こんにちは。まさおです。
5/27,全国の小6・中3生を対象に全国学力・学習状況調査が実施されました。
昨年はコロナで実施ができませんでしたので2年ぶりの実施です。
得点が公表されることもあり、各自治体は結果工事に躍起になっているようです。
今回のテーマは「全国学力調査の実施について」です。
全国学力調査は学校の序列化を促進した!?
全国学力調査の本来の目的ですが、文部科学省のHPの記述は以下の通りです。
・義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る。
・学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる。
・そのような取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。
文部科学省HPより
簡単に言うと、「あなたの学校は教育指導が充実していないからもっと頑張りなさい」と圧力をかけるような図になっているということです。
これは、学力調査がペーパーテストの形式で得点重視になっていることに起因していると思います。
本来、学状況調査(アンケート)の結果との関係を丁寧に見て、生活指導と学習指導はセットになっているべきなのでしょうが、学習指導に偏っているようにも見えますね。
国立教育政策研究所の以下のページに結果と授業アイデア例が出ています。
テスト形式の弊害は数字が独り歩きしてしまうところです。実は学力調査の実施者は競争原理が働くことを悪いことと思っていないので、建前上は序列化は望まないと言っていつつも、本音では序列を気にしてくれるのは悪いことではないと思っているのではないかと思います。
現場は過去問演習などスコア向上に躍起
教育現場の実態として、以下のような記事がありました。
上記の記事は九州、特に福岡が中心の記載になっていますが、自分の知り得る限り、全国の放課後学習の入札案件でも学力調査の結果向上という裏ミッションがあるケースがほとんどです。
放課後学習というのは、各自治体が授業後や土曜日などに一部の生徒を呼んで学校内学習塾のような補修的学習を行うもので、教育企業が多く受注をしています。
自治体担当者との打ち合わせでも学力調査の結果向上を明確にプレゼンには盛り込まないまでも、暗に結果向上に資することを伝えることが重要ファクターだと思っています。
真の学力を再確認した方がよいのでは?
個人的には、今の学力調査そのものが悪いとは思っていないのですが、結果に至るプロセスの評価がないことが気になっています。
真の学力形成を考えると、試験結果の前に「学習することは楽しい」というマインド形成が重要だと思います。
今の学校は勉強の楽しさ、知識を吸収したり考えたりすることの楽しさをきちんと伝えられているのかを評価すべきではないでしょうか?
勉強が楽しいと思っている子どもが多ければ、遅かれ早かれ学力調査の結果は向上するはずです。
学力調査のスコアは結果指標なので、その結果が出る予兆をとらえる先行指標の設定が重要だと思います。
子供の自殺が増えていることも学校教育の現場が本来の教育の在り方からずれつつあることを示唆しているのではないかとも思え、不安になります。
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