中学で習う国文法は、読解問題と違ってきちんと覚えるべきことを覚えれば、確実に得点に結びつきます。
得点源になる得意分野にするには、知識をバラバラに覚えず、体系的に覚えることが大切です。
ここでは、国文法をどう理解すると理解が進みやすいかについて取り上げたいと思います。
国文法を学習する目的
皆さんは国文法をなぜ学ぶのか、考えたことはありますか?
長い人生でこの単語が動詞か形容詞かといった判別が必要な場面は教育業界にでも就職しない限り、まずありません!
それでも全中学生にいやいや(?)国文法を学ばせるのには何か狙いがあるはずです。
突き詰めて言えば、文法を理解すると一つ一つの言葉の特徴を理解して、その文の理解が深まるというところにあります。
厚い文法の知識があると読解力も上がるということです。なぜそうなるのかを確認していきましょう。
文法を極めると、国語のテストの得点が安定するだけでなく、読解問題への対応力も上がってくる。
一つ一つの言葉を大切にすることが、国語力アップのポイント!!
国文法は分類学と考えてみよう
ポケモンでも妖怪ウォッチでもムシキングでもよいのですが、属性やグループ分けをするキャラクター群を知っていますか?
ポケモンで言えば、「ほのお」や「みず」、「かくとう」といった属性は敵との相性や無力な攻撃を判別する重要な情報です。
同じ考え方を日本語の文にも当てはめてみましょう。
無数にある日本語の言葉を、同じ特徴(属性)を持っているものでグルーピングしていくのです。
「物の名前を表して主語になる」とか、「動作や存在を表し、形が変わる性質を持つ言葉で、述語になる」といった性質で世の中に溢れる言葉を分類するわけです。
その分類がうまくできると、目の前の言葉がどのような性質のものか理解が進み、使い方や読み取り方がよりはっきりしてくるのです。
昔から物事を理解するには種類分けをすることが大事だといわれてきたよ。動植物の世界では分類は研究の基礎にあたる。
国文法はいわば言葉の分類学。正しく理解するには、分類基準を覚えることが大事なんだ!!
言葉を区切るときの注目ポイント
国文法で言葉を区切るときの重点ポイントは次のように考えます。
文章 | 複数の文が集まったもの 。 |
文 | 「。」で終わる意味の一かたまり。 |
文節 | 1つの自立語を先頭に持つ意味の区切り。1つ以上の付属語がつくことがある。 一般的には「ネ」を入れて区切れる一区切り。 |
単語 | 意味を持つ言葉の最小単位。 |
主に入試で取り上げられるのは文節と単語です。
この記事では文節まで取り上げます。
文節とは何か。~文節を理解するプラスアルファの知識~
よく「ネ」で区切った一区切りを文節というなどと授業で教えますが、ホントにそれでいいのでしょうか?
実はそれだとなかなか処理できないケースがあります。
例えば、次の文は何文節でしょうか?
「ネ」を入れて区切ると次のようになりませんか?
実はこれは正しくなくて、正解は3文節です。
この間違いを回避するには「ネ」を入れて区切るという説明では不十分なのです。
以下の2つのルールを知っておきましょう。
この二つの知識が大事です。
※自立語…助詞・助動詞を除いた単語。文の先頭に来られる単語。
上の例で言うと、「ようだ」は文の先頭に置けない付属語(助動詞)なので、「ようだ」の前で文節に区切ってはいけないのです。
同じように文節に区切るときに注意するべき単語として「そうだ」「らしい」「ばかり」といった言葉が挙げられます。
これらの言葉の前では文節に区切らないようにすると文節の数が正しく言えるようになります。
文節に区切るときに、間違って区切ってはいけない単語がいくつかある。それを知っているだけで、かなり正確に文節に区切れるようになるよ!
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