【中学入試でも追試】神奈川県の私立中入試で「共通追試」を設定

神奈川の中学入試で共通追試 入試全般
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
神奈川県私立中高協会は、2022年度の中学入試で新型コロナウイルスに感染した理濃厚接触者になったりした受験生を対象に「共通追試」を実施することを決めたそうです。
中学入試では多くが追試設定をしていない中、この決定は他の中学入試へも影響を与える可能性があります。
今回のテーマは「神奈川県で中学入試にも追試設定」です。
中学入試でも追試設定が可能であればどんどんやってほしいと思います。

神奈川の私立中で共通追試を設定

◆神奈川私立中高協会が「共通追試」を実施
新型コロナウイルスで受験できなかった受験生への救済策
⇒神奈川の私立中高協会会員校で参加意思があれば利用可能
◆試験は2月21日に4教科で実施
各校の作問負担なく実施できるのがメリット
⇒入試問題を独自に作れないので合否判定が難しい可能性
中学入試は義務教育課程で必須でないため追試設定が少ないが、一石を投じる可能性も

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神奈川県私立中高協会の「共通追試」概要

最初に神奈川の私立中学校向けに実施される「共通追試」の概要をまとめておきます。
詳細は以下の記事をご確認ください。

Yahoo!ニュース
Yahoo!ニュースは、新聞・通信社が配信するニュースのほか、映像、雑誌や個人の書き手が執筆する記事など多種多様なニュースを掲載しています。
共通追試概要
  • 対象:新型コロナの感染や濃厚接触で本試験を受けられなかった受験生
  • 試験日:2022年2月21日(月)9:00開始を予定
  • 試験科目:算国理社の4教科
  • 試験会場:神奈川県私学会館(東急東横線反町駅)
  • 参加校:現時点で20校ほどが参加予定

「共通追試」への出願といった事務手続きはなく、あくまで共通追試に参加する学校の本試験を受けられなかった受験生に対する救済策という設定になっています。

まさお
まさお

受験生にとってはありがたい救済策だと思います。
デルタ株の影響で受験生の受験率が昨年よりも下がる懸念がある中、中学入試でこのような対応を取ることは素晴らしいことです。

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昨年の中学入試では多くの学校が追試を設定せず

高校入試や大学入試は文部科学省の通達もあり、多くの学校が追試の設定をしていますが、中学入試では追試設定がほとんどありませんでした

理由は大きく3つあったようです。

1.追試用の問題を作る体力が多くの学校にない
2.中学入試は義務教育内の選択肢で、受験できなくても公立中という受け皿がある

3.追試実施の日程調整が難しい

これは私立中だけでなく、公立中高一貫校にも当てはまるところで、東京都も昨年度、高校入試においては追試の設定がありましたが、公立一貫校は追試設定をしないという対応を取っていました。

まさお
まさお

都立一貫の昨年度の対応はこのブログでも以下の記事で紹介しています。
当時の対応について、現在は東京都教育委員会のHPからは削除されていますが、対応内容は記事から読み取れますので参考にしてみてください。

ご指定のページまたはファイルが見つかりませんでした|東京都教育委員会ホームページ
東京都教育委員会のホームページ。事業内容、入試、都立学校、教職員採用、教員免許、生涯学習などの情報をお伝えします。
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中学入試の受験生にとっては追試ナシはひどい仕打ち

中学受験をする受験生やその保護者の立場からすると、中学入試に追試ナシというのはかなりつらいところだと思います。

中学入試は「本来しなくてもよい受験を意志を持って選択をし、高い学費を塾に払って数年間準備をしてきた自己実現の機会」です。

受験して結果不合格ならあきらめもつきますが、小3くらいから4年間かけて準備してきたものを本番に参加もできずに諦めろというのは精神的にもかなり厳しいものがあります。

小6の受験生にとっては将来にわたって心に傷を残すトラウマになるほどの衝撃だと思います。

デルタ株による小中学生への感染拡大と、小6生へのワクチン接種が年齢的にも進めづらい状況などを考えると、中学入試で追試設定がないこと自体がその学校の受験を敬遠する要因にもなりかねない状況だと思います。

実施する学校側は合否判定が難しい

今回の神奈川の「共通追試」は追試自体を共通化することで試験日程のバッティングのリスクを回避し、入試問題作成の負担もなく実施できるので、中高協会側の負担を除けばとても良い施策だと思います。

1点最後の難点は、共通問題であるため、学校独自の問題が出せないことです。

中学入試は多くの学校が教育理念やこういう受験生に入学してほしいという意志を入試問題に反映させています。記述問題が多く思考過程や表現力を重視する学校や、問題数が多く正確な処理能力を高く評価する学校などがあります。

そのため、「共通追試」受験者の合否判定ラインをどこに設定するかが難しいはずです。

ただ単に高得点の受験生を合格させるだけであれば、そもそも各学校が独自に問題を作る必然性が薄れてしまいます。
今回はあくまでもコロナの救済策としての対応ですから、実際に出題された問題と受験生の得点を見てある程度恣意的に合否判断をせざるを得ないと思います。

受験生側はそれでも受験企画を作ってくれたことに感謝してくれるとは思いますが…。

まさお
まさお

合否判定問題は実施後の検証が必要だと思います。
合否判定のやり方が納得できなくて参加できないと表明する学校も一定数出る可能性がありそうです。追試終了後の検証を待つ必要がありますね。

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神奈川の動きを見て他のエリアが動き出す可能性

現時点で「共通追試」のような施策を打ち出しているのは神奈川県のみです。

今から他のエリアで同様の施策を取るには時間がなく難しいと思いますが、今後のコロナの動向次第では2023年度以降、他のエリアでも同様の対応を始めるエリアが多くなると予想されます。

受験生としては当然実施を希望しますし、仮にワクチン接種が進みコロナの感染者が少なくなったとしても、インフルエンザや新型コロナの感染者がゼロになるわけではありません。

受験生の救済策をきちんと設定すべきだという空気が世の中に流れていますので、中学入試にもその対応があるべきだという神奈川の意見は多くの指示を受けて、既定路線化すると思います。

まさお
まさお

今回の神奈川の動きが私立中の募集方法全体にとって良い方法だったのかを入試終了後にきちんと検証することが大事です。
各学校にはそれぞれの思惑がありますから、参加校が今後増えるのかどうかも様子を見ながら評価をしていく必要があると思いますが、施策としては大変良い動きだと個人的には思っています。

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