いよいよ新学年が近づいてきました。
今年は新型コロナの影響もあって、4月にスムーズに学校が始まるか分かりませんが、いつかは収まるということと、入試は勝手に近づいてくるので、少し先を見た話も必要かと思います。
今回は新高2の年間学習計画にスポットを当てたいと思います。
高2は一番差がつく要注意学年
高校3年間を見たときに一番差がつきやすい学年はやはり高校2年生だと思います。過去の生徒を見ても成績がグッと上がる生徒とパッとしないまま高校3年生を迎えてしまう人、中には劇的に成績を下げてしまう人も現れます。
その差が他学年に比べて顕著です。
それはなぜでしょうか?
大きく3つ観点があります。
①大学入試から逆算したときに受験勉強の本格始動は高2からじゃないと間に合わないこと。
②部活動や学校行事、その他プライベートも充実して勉強以外のことが一番楽しい学年であること。
③入試までまだ時間があるという感覚を持ちやすいこと。
この3つが揃うため、個人差がどんどん広がっていき、気がつくと挽回不能なほどの差になっていることが多いのです。
理社の学習は高2から
皆さんはまだ大学受験を経験したことがないので、実感が湧きにくいと思いますが、大学入試で戦う相手は「浪人生」と「中高一貫生」です。
浪人生は現役生よりも1年余分に勉強している「先輩」なのですから、自分より累積勉強時間も多いですし、一度入試本番を経験しているという優位性もあります。また、2浪は避けたいという心理的なプレッシャーから現役生よりもメンタル的にも強い思いを持っている人が多いです。
中高一貫生は首都圏にはたくさんいますが、首都圏以外では少数派でその存在感を実感しづらい人も多いかもしれません。
彼らは中高のカリキュラムを通して最適化した順序で勉強しています。高2が終わる頃には高校のカリキュラムを終了している学校も多く、浪人生に近い立ち位置で現役受験を迎えられます。
2020年の東大前期合格者数のトップ10はすべて中学募集をしている私立高校です。
そんな前提の中で普通の高校2年生が受験直前まで成績が上がらないのが、理社です。
他の教科に比べて勉強時間が少なくなりがち、かつ、学習時間が多い方が有利な科目なので、浪人生や一貫生が有利になりやすいのです。
現役で一定レベルの大学に入ろうと思ったら、浪人生や公立一貫生と互角に渡り合うだけの得点力が必要にあります。
理社に優位性が持てればかなり強いです。
高校2年生の年間学習計画
それでは、高校2年生はどんな1年間の学習計画を立てれば良いのでしょうか?
大まかに、4〜6月・7〜9月・10~12月・1~3月に分けてみていきたいと思います。
4〜6月:苦手科目へ注力
高1段階の取りこぼしなど、苦手科目への注力を1学期のうちに進めてください。この時期に学習の基礎固めができているかがその後の伸び代に大きく影響します。
特に数学・英語・古典については意識をしておきたいところです。ここで固めた基礎学力の土台の上にしか、高3の学習は乗せられません。土台作りをやる時期だと強く意識しておく必要があります。
7月〜9月:理社学習始動時期
夏休み前の7月には理社の学習計画を立てるようにしましょう。文系・理系が決まっていれば、自分の主要科目も見えてきているでしょうから、夏休みの計画は立てられると思います。
夏休みは、部活との兼ね合いでどの程度の時間が取れるか個人差があると思いますが、1日5時間程度は何らかの学習に向かえるようにしておくと良いでしょう。
夏休みはさまざまな大学のオープンキャンパスなども行われます。志望校決定の一助にできる時期です。
10月~12月:忙しい学校と勉強のバランスが大事
1年の後半は前半に作った学習ペースを守って、受験学年に向かう準備をしていきたいわけですが、先輩の部活引退などもあり、学校がかなり忙しいのが特徴です。
部活や学校行事への参加と学習量のバランスを見て、自分がこなせる限界を超えているのであれば、ある程度部活動や学校行事をセーブして学習量を確保しておくことをお薦めします。
うまくやりくりができる人とそうでない人の個人差が開く部分ですので、冷静に自分の状況を見極めて判断を下す必要があります。
1月以降:共通テストを体感
1月には初めての「大学入学共通テスト」が実施されます。記述問題の延期や民間英語試験の導入見送りなど、直前になったバタバタした試験の本番が行われます。
この4月に高2になる人たちは第1回目の試験を見て準備ができる分、1回目の受験生より恵まれていると思います。文科省が目指した高大接続改革の一環として、どんな問題が実際に出されるのかきちんと問題を自分で解いてみて、見極めておきましょう。
高3に向けた準備もこの時期に開始します。塾などで先取り学習ができるなら、高3になる前に指導した方が有利です。
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