こんにちは。まさおです。
5/9、教員不足の解消に向けて、文部科学省で末富芳日本大学教授と教育研究家の妹尾昌俊氏が記者会見を開きました。
今回のテーマは「いよいよ限界!教員不足解消に向けた提言内容」です。
教員不足解消に向けた緊急会見
5/9、教員不足解消に向けて、文部科学省で緊急記者会見が開かれました。
会見を開いたのは日本大学教授の末富芳さんと教育研究家の妹尾昌俊さんら4人です。
2022年4月早々から教員・保護者から教員不足を訴える声が相次いでいるとして、独自調査を実施したところ、回答者の約2割がすでに教員不足が生じていると報告していることを明らかにしました。
以下は、妹尾氏のTwitterの投稿です。
こちらに提言書のPDFが添付されています。
NHKでも以下のような報道をしています。
教員不足はここ数年ずっと認識されていて、「ああしよう、こうしよう」が議論されていますが、解消に向けて本気で動かないと教員不足がどんどん進行して現場が倒れてしまうという危機感が現れている内容だと思います。
提言内容を誰が実行するか
今回の提言内容は具体策が盛り込まれていて、実行されれば一定の成果は出るのではないかと燃えるものです。
提言内容の骨子
提言内容は以下の3つの観点でまとめられています。
①【教員免許の授与】と【採用の在り方】に関すること(応急処置)
②【働き続けられる環境づくり】に関すること(体質改善)
③【教員定数】や【国庫負担(予算)】に関すること(根本治療)
①は、免許を保有している人や社会人経験があり今後教壇に立てる人を教員にしやすい環境を早く作るべきという趣旨です。応急処置という言い方は拙速にやると教育の質に影響が出ることを懸念してのことだと思います。
②は、過酷な学校現場のサポート強化による教員の負担軽減により、教員志望者を増やすことが趣旨となっています。現在の学校教員の現場の過酷さはTwitterなどを通じて広く社会が認知している所でもあり、このままでは退職が増える一方、志望者が増えず教員不足が加速するということだと思います。
③は、予算措置の見直しにより正規採用教員を増やすことを趣旨としています。現在は、国が1/3、自治体が2/3を負担しており、自治体の負担が大きいため、予算的に正規採用をしづらいという構造的な問題があるという趣旨です。国の負担を1/2に戻すことで正規採用教員を増やせるという考えです。
だれがいつ実行するかが問題
上記の提言は、いずれも本気で取り組めば実施可能な内容だと思います。
最大の問題は、これを実施する主体がどこかがはっきりしていないように見える点です。
一般的には、「教育は国家百年の計」と言われるくらいの重要施策です。
その前提となる教員確保が危ういというのですから、国家転覆の危機だと捉えるべきで、総理大臣を中心に国家の最優先事項として、トップダウンで早急に制度化すべき案件と思われます。
今回の提言を提言だけに終わらせず、具体的な検討を経て計画に落とし込むように文部科学省を中心に検討を続け、総理大臣からのトップダウンで早急に実装できるようにしてもらいたいです。
教育現場の質の低下は、20~30年たたないとその影響が表れてこない危険なものです。現状を見るのではなく、現状から未来がどうなるかを予想する想像力も求められていると思います。
教育に関する様々な改革が同時進行で走ることになりますが、なんとしてでもやり切る気概を持って取り組んでいく必要があると思います。
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