こんにちは。まさおです。
3/24、タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)という、イギリスのタイムズ誌が発行している高等教育専門誌の日本版が2022年度版日本の大学ランキングを発表しました。
今回のテーマは「日本の大学ランキングを考える」です。前年との比較もしてみたいと思います。
※ちなみにTHE日本版はベネッセが運営しているようです。
THE日本版の大学ランキングの基準は?
タイムズ・ハイアー・エデュケーションの発表内容は以下のサイトから確認ができます。
トップ10大学は以下の通りです。
ランキングは以下の4項目の評価によってつけられています。
・教育リソース(学生1人当たりの資金や教員比率など)
・教育充実度(学生に聞いた授業・指導の充実度など)
・教育成果(企業人事担当者による評価など)
・国際性(外国人学生比率や日本人学生の留学比率など)
教育リソースや国際性は比較的客観的な数値で出しやすいですが、教育充実度や教育成果はアンケートが中心のように思われます。
またアンケートの母数などのはっきりしていませんので、ランキングの正確性は若干不明なところがあります…。
トップは3年連続で東北大学
全体ランキングはこちらから確認が可能です。
全体1位は3年連続で東北大学
全体ランキングは旧帝大系がやはり強いということになるのだと思いますが、日本の大学でトップに来ると予想される東京大学や京都大学が国際性で東北大学に負けてしまっているのが特徴的です。
国際性は外国人学生比率や日本人の留学比率がベースになっています。
2019年度の東北大学の留学生数は2444名で2015年の1989名から20%以上増えています。
2020年度はコロナで留学に出る方も受け容れる方もほぼ数字が動いていないと思われます。
私立大学のトップは全体11位の慶應義塾大学
私立大は慶應義塾大学が3年連続ランキングあげ、昨年トップの国際基督教大学(ICU)を抜いて1位に輝きました。慶應義塾大学は教育リソースと教育成果が他の私立大学に比べると高く、教育充実度や国際性で高い評価を得ている国際基督教大学を総合で上回っています。
国立大学に比べると教育リソースで引けを取ってしまいますが、全体は高評価だと思います。
ちなみにICUは慶應義塾に次ぐ12位、早稲田はそのすぐ後の13位に入っています。20位には上智大学が入っています。
秋田の国際教養大学は17位
公立大学では秋田の国際教養大学が17位に入っています。昨年の14位からランクを落としてはいますが、秋田の公立大学が14位の好位置にいると不思議に思うかもしれません。全学生に1年間の留学を義務付けるなどの特徴的な教育でランキングも好位置につけています。
国際性が前年の99.9から90.6まで下がってしまっていますが、教育充実度は92.1ポイントで日本の全大学の中で最高評価がついています。
大学選びは名前から実を取る時代に
このようなランキングが出ると、大学の選び方も少しずつ変わっていくと思います。
かつては名前の知れた有名大学=いい大学という考え方がありましたが、今は各大学の学部・学科の研究成果などを見て大学を選ぶ人が増えています。
各学部・学科の研究内容や教員の数、科学研究費や留学の状況といった具体的なデータをみて大学を選んでいくことになっていくということです。
学歴をラベルとするのではなく、自分のキャリアを磨いていくためのスタートラインとして考えていくことが重要です。
大学のランキングは、志望校選びをする際の、偏差値に代わる新しい指標として注目されていくかもしれません。自分の行きたい大学を選ぶ際に、「教育充実度」や「教育成果」といった観点で大学を見てみるのも面白いと思います。
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