こんにちは。まさおです。
東京大学は文系ではかつて文科一類が最も難易度が高かったのですが、ここ数年で文科二類や文科三類が合格最低点で逆転する現象が起きています。2022年度はどうだったのでしょうか。
今回は「東京大学の合格最低点」を取り上げます。
共通テストの難化もあり過去10年で最低となっています。
東大の合格最低点過去10年推移
河合塾のサイトで東大合格者最低点・平均点の過去10年分の推移が確認できます。
合格最低点の推移
東京大学は共通テストと二次試験の合計550点満点で入試を行っています。
以下の表は550点満点における合格者最低点の推移です。
※文科と理科で受験科目は異なっています。
入試年度 | 文科一類 | 文科二類 | 文科三類 | 理科一類 | 理科二類 | 理科三類 |
---|---|---|---|---|---|---|
2022 | 303 | 306 | 305 | 303 | 287 | 348 |
2021 | 335 | 338 | 337 | 333 | 314 | 376 |
2020 | 344 | 338 | 339 | 321 | 313 | 386 |
2019 | 352 | 358 | 343 | 335 | 330 | 385 |
2018 | 355 | 351 | 344 | 319 | 311 | 392 |
2017 | 355 | 349 | 344 | 347 | 335 | 408 |
2016 | 352 | 349 | 344 | 328 | 315 | 389 |
2015 | 325 | 322 | 311 | 323 | 312 | 377 |
2014 | 333 | 332 | 327 | 307 | 310 | 372 |
2013 | 349 | 343 | 347 | 316 | 303 | 370 |
青字は過去10年間で最も低い最低点
上記通り、6つの科類すべてで2022年度の合格最低点が最も低いことがわかります。
2次試験の難易度の影響もありますが、共通テストの難化が影響をしています。
文科の3科類では、2017~2018年度ごろには10点以上差があった文科一類と文科三類の合格最低点の差が、2021年度に逆転し2022年度も文科三類の方が文科一類よりも合格最低点が高くなっています。
これは、社会の変化が大きく関係していて、これまで看板だった法学部が相対的に価値を下げて社会学などの学問が価値を増してきたことを示唆しています。
また、どの科類からでもすべての学部に進学できるようになったことから、特定の科類への集中が分散してきたという視点もあると思います。
合格者平均点の推移
合格者平均点を見ると少し様子が変わってきます。
入試年度 | 文科一類 | 文科二類 | 文科三類 | 理科一類 | 理科二類 | 理科三類 |
---|---|---|---|---|---|---|
2022 | 332 | 330 | 328 | 334 | 313 | 377 |
2021 | 361 | 362 | 357 | 361 | 339 | 406 |
2020 | 374 | 362 | 359 | 353 | 337 | 414 |
2019 | 379 | 379 | 361 | 363 | 353 | 411 |
2018 | 381 | 373 | 364 | 352 | 336 | 418 |
2017 | 381 | 374 | 365 | 378 | 363 | 433 |
2016 | 379 | 373 | 364 | 358 | 342 | 416 |
2015 | 354 | 345 | 332 | 353 | 336 | 403 |
2014 | 358 | 352 | 346 | 338 | 334 | 400 |
2013 | 377 | 365 | 366 | 345 | 328 | 396 |
青字は過去10年間で最も低い平均点
合格者平均点を見ると、2022年度が過去10年で最低であることは変わりがありませんが、科類間の序列には変化が見て取れます。
文科の合格者平均点は2019年に一類と二類の平均点が並んだものの、基本的には一類→二類→三類の順に序列が見えます。
端的に言うと、文科一類は上位生が集まっており、ボーダー付近になると受験者数が減ってくるようなイメージで合格最低点では二類や三類に逆転されるけれども平均点ではゆるぎない位置となっているということです。
合格のことだけ考えるなら、合格最低点にフォーカスすることが重要ですが、実際の合格者の全体レベルを見るには平均点を見ることが重要です。
しばらくは文科の3科類はほぼ同点で推移すると思います。
前年の記事も以下に紹介しておきます!
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