こんにちは。まさおです。
4/20、文部科学省で「大学入試のあり方に関する検討会議(第25回)」が開かれました。その中で大学入学共通テストへのみかん英語試験の導入については難しいという意見が大勢を占めたようです。
今回は「共通テストへの民間英語試験導入は断念の方向へ」というテーマです。
第25回大学入試のあり方を検討する会
4/20に第25回大学入試のあり方を検討する会が開催されました。
会議配布資料は以下のページから確認が可能です。
この中の「【資料2】英語4技能の総合的育成・評価のあり方について(案)(川嶋委員提出資料)」で英語4技能のあり方などについて検証が行われています。
共通テストの枠組における◆・検定試験の活用の実現可能性
以下のような意見が書かれています。
- 英語資格・検定試験は、試験によって会場数、受験料、実施回数、テストの測定対象や、障害者への配慮が大きく異なり、共通テストで用いるには公平性の確保が困難。
- コロナ禍で資格・検定試験の中止や延期が相次ぎ、検定に依存する仕組みの課題が浮き彫りになった。
- 共通テスト本体並みの公平性が求められる中、指摘された課題を短期間で解決するのは困難。
- 英語成績提供システムでは、多くの私大が採用してきた英検・GTECの従来型(学校会場含む)が利用不可となった。共通テストの枠組に無理に当てはめなければ、地域格差の問題は生じなかった。
公平性とコロナ禍での実施維持の問題など、様々な困難が立ちはだかっていて、簡単には解決できないというのが基本的な論調です。
普通に考えれば、民間警護試験の導入は到底無理という意見に読めますよね。現実的にも難しいと思われるので、この議論の延長では民間英語試験の導入はないと考えるべきだと思います。
個別試験(一般選抜)の役割
では、共通テストではなく各大学個別試験で4技能を測るというのは現実的なのでしょうか?
以下のような意見が出ています。
- 条件が整う大学では独自の4技能試験をやればよいが、個々の大学がスピーキングを導入することは、採点の質や費用等の問題から、試験団体の協力を得た開発などの例を除いてほぼ不可能。
- 一般、AO、推薦で資格・検定試験の活用(みなし得点)を実施しているが、追跡調査では資格・検定試験で入学した生徒は海外留学を積極的に希望する傾向。
- 受験回数、受験期間の制限は不要であり、中学や高校1・2年時の成績も活用可能とすべき。
- 何らかの事情で英語資格・格定試験を受けられない受験生にも配慮し、非利用枠を残すことが重要。
- 一足飛びに自前の英語試験をやめ、資格検定試験を全面導入するのではなく、個別試験と外部試験のうち、成績の良い方を選択的に使えるようにすべき。
個別試験でも、多くの受験生を一度に扱うのは難しいという意見が出ています。個別試験と検定の併用型で状況を見ていくことは有効かもしれませんね。
立教大学の志願者増
一方で、2021年度入試で志願者を大きく増やした立教大学は独自の英語試験をすべて廃止しました。
共通テストでも民間英語試験でもよいという形を取り、選択肢を複数あたえて一番よいものを採用するという方式が受け容れられたようです。
また、これにより独自試験の拘束時間が短くなったことで、受験生も出願しやすくなったと思います。
立教大学は公平性の観点で問題はなかったのでしょうか?
推測の域は出ませんが、異なる検定や共通テストを換算して比較するというのは到底無理ですから、不公平な部分もあったと思います。
一方で、いろいろな検定を受ければすべての結果からいいものを採用するという言い方でその不公平感を吸収しているようにも見えます。
今後数年で立教がこの入試方式をどうするのかで立教大学地震の評価が見て取れるようになるはずです。
コメント