こんにちは。まさおです。
旺文社の大学入試情報センターの調査によると、2021年度一般選抜で調査書の点数化を行った大学は20.0%、本人記載の資料の点数化を行った大学は9.2%にとどまったことがわかりました。
今回のテーマは「主体性評価に調査書は使われる?」です。
旺文社が2021年度の調査書得点化状況をレポート
旺文社は6/17、教育情報センターのサイトに調査書の点数化の資料を公表しました。
http://eic.obunsha.co.jp/pdf/exam_info/2021/0617_1.pdf
上記の通り、
・調査書の得点化をしている大学は20.0%
・本人記載の資料を得点化している大学は9.2%
と極めて少ない結果になっています。
元来は大学受験における受験生の主体性評価の資料として、調査書や本人記載の志願理由書などの活用が期待されていたわけですが、各大学側の様々な事情もあって簡単には活用しづらい状況があるようです。
受験生が多くいる場合、手間のかかる調査書評価はしづらい
私立大学のように、1回の受験生が数千名になるような規模の場合、調査書の内容を得点化するだけでも膨大な手間がかかります。
そのための仕組みを大学が持っていればよいですが、すべて手作業ということになると、合格発表までにデータ化する時間を確保できず、調査書の扱いをあまり熱くすることができないという状況が発生します。
特に、主体性を見るといった場合、例えば生徒会活動で会長をやっていれば3点のような換算テーブルを準備したとして、膨大な手間をかけてその得点を全受験生につけて判定するのが正しいやり方なのかという疑問もわいてきます。
むしろ、学力検査で基本的な合否は決めて、ボーダーラインの前後3点くらいの受験生について、調査書を使ったか点を考慮して合否を判定するというようなボーダーライン判定もむしろ効率的で有効なのではないかという考え方もあります。
いずれにせよ、自分が受験をする大学が調査書点をどのように扱っているのかは事前にきちんと調べておく必要があります。
また、大学受験(特に一般選抜)を有利にしようという理由から調査書点を稼ごうとするのは決して得策ではありません。
むしろ、一般選抜の過去問題を1問でも多く解いて、試験当日の得点力をアップする方が合格への近道ということも十分あり得ます。
大学側は主体性評価に調査書が使えるなら、得点化する仕組みを早期に構築して対応を進めるようにするとよいでしょう。それが難しい場合は調査書点に変わる主体性評価手法を考えてしまった方がむしろ受験生にも大学にとってもメリットがあるように思います。
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