こんにちは。まさおです。
1/28、国立大学協会は2025年度入学生向けの入試から国立大学で新科目「情報」を第一次試験として課す方針を決定しました。国立大学の1次試験(大学入学共通テスト)は6教科8科目が標準となります。
今回のテーマは「国立大学が2025年度共通テストから情報を必須化」です。
国立大学協会の発表
1/28、国立大学協会は「2024年度以降の国立大学の入学者選抜制度―国立大学協会の基本方針―」を発表しました。
上記ページの中の詳細説明のPDFの中に以下のような記述が出ています。
要点は以下の通りとなります。
- 大学入学共通テストの「情報Ⅰ」を国立大学は原則として課す
- 結果、共通テストは6教科8科目の受験が基本となる
- 経過措置を含む「情報Ⅰ」の活用方法等は各大学がHPで公表する
かなり前から、共通テストは6教科9科目になると言われてきましたが、今回これで正式に国立大学を一般選抜で受験する際には共通テストで「情報Ⅰ」を受けることが必須となることが確定しました。
受験生にとっては多くの科目を受けなければならない負担増の変更となりますが、「数理・データサイエンス・AI教育」が文理問わずすべての学生が身につけるべき教養であると言われています。この4月から高校生になる新高1は頑張って勉強するようにしましょう。
私立大学の対応は注視が必要
国立大学が「情報Ⅰ」を1次試験で必須とする方針を決めたことで、私大側の対応が注目されます。
多くの優秀な学生を輩出したい私立大学は、入学時点で「情報Ⅰ」の学力をある程度求めたいところだと思います。
国立大学が「情報Ⅰ」を必須化したことで、私大側も導入しやすくなりましたので、ある程度のレベルの高い大学は「情報Ⅰ」を必須化してくるところも出てくると思います。特に情報系の学部は必須化の流れが加速すると思います。
一方で、中堅私大の文系学部などが「情報Ⅰ」を課すかというと、これはしばらく様子見の可能性があります。大学入試の試験科目が多いというのはそれだけで受験生を集めづらい要素になり得ますので、優秀な学生を積極的にとりに行きたい大学と多少レベルは落ちてもよいから多くの学生に集まってほしい大学では対応が割れる可能性が高いです。
しばらくは周囲の大学がどうのような出方をするか様子見の私大も多く出てくると思います。産業界からの要請は「情報Ⅰ」レベルがきちんとできない学生は就職に出してほしくないというような声も聞かれますし、国際競争力の観点でも日本の学生がデータサイエンスやAIなどに明るい状況を早く作りたいでしょうから、就職を有利に進めたい大学は入試段階で「情報Ⅰ」を課し、入学後の一般教養課程でもデータサイエンス教育に力を入れることになると思います。
高校側に指導できる教員がどの程度いるかというのが懸念点ではありますが、教科書などがしっかりできていれば、時間の問題で指導者の問題も解決してくると思います(少し楽観的過ぎるかもしれませんが…)。
何にせよ、「情報Ⅰ」が必須化されたことをきちんと理解しておくことが重要です。
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