こんにちは。まさおです。
来年の入試はコロナ禍により、受験生動向が読みづらいくなっています。地元志向とか難関敬遠とかいろいろなことが言われてきましたが、河合塾の10月の模試動向を見ると、早慶などの一部難関大が応募者増になる可能性がありそうです。
今回は「河合塾の模試から考える大学の出願動向」を取り上げます。
受験者動向が読みづらい2021年度入試
今年の受験生は、英語民間試験・共通テスト記述問題見送りに始まり、コロナによる休校やe-Portfolioの中止など、大人に散々振り回された学年です。
特に、模擬試験については6月ごろから外部会場での試験ができず、受験者を集めての試験ができていません。そのため、志願動向も前年と比して考えることができず、なかなか見通しの立てづらい入試となっています。
Sankei Bizでは河合塾の全統模試の結果を受けて以下のような記事を出しています。
コロナの影響で、
・地元志向の強まり
・一人当たりの受験校数の減少
・学費の高い大学の敬遠
あたりが数値に現れていそうです。
河合塾の10月模試の受検者は前年比78%だったそうです。受験者自体が2割以上減っていること自体がそもそも異常値ですが、その出願動向をそのまま事実として読み取ってよいのか、難しい局面ですね。上記記事では78%を基準に増減を見て評価をしていますが、それでよいのかはふたを開けてみるまでわかりません。
受験生が集まりそうな難関上位大学
最初に河合塾の受験者動向から主要大学をまとめた表を見てみましょう。
大学名 | 志望者前年比 |
---|---|
全体 | 78% |
慶應義塾 | 85% |
関西学院 | 80% |
同志社 | 79% |
明治 | 77% |
早稲田 | 76% |
東京理科 | 75% |
中央 | 75% |
立命館 | 74% |
上智 | 73% |
法政 | 72% |
青山学院 | 69% |
全体受験者が78%なので、同様に78%を超えれば、前年以上に受検生が集まるというロジックです。
上記を見てみると、78%を超えているのは3大学だけでそれ以外は軒並み78%を下回っています。
では、ほかの学校群が78%を超えているかというとそんなこともありません。つまり、1人当たりの志願数が減っていると考えるのが妥当なのです。
その意味では、慶應や早稲田は受験生を順当に集めているということができるでしょう。
減少している大学の中には、共通テストの受験を必須化したり、いくつか大きな入試変更点がある大学が多いです。
中堅私大グループの減少が顕著
では中堅私大はどうなりそうなのでしょうか?
大学グループ別の表を確認してみましょう。
大学群 | 志望者動向 |
---|---|
早慶上理 | 77% |
MARCH | 74% |
日東駒専 | 70% |
成成明国武 | 69% |
関関同立 | 77% |
産近甲龍 | 75% |
情kの通り、難易度の高い大学ほど志望者の動向も前年比の78%に近いことがわかります。逆に言うと、中堅私大が苦戦する可能性があるということです。
特に日東駒専や成蹊・成城・明治学院・国学院・武蔵(成成明国武)といったグループは学費が高いことも影響しているのか、減少率が他のグループよりも激しいようです。
今後、本番の出願動向が発表されるまで、真相はわかりませんが、ここまでの河合塾のデータを見る限り、中堅私大にはチャンスがありそうな感じです。共通テスト自体が新しいテストですから、まずは共通テストに果敢にチャレンジし、その結果をもって私大の出願をどうするか建設的に考えることが重要です。
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