Ⅱ 5.Ⅲ<Ⅱ<Ⅰ
情報についての知識がないとなんのこっちゃという感じかもしれませんが、ファイルサイズは色数×フレームレート×画像サイズで計算すればよいという話です。
ただし、ⅠとⅡの色数は24bit(2の24乗)と記述がありますが、Ⅲの256色は何bitか記載がありません。ここを計算できればすぐに比較できますね。
16,777,216=224 ですので、256も同様に考えると、
256=28 となりますから、Ⅲは8bitだとわかりますね。
改めて計算をしてみると
記号 | 色数 | フレーム レート | 画像サイズ (ピクセル) | ファイルサイズ 色数×フレームレート×画像サイズ |
---|---|---|---|---|
Ⅰ | 24 | 60 | 1280×720 | 24×60×1280×720=1,327,104,000 |
Ⅱ | 24 | 30 | 1920×1080 | 24×30×1920×1080=1,492,992,000 |
Ⅲ | 8 | 30 | 3840×2160 | 8×30×3840×2160=1,990,656,000 |
ここまでわかれば解答出せますね。小さい順に並べるとⅠ<Ⅱ<Ⅲとなりますので、解答は「0.」ということになります。
情報セキュリティはこれからの時代は常識
読売新聞の記事によると上記の試作問題以外にも情報セキュリティに関する問題が出ていたようです。
「2段階認証」という言葉が記事に出て来ますが、正確には「2要素認証」ではないかと思います。
Webサイトのパスワードを入れる際に、スマホの電話番号宛にSMSを送ってパスコードを入れるというような手法を2要素認証と言います。
Webサイトのパスワードを知っているだけでなく、登録されたスマホに届いたパスコードも知っているということで、個人情報に関するルートを2種類(2要素)使ってどちらも回答が取れるということであれば本人の行為で間違いないだろうという考え方です。
最近では「セブンペイ」が問題を起こした際に、社長の謝罪会見でこの多要素認証に関する知識がなくて問題になりました。これからの時代はこの程度の知識がきちんと頭に貼っていることが求められるということですね。
今後どのような教科書ができて、学校でどのような指導がなされるかもわかっていないわけですが、これからの世の中では常識に近いような問題だという印象です。このレベルの問題であれば、ちょっと鍛えればかなり高得点が取れるかもしれません。また、男子が少し有利かもしれませんね。
コメント