こんにちは。まさおです。
11/15、中央教育委審議会の特別部会は現在の教員免許更新制を廃止し、教員の研修受講履歴の管理などに取り組むことを求める報告を末松文部科学大臣に提出しました。
末松文部科学大臣は、11/19の記者会見で2022年度中に制度を廃止する考えを明らかにしています。
今回のテーマは「教員免許更新制、2022年度中に廃止」です。
中央教育審議会の審議結果
11/15、中央教育審議会の「『令和の日本型学校教育』を担う教師の在り方特別部会(第5回)・初等中等教育分科会教員養成部会(第126回)合同会議」が開催されました。
例によって一度では覚えられないほどの長い名前の会議です。
この中で「『令和の日本型学校教育』を担う新たな教師の学びの姿の実現に向けて」という資料が配布されこの中に教員免許更新制に関する具体的な検討結果が記述されています。
今回の特別部会の資料一式は以下のページから参照可能です。
免許更新制について、様々な背景が論じられていますが、結論としては以下のようなまとめとなっています。
上記背景から、「教員免許更新制を発展的に解消し、「新たな教師の学びの姿」を実現し、教師の専門職性の高度化を進めていく。
と結論付けています。
このブログでも過去に何度か取り上げましたが、教員免許更新制は廃止の方向で議論が進んでおり、今回予定通りに話をまとめたという格好になっています。
2022年度中に廃止の方向で調整
末松文部科学大臣は、11/19の記者会見で2022年度中に免許更新制度を廃止する考えを表明しています。
具体的には、教育職員免許法改正案を2022年の通常国会に提出、成立させて、速やかに施行。施行後に期限を迎える人は免許更新講習の受講をしなくても済むようにしていく流れとなります。
逆いうと施行前に更新期限を迎える教員は30時間の更新講習の受講が必要です。
この内容がどのようなものか自分は参加したことがないのでわかりませんが、これまでの意見では各自治体の研修との重複も多く、時間的な負担の割に実効性がないようです。
教員の負担が話題になる中、今回の制度変更で少しは負担軽減が図られると思います。
教員の学びをどう進めるかは継続課題
22年度中の更新制廃止と合わせて次に考えないといけないのは、廃止後の対応です。
元来、教育というのは教師の不断の自己研鑽がベースに合って成り立つ部分が大きいです。
自分も塾で教えていたので教科指導の難しさは理解しているつもりですが、同じ単元の解説をするにしても毎年新たな工夫を加えて、20年ほどやって、やっとある程度効果的な教え方というのが浮かび上がってきたという経験があります。
これは、指導マニュアルのようなものでは表現しきれない、子供たちとのコミュニケーションや授業時の言葉の選び方、たとえ表現の使い方、生徒の反応を見て複数の説明を使い分けるといった細かな配慮の積み上げによって成り立つものです。
ここに、GIGAスクールの端末活用をはじめとしたITリテラシー指導なども加わりますから、毎年同じことを教えて満足している先生だとちょっと厳しいかなと思います。
制度的な職員研修制度の拡充や受講履歴管理による育成制度とともに、日々の経験値で学んでいくものも非常に大事だと思います。
免許の更新制と教員研修制度はセットで見ていく必要があります。今後の対応について注視していきたいですね。
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