【ついに発表!】文部科学省の大学入学者選抜実施要項

大学入学共通テスト
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです!
6/19、文部科学省が「大学入学者選抜実施要項」を発表しました。これまでの報道で話題になってきた入試の日程や出題版にについての配慮などの要請などが盛り込まれています。

今回は「2021年度大学入試実施要項」について取り上げます。

大学入試実施要項のポイント

1.共通テストは例年の日程に加え、「特例追試験」を追加
⇒学習の遅れにより追試験からの受験が可能。追試験を何らかの理由で受けられなかった場合の措置で「特例追試験」を実施
2.個別学力検査において追試験または振替受験の設定を必須化
⇒新型コロナウイルス感染症等により受験ができなかった受験生へ予備日程を設定することを義務化
3.出題範囲
⇒高3履修が多い地歴・公民・理科の科目減等の配慮を要請
選択問題などにより受験生の履修状況に柔軟に対応できるよう要請
出題範囲に対する対応を各大学は7/31までに決定・公表を行う
4.4月以降の入学について
⇒第2波などにより試験期日を再度見直す可能性があることに言及
⇒場合によっては高校卒業・大学入学が4月以降になる可能性があることを考慮

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文部科学省の実施要項の全容

実施要項本文は以下のリンクにあります。

https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/senbatsu/mxt_kouhou02-20200619_1.pdf

全体で35ページに及びますが、後半は様式等のサンプルで、本文は13ページ程度のものです。
上記のポイントにも記載しましたが、新型コロナウイルスの罹患などによる受験機会の喪失などに配慮した対応を求めています。
また、今後第2波がいつ来るかにもよりますが、高校卒業や大学入学が4月以降にずれ込んだ場合は、試験期日の見直しの可能性にも言及しています。

まさお
まさお

詳細は本文を読んでいただきたいのですが、いくつかポイントを絞って詳細を確認していきたいと思います。

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大学入学共通テストの扱い

来年第1回を迎える「大学入学共通テスト」については、実施時期も含めた議論があったものの最終的に以下のような内容となっています。

本試験…令和3年1月16日・17日
追試験…令和3年1月30日・31日

 ※学習が遅れている場合ここから受験可能
 ※従来東京・大阪だった受験会場を47都道府県すべてに設置
特例追試験…令和3年2月13日・14日

 ※追試験から受験した受験生の追試

本試験は例年通りの1月中旬の土日に実施です。全国高等学校長協会が1か月程度の延期の要望書を提出しようとしていましたが、受理する前に募集要項が公表されてしまいました。

ただし、今回の特例措置は、新型コロナウイルスによる休校等で学校の授業が遅れている場合、最初の受験を本試験ではなく追試験にすることが可能です。

文科省としては学習が遅れている地域は追試験から受験しなさい(2週間日程を遅らせなさい)と言っているということです。

そして、追試験をインフルエンザなどの理由で受験できなかった場合は新たに追加された「特例追試験」でフォローするということになります。

特例追試験が2月中旬ということは、いわゆる共通テスト利用私大は、特例追試験の結果が出てから合否発表をすることになるので、日程への影響が出てくると思われます。

まさお
まさお

特例追試験の受験者がどの程度いるかにもよりますが、国立大学の2次試験の出願日程・受験日程等は影響を受けると思います。例年通りの2月25日前後に実施は難しいと考えるのだ妥当だと思います。

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個別学力検査における配慮事項

新型コロナウイルス感染症等の罹患した受験生の受験機会を確保するために、以下の方策を必ず講じることという記述があります。

・追試験の設定
・追加の受験料を徴収せずに、別日程への受験の振替

各大学・学部の試験に最低もう1回の追加試験を設定する必要があるということだと思います。
受験生への配慮としてはここまでやったというアリバイにはなりますが、実際複数の大学を受験する予定の受験生が新型コロナであれインフルエンザであれ罹患した場合は、追試験の日程重複などもあるでしょうから、制度上これが本当に機能するかと言えば難しい部分もあると思います。

受験生は体調管理・感染リスクの管理が受験勉強以上に重要ということになります。

また、入試日程については令和3年2月1日から3月25日までとし、合格発表は令和3年3月31日までに行うように要請しています。

まさお
まさお

共通テストの追試・特例追試が2月中旬まで続くため、私立大学の個別試験以外は共通テストの影響で後ろ倒しが多くなるのではないかと予想されます。結果過密日程になり、感染リスクも高まると思われます。試験会場でクラスター発生の可能性は常に考慮しておかないといけないかもしれません。受験生は無駄な受験(合格通知稼ぎの受験)はしない方がよいと思います。

出題範囲への配慮

これまで高校入試では話題になっていた出題範囲への配慮ですが、大学入試でも具体的な要請が出て来ました。

・高校3年生で履修することの多い、地理歴史・公民・理科の2科目指定を1科目に減じる
・指定科目以外での受験を認める
・高3で履修の多い科目(数学Ⅲ・物理・化学・生物・地学・世界史B・日本史B・地理B・倫理・政治・経済など)において選択問題を用意する
・教科書の「発展的な学習内容」を出題範囲から除外する、または出題時に注記で補足説明を入れる

上記はすべて例としての記述ですが、各大学に何らかの配慮を検討してほしいという要請です。

大学側が入試問題を作るのは大変な労力がかかる作業なので、要請に応じてすぐに受験科目の選択肢を増やしたり選択問題が作れるかというとそうでもないと思います。ただでさえ、追試験の実施を要請でもう1セット入試問題を作らないといけないわけなので、このあたりの対応は各大学の体力によってまちまちになると思います。

また、各大学は出題範囲にどのような配慮をしたかを7月31日までに決定公表をするよう義務付けており、文部科学省はその内容をまとめて同省ホームページにおいて周知を行うとしています。

4月以降の入学可能性を棄てない

最後に、今後襲来する可能性のある第2波などに対して、今回発表の募集要項変更の可能性に言及しています。以下本文からの抜粋です。

新型コロナウイルス等の今後の状況に対応した本要項の見直し
試験実施時期の感染拡大の状況によっては試験期日を改めて検討することとしている。また,秋以降に臨時休業が実施される状況が生じ,高等学校の卒業及び大学入学の時期が4月以降となる場合には,それに応じて試験期日等も見直すこととする。

「令和3年度大学入学者選抜実施要項」より


上記の通り、秋以降に休業などがあれば現在公表している日程での試験が難しくなる可能性に言及しており、入学時期の変更の可能性もあり得ることに触れています。

実際そうならないことを誰もが希望していると思いますが、可能性はゼロではありませんので、必要な記述だと思います。

まさお
まさお

今後、この募集要項に対する高校や大学の反応がいろいろ出てくると思いますが、まずは指針が示されたということで一歩前進だと思います。内容については受験生へ一定の配慮をしているように思います。個別試験は相当影響を受けると思いますので、面倒ごとを各大学に投げたという評価も出てくるかもしれませんね。
今後、このブログでも続報をお伝えするようにしたいと思います。

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