こんにちは。まさおです。
いろいろなニュースサイトでたびたび話題になっている「#教師のバトン」。学校の先生の取り組みを拡散させるための取り組みとしてスタートしましたが、労働環境がひどいという書き込みが相次いでいます。
今回のテーマは「#教師のバトン 先生の労働環境はどうあるべき?」を取り上げます。
かなり重く、簡単に解決しないテーマですが、本来の教育の在り方はここにメスを入れない限り何も変わらないと思います。
「#教師のバトン」とはTwitterにハッシュタグ「#教師のバトン」をつけて学校の取り組み事例を共有する活動です。詳細はこちら。
#教師のバトンの悲痛な叫び
自分は学習塾に長いこと勤めていたので、学校の先生の勤務実態を正確に知ることはできません。
自分の周りの友人には学校の先生も多いため、どんな状況かを断片的に聞く機会はありましたが、詳細まで走り得ない立場でした。
そもそも学習塾は受験対策がメインで部活はないですし、学校がない時間が業務時間(主に放課後と土日)なので、学校の先生に比べれば業務量も少ないものだと思っていました。
今回「#教師のバトン」に学校の先生方の悲痛な声がたくさん寄せられています。この取り組みを始めるときからこうなる予想はしていましたが、寄せられた声が本当に悲痛です。
ほんの一部ですが紹介します。
管理職が職場の教員を守る方向に動けていないのが一番厳しいと感じます。それだけ業務がひっ迫して、心遣いもできない状況ということです。
これで本当に子どもたちを導けるのでしょうか?
子どもたちは敏感に大人の気持ちを察しますよね…。
文部科学省は教員不足をどう考えているのか?
文部科学省の2018年の教員養成部会の資料で「いわゆる『教員不足』について」というレポートが公表されています。
詳細レポートはこちら。
このレポートでそもそも問題だと感じるのは「教員不足」の定義です。
※「教員の不足」とは、学校に配置されている教員の数が、各自治体において学校に配置することとしている教員の数を満たしていない状態を指す。
各自治体が学校に配置することとしている教員数が適切かどうかは何を基準に誰がチェックしているのでしょうか?
教員の定数の仕組みは法律で決まっているようですが、この数値が業務の増加とのバランスを見て議論されているかが不明です。
文部科学省の様々な資料を見ると、教員を増やす取り組みは進めているのだから納得しろというような論調に読めてしまいます。
そんな意図はないのかもしれませんが、現場から上がってくる声とのギャップが大きすぎるからそのように感じてしまうのかもしれません。
文部科学省は本気になっていない
もし一般企業のように労働基準監督署が学校現場に監査に入ったらどうなるのでしょうか?
今回のツイートの声が本当であれば是正勧告は間違いないはずです。
それがわかっていながら抜本的な改善策を示さない文部科学省はやはり本気ではないと思わざるを得ません。強いリーダーが不在だからこのようなことになるのだと思います。
現在の学校の業務量は30年前と比べてどの程度増えているのでしょうか?
特に、児童生徒の保護者対応に割かれる時間をきちんと計測する必要があると思います。
最近の保護者は学校を公共サービスだと思っている人も少なからずいるようです。
本来教育のベースは親がやるもので、学校は第2の教育の場であるべきです。
今の学校の設計も第1は家庭の教育、第2が学校教育というベースになっているはずで、それに対して、教員を何名増やしたというような議論をしても世の中の変化と全くずれた議論をしているように見えてしまいます。
※自分の認識に間違いがあればぜひご指摘ください。
35人学級の導入は歓迎すべきことではありますが、学校の先生はそれでは焼け石に水だと思っているはずです。学校の先生を非常勤も含めて5年で1.5倍にするとか、教師の授業コマ数を今後5年で今の半分にするとか、部活動はすべて外部委託にするとか、そういう目標を立てて実行に移せるよう、強いリーダーシップが必要だと思います。
学校教育の現場は日本の30年後~40年後を担う人の育成の場です。真に創造性豊かな人間を育てるのは入試改革ではなく、教師の心のゆとりを取り戻すことだと思います。逃げずに向き合ってほしいと思います。
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