こんにちは。まさおです。
6/14、文部科学省は今年の大学入試で問題流出などの不正行為が相次いだことを受け、中学入試・高校入試でもカンニングなどの不正行為を防止するための試験会場の巡視強化を行うように都道府県教育員会に通知をしました。
今回のテーマは「中・高校入試の不正行為防止策」です。
文科省が中高入試実施に当たり通知
6/14、文部科学省は公立高校を設置する各都道府県教育委員会などに対して、令和5年度以降の高校入学者選抜等においける配慮事項を通知しました。
通知の現物は以下の通りです。
新型コロナウイルス感染症の影響等を踏まえた令和5年度以降の高等学校入学者選抜等における配慮等について(通知)
もともとは新型コロナウイルス感染拡大により周知していた配慮事項をまとめた通知なのですが、令和5年度版の通知発出に当たり不正対策の強化を盛り込んでいます。
大学入試の実施要項を添付資料でつけており、従来のコロナを前提とした配慮事項に公平・公正な入試を行うための配慮事項を付け加えた形になっています。
高校入試における不正防止に関する記述
具体的な記述内容は以下の通りです。
(2)試験室内の適切な巡視を行うことなど、入学者選抜の公平・公正な実施のための取組についても、必要に応じて見直しながら、各実施者の実情に応じた形で行っていただきますようお願いいたします。その際、「令和5年度大学入学者選抜実施要項」に記載されている大学入学者選抜における取組の内容についても、必要に応じて参考としてください。
(5)小学校や中学校等の入学者選抜についても、当該入学者選抜において該当がある場合には、上記1から7(4)までに準じた工夫を講じていただくことが望ましいと考えられます。
文部科学省の通知より引用
ポイントは、「公平・公正な実施」のための取り組みを必要に応じて見直すように要請しているのみで具体的に何かに取り組めと言っているわけではありません。
高校入試・中学入試・小学入試それぞれにおいて、実施主体は各自治体なので文部科学省としては必要以上に踏み込むことはしないのですが、一方で大学入試での取り組みとバランスを欠くのはよくないとのことからこのような通知になっていると考えるべきでしょう。
受験者年齢が下がるほど不正は起こりにくい
今年の大学入試ではスマホを使った問題画像の流出が問題になっていますが、中高入試ではそのような不正行為が行われる可能性がどの程度あるのでしょうか?
常識的に考えれば、小学生や中学生が受験をする中高入試の不正は大学入試ほどの悪質なものは起きにくいと考えられます。
ここで行われる不正は、スマホを使った問題画像の流出でよりも、参考書を机の中に入れて覗き見をしたり、周囲の他の受験生の答案をのぞき見をしたりといったレベルのものが大半だと思われます。
よって、他の受験生のと距離を離したり、机の下の収納スペースに物を入れないように指示をして監督が試験中に確認をすれば大きな問題にはなりにくいと考えるべきでしょう。
警察への被害届は負の影響が大きい
大学入試のように不正行為により警察へ被害届を出すなどという通知は、小中学生には少し影響が強すぎるように思います。
文科省の担当者も言っているようですが、取り様によっては「脅し」のような強い言葉なので、12歳や15歳が中心の中高入試でこのような表現を使うことは、心理的な圧迫によりかえって受験生にマイナスの影響を与える可能性すらあると思います。
高校入試などでは、今後巧妙化した不正行為が行われる可能性もゼロではありませんが、ごくわずかな悪意ある受験生のために全受験生を圧迫する段階でもないと思います。
まずは試験監督の巡視強化から始めて、不正行為を未然に防ぐことが重要だと思います。
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