例年と全く異なる入試までのスケジュールになってしまった2020年。先日の志望校を決めるまでのプロセスの記事の内容も大事ですが、もう一つの懸念が模擬試験の中止です。
自分の学力や現在地を正しく把握し、目標までの距離を測る模擬試験がなくなると、ペース配分が崩れます。
今回は模試の扱いについてどう考えるべきかを取り上げてみます。
中止が相次ぐ模擬試験
高校入試も大学入試も模試の中止が相次いでいます。
クラスターの発生の危険性を考えれば、模擬試験などは真っ先に中止すべきイベントなのでしょうから無理もないのですが、模試の中止が何ヶ月も続くとなると流石に見過ごせなくなってきます。
すでに4月の模試は多くが中止となっており、5月〜6月の模試も中止の発表が始まってきています。
大学入試の模試
1.駿台模試
5月3日の「学力判定模試」を一部会場で中止。
北海道・宮城・東京・埼玉・千葉・神奈川・愛知・京都・大阪・兵庫・福岡
緊急事態宣言が出ている都道府県の会場が中止。それ以外は実施。母集団はどの程度減ってしまうだろうか…。
2.河合塾
以下の模試をすべて中止。
・第1回全統共通テスト模試
・第1回全統記述模試
・プライムステージ
・第1回全統高2模試
・第1回全統高1模試
3.代々木ゼミナール
6月の「名大入試プレ」はこれから受付ですが、緊急事態宣言が解除されれば、実施は可能と思われます。
高校入試の模試
1.進学研究会Vもぎ
以下の模試が中止。
・都立Vもぎ(6/7)
・千葉県立Vもぎ(6/7)
2.新教育W合格もぎ
Wもぎ都立そっくりテスト(6/7)が中止
3.北辰テスト
以下のテストを中止
・中3第1回北信テスト(4/24)
・中1北辰スタート号(4/24)
いずれの模擬試験も当面、会場での実施は厳しいと考えたほうが良いでしょう。そうなると自分の成績をどうやって把握するのかと言う現実的な問題に直面します。
コロナ時代の模擬試験対応
ではこれから受験生はどうすべきか、大きく2つの方向性があると思われます。
模試の過去問を使った当て込み処理
これは誰にも迷惑をかけずに一日でやれる方法なので、おすすめです。
書店で売られている模試の過去問を購入して、自宅で試験時間を計って厳密に演習します。
自己採点が可能でしたら自己採点を、不可能でしたら自己採点ができない問題を塾の先生などに採点してもらいます。
採点結果を模試の過去問についている偏差値換算表にあてはめて、当て込み偏差値を把握するというものです。
正確に時間を計って解けるかがキモですが、前年同時期の過去問を使うことで、概ね自分の位置は把握できると思います。
以下にいくつかサンプルを貼っておきます。
北辰テストは1昨年の過去問がamazonにありそうです。英語を参考に。
Vもぎの過去問はこれから受付予定。
模試会社の自宅受験模試をやってみる
一部の模試会社は自宅受験という選択肢を出しています。
他に選択肢がなければ、これに手を出すのもひとつの方法です。
ただし、このやり方は母集団の正確性に欠けたり不正受験者が紛れたりするので、データに信憑性がないことも間々あります。
よって積極的にはお勧めしません。
あくまで、他に選択肢のない時に活用するというスタンスです。
模擬試験の目的は自分の正確な位置を把握することです。それがある程度わかれば、次の1手が打てるはずです。
何もせずに時間が過ぎてしまい後から後悔しないように、今のうちに手を打っておくことが大事です!
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