【国文法攻略】品詞の知識② ~連体詞とは?~

【国文法攻略】国文法の品詞の知識② ~連体詞とは?~国文法
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まさお
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連体詞の『連体』ってどういう意味??
国文法の品詞の特徴を一つずつ説明しています。今回は「連体詞」。
「連体」とか「連用」とか国文法独特の言葉ですね。「連体詞」とはどのような特徴の言葉のことを指すのでしょうか?わかりやすく解説します。

前回の「名詞」の解説は以下からご確認ください。

連体詞に入る前に

10個の品詞を覚える際に特徴を見て分類することが大事というお話をしました。これは国文法に限らず、何を学ぶときでもそうなのですが、分類する癖をつけておくと短時間で知識を定着させられます

今回扱う連体詞は、修飾語になる品詞で、似たような特徴を持つ副詞とセットで覚えておくとわかりやすいのです。副詞は次回扱いますから、今回と次回をセットにしておくとよいでしょう。

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連体詞とは…単独で連体修飾語になる品詞

最初に、連体詞の特徴をきちんと確認しておきましょう。普段あまり聞きなれない名前ですが、「文の成分」のときに出てきた「連体修飾語」と関係がありそうですよね。
以下の3つの特徴を覚えておきましょう。

連体詞の特徴
  1. 単独で連体修飾語になる
    連体修飾語というのは、後ろにつく名詞を詳しく説明するということ。
    「単独」というのは他の単語とセットにしなくても修飾語になれるということ。
  2. 活用しない
    活用しない自立語と区分しているので当然なのですが、形は常に同じ。
  3. 語尾は6つ。「な」「が」「の」「た」「だ」「る」
    これは意外と重要な分類ポイント。語尾を目印に判断できる。
まさお
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重要なポイントは1と3なのですが、連体修飾語に慣れる品詞は連体詞以外にもあるので注意しましょう。
「単独で連体修飾語」「な・が・の・た・だ・る」の2つをよく覚えておきましょう。

単独で連体修飾語になるとは?

1つ目の特徴の「単独で連体修飾語になる」とはどういうことかを考えてみましょう。
まずは例文を2つ出しますね。

例1)たった 一つの 宝物だ。
例2)あの 記憶が よみがえって きた。

この例文の下線部のことばはどちらも「連体詞」です。

特徴は下にある名詞を修飾していること他の品詞(主に助詞であることが多いのですが)が一緒に使われず、単独であることが特徴です。

「単独」の意味をよく理解してください。
単独でない連体修飾語の例を示しておきます。

例3)草の 上に 寝転ぶ。

この例文の「草の」は「草」という名詞に「の」という助詞(助詞は後で詳しくやります)がついているのです。単語に分けると、「草/の/上/に/寝転ぶ。」と「草の」が2つの単語に分かれてしまうということです。

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「活用しない」がなぜ大事なのか

特徴のところにわざわざ「活用しない」と書いたのは、「活用する」連体修飾語もたくさんあって、見分けの目印として重要だからです。

例文を見てください。

例4)美しい風景が忘れられない。

この「美しい」は「美しかった」や「美しければ」などと形が変わる=活用する言葉です。これは連体詞とは言えないということです。

語尾「な・が・の・た・だ・る」を目印にすると早い

そのように紛らわしい類似品がたくさんあるのが連体詞なので、もう少しわかりやすい目印を知っておいた方がよいと思います。それが、語尾の「な」「が」「の」「た」「だ」「る」です。

連体詞の例を一気に挙げておきます。

覚えておきたい連体詞

「大きな」「小さな」
「わが」「われらが」
「あの」「この」「その」「どの」
「たった」「たいした」
「ただ」「とんだ」
「いわゆる」「あらゆる」「ある」「去る」「来る」

どれも下に名詞があって連体修飾語になっていれば「連体詞」である可能性が高い(ほぼ100%)です。

もちろん同じ文字の並びだけれど意味が違うものもあるので注意が必要です。
たとえば、「とんだ」は「とんだ目にあった」という文では「連体詞」ですが、「高く飛んだ球が窓に当たった」と言えば、これは連体詞ではないということになります。

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まとめ

例文4つ出しました。この4つの例文をキーにして覚えておきましょう。

例1)たった一つの宝物だ。
 ⇒単独で連体修飾語なので連体詞
例2)あの記憶がよみがえってきた。
 ⇒単独で連体修飾語なので連体詞
例3)草の上に寝転ぶ。
 ⇒「草」と「の」に分かれて「単独」にならないので連体詞ではない
例4)美しい風景が忘れられない。
 ⇒「美しい」は活用するので連体詞ではない
※連体詞の語尾はどれも「な」「が」「の」「た」「だ」「る」

まさお
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「連体詞」は名前がいかにも「連体修飾語になりそう」なので、まだ覚えやすいです。しかも特徴がはっきりしているので、慣れれば仕分けはそれほど難しくないと思います。例文をしっかり頭に入れておきましょう。
ポイントは「単独で連体修飾語」「活用しない」「な・が・の・た・だ・る」です。この基本事項を絶対に外さないようにしてください
次回は、セットの片割れの「副詞」を取り上げます。

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