こんにちは。まさおです。
国文法の解説を順次進めて、助動詞まで終えています。
入試までの残り期間を考えると残った最後の品詞、「助詞」についても取り上げておきたいところですね。
今回から3回にわたって、「国文法 助詞の基本知識」を取り上げます。
第1回目は「助詞とはどんな品詞か?」です。
助動詞がきちんと理解できていれば、結果的に助詞の問題の大半は対応が可能です。その際に重要なのは、4つの助詞の種類を正しく識別できるかということです。まずは全体像をとらえていきましょう。
助詞とは何か
最初に復習もかねて、品詞の分類の表を確認しておきましょう。
この表の一番下にあるのが助詞です。「付属語」で「活用しない語」に分類されます。
付属語…文の先頭におけない単語
活用しない語…下に続く言葉の影響を受けず常に同じ形。
ということでした。
代表例を見ておけば話は早いと思います。「の」「が」「を」「と」「より」「から」「でも」などです。文の先頭にも置けず、形も変わらないですね。
助詞は4つの種類に分類される
国文法の学習の本質は分類であるというのは文法の最初の回で説明しましたね。
助詞の場合も、「助詞」という品詞に分類された後、さらに4つに分類されます。その4つをきちんと確認しておきましょう。
助詞の4つの種類
助詞の4つの種類とは、
格助詞・接続助詞・終助詞・副助詞
です。詳細は以下で確認していきましょう。
格助詞
主に名詞の下につく助詞で、前後の言葉の関係を示す。入試では最もよく取り上げられる。
10個しかないのでごろ合わせで覚えてしまうとよい。
「を」「に」「が」「と」「より」「で」「から」「の」「へ」「や」
⇒鬼が戸より出、空の部屋
例1)家から出られない。 (名詞につく「から」は格助詞)
例2)風邪で学校を休む。 (名詞につく「で」は格助詞)
例3)僕はずっと家にいた。(名詞につく「は」は格助詞ではない)
格助詞は主に名詞の下につくというのがとても重要です。次回以降識別問題で具体を取り上げます。
また、「は」は格助詞ではありません。よく間違うので注意です!
接続助詞
主に活用のある言葉(用言・助動詞)につく助詞で、前後の言葉の関係を示す。格助詞と並んで頻出。
全てを覚える必要はなく、用言・助動詞の下につく助詞ということを意識しておけばよい。
例1)風邪だから出かけられない。(助動詞「だ」につく「から」は接続助詞)
例2)本を読んでおいてほしい。 (動詞「読ん」につく「で」は接続助詞)
終助詞
主に文末につく助詞。省略できるものも多い。
これもすべて覚える必要はなく、これはいつも文末に来る助詞だと判定できるようにしておけばよい。
例1)これ以上先に進むな。(「禁止」の意味の終助詞)
例2)こんなことがあり得ようか。(「反語」の意味の終助詞)
※反語…実際に伝えたいことと逆のことを言って、言いたいことを強調する表現。うしろに「~いや、そんなことはない」と補って意味をとらえる。
副助詞
1~3の各助詞に当てはまらない助詞。残り物と考えればよい。
主には名詞につく格助詞以外の助詞が多い。
例1)明日も晴れるといいな。(名詞についているが、格助詞10個にないので副助詞)
例2)立つことさえできない。(名詞についているが、格助詞10個にないので副助詞)
まずは助詞の4つの種類をきちんと理解しましょう。その特徴は次回以降具体的な識別の仕方を説明しながら整理をします。
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