こんにちは。まさおです。
国立大学の前期日程の発表も終わり、大学入試も大きな山は越えてきた感があります。
今年の私立大学の志願者数動向について確認をしておきましょう。数字をそのまま受け止めずに少し背景を考えることが大事です。
今回のテーマは「私立大学志願者数動向」です。
私立大学志願者ランキング
2022年度の私立大学の志願者ランキングをAERAdot.が特集しています。
詳細は以下のリンクからご確認ください。
トップ20のランキングをまとめると以下のようになります。
順位 | 大学名 | 志願者数 (3/7段階) | 昨年最終 | 増減 | 昨年比(%) |
---|---|---|---|---|---|
1 | 近畿大学 | 153,697 | 135,979 | 17,718 | 113 |
2 | 千葉工業大学 | 131,688 | 108,707 | 22,981 | 121 |
3 | 法政大学 | 108,280 | 90,948 | 17,332 | 119 |
4 | 明治大学 | 102,045 | 99,470 | 2,575 | 103 |
5 | 東洋大学 | 98,096 | 89,821 | 8,275 | 109 |
6 | 早稲田大学 | 93,843 | 91,659 | 2,184 | 102 |
7 | 日本大学 | 90,285 | 97,948 | -7,663 | 92 |
8 | 立命館大学 | 87,511 | 83,512 | 3,999 | 105 |
9 | 関西大学 | 77,875 | 79,526 | -1,651 | 98 |
10 | 中央大学 | 63,355 | 78,534 | -15,179 | 81 |
11 | 立教大学 | 62,646 | 65,475 | -2,829 | 96 |
12 | 龍谷大学 | 55,653 | 56,379 | -726 | 99 |
13 | 東京理科大学 | 53,751 | 49,301 | 4,450 | 109 |
14 | 青山学院大学 | 47,839 | 40,123 | 7,716 | 119 |
15 | 専修大学 | 46,266 | 47,381 | -1,115 | 98 |
16 | 同志社大学 | 45,854 | 44,481 | 1,373 | 103 |
17 | 福岡大学 | 43,689 | 44,072 | -383 | 99 |
18 | 東海大学 | 41,895 | 44,321 | -2,426 | 95 |
19 | 名城大学 | 38,843 | 35,827 | 3,016 | 108 |
20 | 慶應義塾大学 | 37,894 | 36,681 | 1,213 | 103 |
トップは9年連続で近畿大学。知名度も上がり受験生も安定して集まっています。
2位は千葉工業大学です。受験生も23,000名近く増えています。共通テストを使った入試は受験料を免除するという制度で多く受検生を集めていることに加え、今年はA日程の数学と共通テストの数学のみで全学部全学科を受験できる制度など、受験生にお得感を訴える戦略で受験生集めに成功しています。
一方で、7位の日本大学は理事長逮捕などスキャンダルによる受験生離れが影響して、志願者数が前年比92%にとどまりました。
中央大学は昨年実施していた受験料の免除制度をなくして有料化したことで志願者が大きく減っています。
ここまででわかることは受検生の増減はその大学そのものの人気という要素もあるのでしょうが、むしろ入試制度や受験料制度の方が大きく影響をしていると言えます。
大学の実受験者数や合格者数を見ていかないと、共通テストの成績で受検料無料で受けられるところに志願者が多数集まっているような事態は見抜けないでしょう。
志望大学選びと志願者数はあまり関係ない
このような数字の話をすると、受験生は志願者が多いところは倍率も高くて合格しづらいのではないかと考えがちかもしれません。
しかしそんなことはありません。「志望大学選びと志願者数動向は無関係である」と理解しておきましょう。
先ほど書いたように、今の大学入試制度は、一部に受験料免除制度が入ってきたために、実際に受験するかどう変わらない学生が多数出願飲みしているケースが増えてきています。
その大学の実力を見るには、実受験者数・合格者数・入学手続き者数を正しく比較することが重要です。
志願者数ばかり多くて、当日の受験者が大きく減っている場合は、「念のため出願」が多くその大学の実際の人気を表していないかもしれません。
私立大学の志願者動向は世の中全体の動きをとらえるために使い、自分の志望校の動向はもう少し詳しいデータに当たってみることをお薦めします。
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